特級2024|【二次予選1日目】インタビュー動画から見る!二次予選の聴きどころをご紹介
いよいよ始まる特級2024の第二次予選。
この記事では出場者の方のインタビュー動画、そしてアンケートへの回答から、二次予選の聴きどころをご紹介いたします!
今回は二次予選1日目に出場する14名の方を取り上げます。
二次予選1日目 7月27日(土)
配信はこちらから⇒https://youtube.com/live/nIcOAFWkCpc
1.岩間 優希 さん(東京音楽大学3年)
☆ドン・ジョヴァンニの編曲作品に注目
二次予選では、リスト作曲「ドン・ジョヴァンニの回想」を演奏する岩間さん。セミファイナルではショパンが作曲した、同じくドン・ジョヴァンニのテーマを用いた変奏曲をプログラムに選んでいます。岩間さんは「同じ題材で書いていてもそれぞれの色があるので、そうした部分をうまく引き出したい」と語っており、二次予選だけでなくその後のステージも楽しみになりますね!
2.工藤 康大 さん(東京藝術大学別科1年)
☆思い入れの深い、リスト「水の上を歩くパオラの聖フランチェスコ」
リスト作曲の「2つの伝説」より第2曲「水の上を歩くパオラの聖フランチェスコ」は、以前コンクールに出場した際に演奏した思い入れのある作品だそう。工藤さんは「困難に立ち向かう姿勢や信じることの強さ」を表現できるようにこの作品を演奏したい、と語っています。作品の持つ魅力や素晴らしさを皆様と共有したい、という工藤さんの思いはきっと当日も私達に届くことでしょう。
3.増田 珠里 さん(武蔵野音楽大学4年)
☆自分を出し切る30分間のプログラム
インタビュー動画で、昨年度特級に挑戦するも一次通過ができなかったと話す増田さん。その時周りの出場者から大きな刺激を受け、特級に挑戦し続けたいと心から思ったそうです。今回の二次予選では「約30分間自分を出し切りたい」と語ってくれました。ショパン作曲「エチュード 作品10-4」、プロコフィエフ作曲「ピアノソナタ第8番」を演奏してくださいます。
4.吉原 佳奈 さん(昭和音楽大学大学院修士2年)
☆初めてステージで演奏するショパン「バラード3番」
日々、それぞれの作品たちと向き合う責任と難しさを感じながら練習に取り組んでいるという吉原さん。とても真摯な姿勢が見て取れます。
プログラムの中の1曲、ショパン作曲「バラード第3番」はまだ舞台で演奏したことがなく、ほぼ初めて取り組んでいる曲だそう。吉原さんの新しい挑戦をぜひ皆さんも見守ってください。
5.塩﨑 基央 さん(東京音楽大学4年)
☆塩崎さんの表現する「わくわく」に注目
主催オーケストラの活動にも精力的に取り組む塩崎さんは、クラシックの伝統と、日に日に進歩する技術や最先端のテクノロジーを融合させた「新しいクラシック音楽の在り方」を模索しています。そこから生まれる「新しいわくわく」を皆様と共有できる音楽家になりたいと語る塩崎さんの演奏から、皆さんそれぞれのわくわくを見つけてみてください。
6.金﨑 瑞希 さん(東京音楽大学4年)
☆「ショパンへの影響」と「ショパンからの影響」
二次予選の課題曲であるショパンのエチュードからプログラムを構想したという金崎さん。ショパンとのつながりから選曲されたのがバッとシマノフスキの2人です。ショパンが敬愛してやまなかったバッハと、ショパンから影響を受けつつも独自の世界観を作り上げたシマノフスキという、ショパンとの音楽的なつながりからプログラムが成り立っています。シマノフスキの作品は変奏曲の形を取っており、それぞれの変奏が持つ個性的なキャラクターも聴きどころです。
7.津野 絢音 さん(東京音楽大学3年)
☆全く違った3曲が織りなす不思議なまとまり
津野さんはバッハ、ショパン、ラフマニノフという3人の作曲家をプログラムに選びました。時代も演奏スタイルも全く違う3曲ですが、通して演奏すると不思議と美しくまとまりのあるプログラムになっていると語ってくれました。 津野さんが目指す「3曲の弾き分け」と「3曲を通したストーリー」の両方を楽しむことができる演奏に注目しながら聴かせていただきたいと思います。
8.渡邊 伽音 さん(桐朋学園大学2年)
☆ブラームスの難曲「パガニーニの主題による変奏曲第2巻」
二次予選で演奏する4曲の中でも渡邊さんが特に思い入れがあると語るのはブラームス作曲、「パガニーニの主題による変奏曲第2巻」。もともと練習曲として作曲されていたこともあり大変な難曲です。渡邊さんは途中に登場する美しいメロディーと、ブラームスらしい重厚な響きとの対比がドラマチックな作品、というふうにお話ししてくださいました。バリエーションごとのキャラクターの違いも聴きどころです!
