特級2024|【二次予選2日目】インタビュー動画から見る!二次予選の聴きどころをご紹介
いよいよ始まる特級2024の第二次予選。
この記事では出場者の方のインタビュー動画、そしてアンケートへの回答から、二次予選の聴きどころをご紹介いたします!
今回は二次予選2日目に出場する12名の方を取り上げます。
二次予選2日目 7月28日(日)
配信はこちらから⇒https://youtube.com/live/n2JFUqqYvyA
15.小田 愛音 さん(大阪府立夕陽丘高等学校卒)
☆「今」の自分に必要な曲から選んだプログラム
一次予選も含め、「今自分が勉強したいと思う曲」という基準で選曲したという小田さん。特に、二次予選で演奏するバッハ作曲「イギリス組曲第2番」は、現在師事している先生がバッハを得意としていることもあり、今のうちにバッハの勉強を積みたいということで選ばれたそう。小田さんの、「今」だからこそのプログラムをお楽しみください。
16.西山 響貴 さん(東京大学3年)
☆「円環」というキーワードに導かれて作りこまれたプログラム
西山さんが考える今回のプログラムのキーワードは「円環」。ベートーヴェン作曲「ピアノソナタ 第30番」の終楽章は、変奏曲形式を取りながらも曲の終わりで再び主題が回帰する構成で、ここから西山さんは「円環あるいは螺旋状に巡っていく時間の流れが想起される」と語っています。二次予選で演奏する他の作品にも「円環」の要素を見出しているという西山さん。西山さんのXアカウントでは、もしかするとより詳しい解説がみられるかもしれません♪
17.大西 愛華 さん(東京音楽大学大学院修士1年)
☆時代やキャラクターが対照的な作品たちのおもしろさを楽しんで
バッハの6つのパルティータの中でも特に明るい雰囲気を持つバッハ作曲「パルティータ第5番」。大西さんがそんなバッハと対照的だと語るのがスクリャービン作曲「ピアノソナタ第5番」です。技巧的でありながらどこか恍惚とした雰囲気、マグマのような激しさ、人間の限界を超越したような世界観、内に秘めた情熱など、大西さんのお話ではこの作品を楽しむためのヒントがたくさん語られています。
18.三原 有紀 さん(洗足学園音楽大学大学院修了、イタリア国立ノヴァーラ音楽院卒業)
☆三原さんが考えた物語を楽しめるプログラム
プログラムに含まれているショパン、プーランク、メシアンは、一見全く違った3人のように思えます。しかし、全員フランス・パリにゆかりがあるとともに、楽器の名手としても名高いという共通点があり、この3人を並べることで三原さん自身納得感をもって演奏できると語ってくれました。三原さんの考えた、プログラムの中の物語に注目しながら演奏を聴くのがおすすめです。
19.大山 桃暖 さん(大阪音楽大学1年)
☆舞台上に広がるバレエの世界観を味わって
4曲あるプログラムの中で大山さんがメインだと考えているのは、ストラヴィンスキー作曲「《ペトルーシュカ》からの3楽章」。大山さん自身はこの作品をピアノを弾いているという感覚ではなく、踊っている感覚で弾く曲だと考えているそうです。ピアノ1台のステージに大山さんが作り出す、華やかなバレエの舞台を感じながらお聴きください。
20.南 杏佳 さん(ボストン音楽院修了)
☆自分と重ね合わせながら取り組んできたラフマニノフの変奏曲
プログラムの中心はラフマニノフ作曲「コレルリの主題による変奏曲」。ラフマニノフがロシア革命から逃れるために渡ったアメリカで作曲されたこの作品からは、祖国へ帰ることがかなわなかったラフマニノフの絶望や孤独が伝わると言います。南さん自身もコロナ禍での留学の中で、帰りたくても帰れない不安や孤独を感じており、そうした自分と重なるものを感じ大切にしている作品だと語ってくれました。当日も南さんと作品との対話を見守らせて頂きたいと思います。
21.菅原 千尋 さん(東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校3年)
