特級セミファイナル 新曲課題作曲家打合せが開催されました
セミファイナルまで残すところ一週間が目前となってきた今日、セミファイナルで演奏される新曲課題の作曲家・室元拓人さんをお迎えし、作曲家とのミーティングがオンラインで開催されました。
今年の新曲課題は、室元さんに作品を委嘱し、
「凍(い)てつく火花 ピアノソロのための」を作曲していただきました。
冒頭、室元さんから、作曲の背景が説明されました。カギとなるのは「火」にまつわる記憶や印象。他の作品でも、すでに「火」をテーマとした作品を作曲されており、2022年度武満徹作曲賞にて第1位を受賞された作品、「ケベス ─ 火群の環」もその一つです。
※作品は以下よりお聴きいただけます。
幼少期の体験が反映されることも多いという室元さん。今回は「幼いころ、家族や友人と遊んだ線香花火をイメージした」とのことでした。「日本では線香花火の火が点いてから燃え尽きるまでの様子を花に例えて表現しますが、そこからインスピレーションを受け、火が予測不可能で、儚いものである。そんな火への、線香花火へのイメージを作品に落とし込み、作曲しました。また、「凍てつく」には常にある緊張状態を表現しました。ロマンティックなストーリーというよりは、21世紀の作品だからこそ、現象と現象としてそのままに捉えてもらいたいです。幼少期の火にまつわる思い出をかぶせてもよいし、「火」というものを抽象的に捉え、例えば対立の象徴などとイメージして考えてもよいですし、自由に表現していただけたらと思います。」
とお話しいただきました。
その後、セミファイナリストたちからの自由な質疑応答タイム。積極的に次々と質問が寄せられ、話題は、記譜上の細かい確認や装飾・強弱の意図の確認から、装飾に対するイメージ、作曲の方法など、多岐にわたりました。まさに、現代の作曲家と<セッション>しながら作品を創り上げていく喜びを体感する「新曲課題」ならではの時間です。
最後に室元さんより、「第一生命ホールでそれぞれの個性が輝く演奏が聴ける楽しみにしています。」と激励のメッセージをいただき、作品への想いを新たにしながら、ミーティングが終了しました。
室元拓人作曲「凍(い)てつく火花 ピアノソロのための」
は、8月18日(日)開演10:30から第一生命ホールで行われる特級セミファイナルが、初演の場となります。
ぜひ、会場で、オンラインで、作品が生まれる瞬間をご覧ください!
◆READY FORクラウドファンディング
ピティナでは、未来を担うピアニストを応援し、音楽の輪を広げる「特級クラウドファンディング」を行っております。
現在第一目標の180万円を達成し、380万円を第二目標に掲げて挑戦を続けております。
プロジェクト期間:8月23日(金)23時まで
第二目標達成までにいただいたご支援に関しては、「聴く」機会を全国へ・「弾く」機会をピアニストへ届けるべく、全国で開催される入賞者記念コンサートや学校クラスコンサート、海外でのマスタークラスへの派遣といった「ピアニストの音楽交流活動」のために大切に活用させていただきます。
引き続き温かいご支援、ご声援をいただけますと幸いです。
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◆オンライン聴衆賞
演奏はもちろんのこと、インタビューや奏者それぞれの特級挑戦までのストーリーを踏まえて、応援したい奏者に1日1票ご投票いただけます。 最終日の特級ファイナルまでの投票総数が多い順に、クラウドファンディングの支援金から褒賞金を授与します。
ぜひ投票をお願いいたします!
投票期間:8/21 ファイナル演奏終了30分まで
1日に1回のみ、期間中は何度でも投票いただけます。
◆セミファイナル詳細
2024年8月18日(日)
【午前の部】10:30開演
【午後の部】14:55開演
会場:第一生命ホール
7名の熱演をぜひ生でお聴きください!
チケットはこちらからご購入いただけます👇
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