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音楽大学の入学者受入方針に関する論文を推敲中です

 協力研究員の松川亜矢です。
 8月の終わりから、「日本の音楽大学がどんな学生を求めているか」をテーマとした論文を推敲しています。
 私は主に音楽大学卒業生のキャリアパスを調査・研究していますが、これを明らかにするためには、音楽大学がそもそもどんな学生を入学者として受け入れ、教育を展開しているのかという側面を考え合わせる必要を感じ、昨年この研究に着手しました。現在推敲中の論文は、昨年10月に行われた日本音楽教育学会第54回大会でポスター発表した内容を再構成したものです。
 この論文では日本の音楽大学の全体像を把握するために、各音楽大学の入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)を収集して、テキストマイニングという手法で分析を試みました。テキストマイニングは、文書形式のデータを統計的に処理して解釈する手法です。データ全体でどんな語がどれだけ出現するかということや、語と語、語と変数がどのように関係しているかということなどを、数値や図で確かめることができます(樋口 2020)。
 音楽大学の入学者受入方針を国公立四大/私立四大/短大などの類型別に分析したところ、〔入学時点で身につけているべき資質・能力〕と、〔入学者が持っているべき将来の志向〕の2観点で、類型別に相違があることがわかりました。さらに推敲を重ねて、秋に学会誌へ投稿する予定です。

※テキストマイニングについての書籍はいろいろと出版されていますが、理論的にも実践的にも必読の書がこちらです。
樋口耕一(2020)『社会調査のための計量テキスト分析第2版 内容分析の継承と発展を目指して』ナカニシヤ出版.


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