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【文学フリマ東京39】『追い風日記』試し聞き②(全10回)

野中莉奈
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文学フリマ東京39に出店する作品『追い風日記』の一部を紹介します。
「試し読み」でなはく、「試し聞き」という形にしました。
『追い風日記』に収録しているのは、2022年8月~2023年12月のわたしの日記です。

毎日1投稿していきます!(全10回)
今回は、第2回目の投稿。
朗読の録音途中でお風呂が沸いて、「お風呂が沸きました♪」というお知らせ音が流れてきて焦りました。

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11月24日
図書館で予約していた『いまだ、おしまいの地』を昨日から読み始めた。もう夢中。読みやすいし、笑っちゃう。疲れたときに読みたくなる文章が書きたいなあ。読んだ後に気持ちがふわっと軽くなるような、にやっと笑っちゃうような。エッセイやコラムの連載をもちたい。『北欧、暮らしの道具店』の佐藤店長、『真夜中の読書会』のバタやんさん、一田憲子さん、藤岡みなみちゃん。憧れる人たちとお仕事がしたい。
今日ふと、3月で仕事を辞めるって決めたらいいかもと思った。そう思うと、あと4カ月でやるべきことが見えてきて少しやる気が出た。一田さんのライター講座、募集が開始したら逃したくないな。


12月27日
寿木けいさんの『泣いてちゃごはんに遅れるよ』を読んだ。心に響いた言葉があった。

「大人にはたまには食べないという選択があってもいい。体も少し軽くなる。」
わたしが毎日3食食べているのは、3食食べることが当たり前だと思っているからだ。成長期でもないし、おなかが空いていなければ、1食抜いたっていいのだ。当たり前にしていること、しなくちゃいけないと思っていることがたくさんあって、その中にはしなくてもいいことが隠れている。「あ、しなくても大丈夫だ」と知れたら、知る前より軽やかになれるだろう。「それ、どうしてもやらなくちゃだめ?」を自問自答していこうと思った。

「こうしたほうがいいと心に浮かんだことを、横着しないで実行に移せるかどうか。職種は違えども、こうした考え方はどの仕事にも通用するのではないだろうか」
これは寿木さんが、病院の看護師さんの気の利いたスマートな仕事ぶりを見て感じたこと。今よりもっと良くするための工夫をして仕事をしているT課長、親切で丁寧なスーパーのレジ打ちの店員さん、わたしに似合いそうな服を親身になって提案してくれたアパレル店員さんなど、今までわたしが出会った、気持ちのいい仕事ぶりをしている人のことが思い浮かんだ。やりたい仕事、憧れる職業のことで頭がいっぱいだったけど、どんな仕事をしていても一番大事なことはまさにこのことだと思った。

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