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審査委員長カタジーナ・ポポヴァ=ズィドロン先生の総評が到着!~ショパンコンクール予備予選

予備予選では、12日間、151人のコンテスタントの熱演が披露されました。前回に引き続いて審査委員長を務めるカタジーナ・ポポヴァ=ズィドロン先生が、すべての予備予選を終えた総評をお送りくださいました。

ポポヴァ先生は、自らも1975年のショパンコンクールで優れた演奏を披露し(同僚のポブウォツカ先生は、そのときのマズルカを今でも覚えているそうです)、2005年ショパンコンクール優勝者ラファウ・ブレハッチや2010年ファイナリスト、パヴェウ・ヴァカレツィらを指導しました。鯛中卓也さん(2005/2013特級銅賞)や有島京さんら日本のピアニストの師でもあります。

予備予選を終えての総評・メッセージをお届けします。

ズィドロン先生2

予備予選審査を終えて

延期されていた2020年のショパン国際ピアノコンクール(ワルシャワ)の予備審査がようやく行われ、そして無事に終了しました。パンデミックの影響で、出場者の皆さんと音楽愛好家の皆様がどれだけ長い間このイベントを待ち望んでくださっていたことでしょう。徹底した予備審査を経て選ばれた151人のコンテスタントの皆様に、私たち11名のピアノ専門家からなる国際的な審査員団の前で演奏を披露していただき、それぞれの素晴らしい才能を証明してくださいました。この中にはワルシャワに2回目の出場を果たした方も少なくありません(様々な統計はコンクールの公式サイトでご覧ください)。
私の感じるところでは、今回の予選は、過去の「本物」のショパンコンクールによく似ていました。若いコンテスタントの皆さんはどなたも、非常に高いレベルのピアニストとしての技術と様式的な理解を示していました。さらに申し上げるならば、多くの方が、スタイル上の要求を満たさなかったり、作曲家のオリジナルの音楽的アイデアを歪めたりすることのないままに、創造的なアプローチを見せてくださったのです。私たち審査員は、新鮮で興味深く、時には驚くべき音楽的解決方法を、たくさん目の当たりにすることができました。聴衆の皆様も、非常に熱心に聴いて、反応してくださいました。この12日間は、もちろん疲れはありますが、私たち審査員にとってもまさに音楽の饗宴でした。ショパンコンクールをまるまる2回分開催してもおかしくないほど、優秀で聴き応えのあるピアニストが集まってくださったと感じています。残念ながら、10月のコンクールに出場できるのは、そのうちの半分だけですが、すべてのコンテスタントの明るい未来を審査員一同願っています。

第18回ショパン国際ピアノコンクール 審査委員長
カタジーナ・ポポヴァ=ズィドロン


審査会議1


写真:(c)Wojciech Grzedzinski (NIFC)

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