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前十字靭帯損傷について

こんにちはー
自分はスポーツ中のケガで前十字靭帯損傷を経験した理学療法士です。
今回は、前十字靭帯の機能構造やケガの症状などについてもう少し書いていきたいと思います。

①前十字靭帯とは

前十字靱帯は、膝関節で大腿骨(太ももの骨)と脛骨(すねの骨)をクロスするようにつながっている靱帯の一つです。
膝関節には4つの靭帯があり、大きく分けると
①関節外靭帯:内側側副靭帯、外側側副靭帯
②関節内靭帯:前十字靭帯、後十字靭帯

と分けられます。

これらが膝関節の静的支持機構となり、膝関節の安定化を図っています。

それらの中でも前十字靭帯は膝関節内を大まかに後ろから前へ付着しており、ジャンプやダッシュ、ストップ動作などの急激な運動の際、脛骨(脛の骨)が前方へ動くのを制動する役割やねじれ(主に内旋)の運動を制動する役割があります。
※内旋:すねの骨が大腿骨に対し内回り(足の先が内側に回る運動)すること

前十字靭帯の走行は医学的には
大腿骨外側顆後内側から脛骨の内側顆間結節前外側の間を走行しています


②原因

前十字靭帯の役割は膝の前方へズレるのを制動する役割と内周りへの回転を制動する役割があります。
つまり、簡単に言うと断裂する原因としては、
その方向への運動が過剰になった場合に断裂する可能性があります

具体的には、ジャンプ後の着地、ダッシュ後の急なストップや方向転換、後ろや横からのタックル、スキーなどでの転倒などによって膝関節に瞬間的に強い負荷が加わると、前十字靱帯が過度に引き伸ばされて断裂することがあります。

前回の記事でも書きましたが、

着地やステップ動作時にこの膝の形になってしまうと前十字靭帯断裂を起こしやすいといわれています。

前十字靭帯損傷の多いスポーツとしては、
サッカー・バスケットボール・ラグビー・柔道などのコンタクトスポーツ。
もしくは、バレーボール・バスケなどのジャンプ動作やステップ動作が多いスポーツで損傷しやすいといわれています。

③症状

 断裂の瞬間は、一般に強烈な痛みと共に膝が崩れ落ちるような感覚が生じるといわれています。また「ブチっ」という音が聞こえるとも言われます。
損傷具合や個人差によりますが、断裂直後は歩行が可能なことも多く、大体半日~1日経過後から腫れを伴い、強い痛みが生じるといわれています。

その後2~3週間もすると腫れも引き自然に歩行が可能になるといわれています。

これらの症状は前十字靭帯断裂の際、靭帯内を走行する血管が切れることに伴う出血が原因です。
直後から数日にかけて出血に伴う腫れが生じ、膝関節内の圧が上昇し痛みを生じます。(前十字靭帯以外の組織等がダメージを受けていた場合はほかの原因も考えられます。)
その後、3週間ほどすると自然と血液は排出され正常の圧に下がるため痛みが減るというメカニズムです。

④まとめ

前十字靭帯損傷は比較的ドラマや漫画などでも取り上げられることが多く、スポーツをされている方であれば、よく聞くケガかと思います。
最近では2022年7月プロサッカー選手の宮市亮選手が右膝前十字靭帯断裂しています。

前十字靭帯は靭帯の中では比較的強い靭帯であり、簡単には断裂しにくい靭帯です。
しかし、一度切れてしまうと自然には再生することはありません。

一般的に根本的に改善するには手術を行う必要があり、「前十字靭帯再建術」といわれる手術を行うことになります。

手術等についてはまた改めて書きますが、自分はまだ20代後半で今後の人生やスポーツ復帰の希望を考慮し手術を受けることにしました。

その経験や手術、リハビリについてはまた改めて書こうと思います。

では、ここまで読んでいただきありがとうございました!!


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