9.山地 祐莉香 さん(桐朋学園大学大学院修士2年)
☆シマノフスキ「マスク」で描かれる3つの物語
3つの文学作品を描くシマノフスキ作曲の「マスク」。1曲目は、千夜一夜物語に登場する女性シェヘラザード、2曲目ではトリスタンとイゾルデの愛の物語、そして3曲目はドンファンという自由奔放な男性を面白く描写しています。山地さんがそれぞれの場面と音楽に密接な関係があると語るこの作品。ぜひ、背景にある物語とシマノフスキの音楽の調和にご注目ください。
10.深津 天馬 さん(渋谷教育学園幕張高等学校2年、桐朋学園大学音楽学部ソリスト・ディプロマ・コース1年)
☆ラフマニノフ「楽興の時」をメインに構成されたプログラム
二次予選の中で深津さんがメインに据えていると語るのがラフマニノフ作曲「楽興の時」。この作品は2年前、中学生の時から演奏しているとても思い入れのある作品だそうです。大好きな作品を大舞台で演奏出来ることが嬉しい、とお話ししてくださいました。深津さんの作品への思いを、楽しんで聴かせていただきたいと思います!
11.中島 光里 さん(京都市立芸術大学大学院修士1年)
☆心を込めて届けるショパン「ピアノソナタ第3番」
二次予選で演奏するショパン作曲「ピアノソナタ第3番」について、「今まで勉強してきたショパンの作品の中でも一番といっていいほど仕上げるのに苦労した」という中島さん。演奏の難易度も高く、キャラクターの異なった各楽章をまとめあげることがとても大変だったそうです。当日は、そんなふうに苦労して取り組んだこの作品の魅力を皆さんに伝えられるよう、心を込めて演奏したいと意気込みを語ってくれました。
12.工藤 桃子 さん(東京音楽大学大学院修士2年)
☆「ハ音」でつなぐプログラム
スカルラッティ作曲「ソナタ K.247」とリスト作曲「ハンガリー狂詩曲第12番」は嬰ハ短調、そしてショパン作曲「エチュード 作品25-12」はハ短調と、「ハ音」の調性を中心にプログラムをまとめた工藤さん。短調から始まる暗い音楽の中だからこそ輝く、束の間の喜びや希望を大事に表現したい、と話しています。また、昨年ご逝去された西村朗さんの作品については、追悼の意を込め、西村先生、そして皆さんに届くように演奏したいと語ってくれました。
13.石津 若葉 さん(ポーランド国立ショパン音楽大学研究科)
☆「葬送」以外の作品にも現れる葬送行進曲のリズムにご注目
今回、石津さんがプログラムのメインにしているのがショパン作曲「ピアノソナタ第2番《葬送》」。第3楽章が葬送行進曲にあたる部分ですが、ここで用いられている葬送行進曲特有のリズムが同じくショパン作曲「エチュード 作品25-11《木枯らし》」でも違ったキャラクターで登場すると教えてくださいました。ぜひ、そういったプログラムの中のつながりも楽しみながらお聴きください。
14.山本 悠流 さん(東京藝術大学大学院修士)
☆思い入れの強い4作品。当日どんな曲順で演奏されるかもお楽しみに!
今回選曲した4曲は、どれも思い入れの強い作品だと語る山本さん。中でもヤナーチェク作曲「ピアノソナタ 」は、演奏会でヤナーチェク作曲の弦楽四重奏曲を聴く機会があり、そこで深い感銘を受けたことをきっかけに、自分も何か演奏してみたい!ということで取り組んだそうです。各曲の曲調や調性にこだわって選曲したという山本さんですが、インタビュー動画の時点では曲順を決めかねているとのことでした。こだわりのプログラムが当日どんな順番で弾かれるかにも注目です!
以上、二次予選1日目に出場するピアニストたちのご紹介でした。
ぜひ今回取り上げたポイントにも注目しながら、出場者たちの演奏をお聞きいただければと思います!
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