☆菅原さんが誘う古都・奈良の世界
徳山美奈子作曲「ムジカ・ナラ」は、日本の古い都である奈良をイメージして書かれた作品。菅原さんはこの作品を、ひらひらと舞い込む蝶に導かれるように皆さんを古都・奈良の世界に連れて行けるよう魂を込めて演奏したい、と語っています。その他にショパン作曲「エチュード 作品25-11《木枯らし》」とバッハ作曲、ブゾーニ編曲「シャコンヌ」を演奏してくださいます。文化や時代の全く違う曲がどのように弾き分けられるのかにも注目です。
22.笠井 萌 さん(東京音楽大学大学院修了)
☆バラエティ豊かなプログラムの色彩感を楽しんで
二次予選では、とても幅広くバラエティに富んだプログラムを予定している笠井さん。一つ一つの作品の世界観や色彩を表現したいと語っています。中でも、スクリャービン作曲「ピアノソナタ第9番《黒ミサ》」は、一つの作品の中でも全く色合いの異なる2つのモチーフが登場します。笠井さんが表現したいと話す、神聖なモチーフがだんだんと邪悪なものに飲み込まれていく様子に注目してください。
23.渡邊 さくら さん(東京藝術大学大学院修士課程、リドット音楽アカデミー)
☆渡邊さんの全身全霊の演奏を一体となって味わう時間に!
生演奏だからこその臨場感や高揚感といった、特別な空間を共有できるピアニストになりたいと話す渡邊さん。聴いてくださる方々と一体となって、ともに楽しむステージを目指しています。「自分の音楽を全身全霊で届けたい」と熱い思いを語ってくれた渡邊さんの演奏を、当日は私達も一体となって楽しませていただきたいと思います!
24.南 ことこ さん(桐朋学園大学4年)
☆「星たちが歌う」スクリャービンのソナタに注目
バッハの鮮やかで若々しいトッカータから妖艶で幻想的なシマノフスキの作品まで、異なる色彩感を持った作品を集めた今回のプログラム。南さんが特に気に入っているスクリャービン作曲「ピアノソナタ第3番」の第3楽章には、スクリャービン自身が「ここで星たちが歌う」と叫んだというエピソードもあります。南さんおすすめのスクリャービンはもちろん、多彩でおもしろいプログラムを楽しんでください。
25.浦井 優穂 さん(東京音楽大学大学院修士1年)
☆大曲シューマン「フモレスケ」で描かれる細やかな感情の機微
長く大きい作品であるシューマン作曲「フモレスケ」は、その中で作品がいくつかのセクションに分かれています。浦井さんは、それぞれの場面で私たちが日々感じるような喜怒哀楽、そしてそれだけでは言い表せないようなさまざまな感情の移ろいを表現していると感じているそうです。「この曲をとても愛しているので、それと同じくらい皆様にもこの曲を好きになってもらえたら嬉しい」と熱く語ってくれました!
26.小倉 悠 さん(東京藝術大学4年)
☆憧れの舞台で表現する自分らしい音楽
A2級からエントリーし、昨年コンプリート賞を受賞するほどにピティナのコンペティションにチャレンジし続けてきたという小倉さん。インタビューでは、憧れだった特級の舞台で演奏できるということにまだ実感がないと語っていました。念願の舞台で、小倉さんが大切にしている「自分らしさ」が表現されることを楽しみにしています!
以上、二次予選2日目に出場するピアニストたちのご紹介でした。
ぜひ今回取り上げたポイントにも注目しながら、出場者たちの演奏をお聞きいただければと思います!
◆特級2024クラウドファンディング
ピティナ特級では、2024年度もクラウドファンディングに挑戦しています。
温かいご支援、ご声援のほどよろしくお願いいたします。
・支援募集期間:2024年7月4日(木)10時〜2024年8月23日(金)23時
・第一目標金額:180万円(第二目標:380万円/第三目標:600万円)
・実施形式:All or Nothing(終了日までに目標金額に到達しない場合は全額返金)
▼リターン一覧はこちらもご確認ください