見出し画像

東海オンエアの【ドッキリ】すぐ記憶を捏造する男に嘘の思い出を語らせろ!!!という動画から認知バイアスについて考えてみた


この動画は、メンバーの1人であるしばゆーさんが自身の記憶を捏造してしまい自信満々に無い思い出を話すという癖?を利用し、他のメンバーが嘘の思い出を作り、しばゆーさんに嘘の思い出を共有し、話を広げられるかという企画となっています。
内容を、以下に簡単に記載します。
としみつさんの嘘
ゆめまるさんの結婚報告を、しばゆーさんととしみつさんが1番初めに聞いた。
それはサウナで聞いた。

しばゆーさんが、耳打ちされたジェスチャーをしながら「入籍するわ」と言う。(捏造された記憶)

てつやさんの嘘
ネタ会議の喫煙休憩中、ゆめまるさんの口癖である「段取りが悪い」→「ダンドリ」→「ダンドリーチキン」から「チキン」、ひよっているという会話になりなんという動画の案が生まれたか問われ

しばゆーさんは
いたよ、ダンドリーチキン聞き覚えあるわ、バディ(マネージャー)が言ったのではないか、いや、俺が言ったのか(捏造された記憶)


りょうさんのものは割愛させていただきます。。

ネタばらしされたあとも、しばゆーさんは実際にあった記憶だと言い張ります。
詳しくは動画をご覧下さい。

しばゆーさんは何故、記憶を捏造してしまったのか?

フォルスメモリという認知バイアスにかかっていたためだと予測されます。
まず、初めに'バイアス'という概念から説明していこうと思います。

'バイアス(bias)'とは
傾向、変更、先入観、データ等の偏り、思慮や判断に特定の偏りをもたらす思い込み、情報が偏っていることによる認識の歪み、といった意味です。
認知バイアスは心理学の用語で、人間の判断・認知・意思決定 などの際に紛れ込む恣意的な傾向指します。
日常生活でも先入観にとらわれている、偏見が先行しているいる、色眼鏡で見る、というような意味で「バイアスがかかっている」と言われる事もあります。

この時のしばゆーさんにはどのようなバイアスがかかっていたのでしょうか?

それは'フォルスメモリ'でしょう。
フォルスメモリとは、実際には経験していない事柄を経験したかのように思い出す現象のことです。虚偽記憶、あるいは過誤記憶とも呼ばれます。

アメリカで1995年に行われた実験(Loftus and Pickrell)を紹介させていただきます。
実験者はクリスという14歳の少年に対し、「あなたが子供の頃に体験した出来事」という体でクリスの子供時代に起きた出来事3つと、本当は起きていない出来事1つを提示した。クリスは、これら4つの出来事1つを提示した。クリスはこれら4つの出来事について、5日間思い出したことを紙に記録するように実験者に頼まれ、詳細を思い出せない場合は「覚えていない」と書くように指示された。
過去にクリスが経験したことと偽って伝えられていたのは「ショッピングモールで迷子になった」という出来事であった。
クリスがその出来事をどのように思い出したかの回答を以下に記載します。

・5歳のとき、家族がよく買い物に行くワシントン州スポケーンのユニバーシティ・シティショッピングモールで迷子になった。
・年配の男性に助けられて家族と再会したとき、激しく泣いていた。
・助けてくれた男性が「本当にかっこいい」と感じた。
・二度と家族に会えないのではないかと怯えた。母親に叱られた。
・助けてくれた男性は青いフランネルのシャツを着て、少々歳を取っていて頭頂部がはげており、眼鏡を持っていたと答えた。
クリス少年は特殊な体質だったのでしょうか?
その後、上記と同様の実験が24名の男女(18〜53歳)に対して再び実施されたが、参加者のうち25%が、実際には経験していないはずの出来事について思い出していたそうです。

この実験から、記憶は決して「ビデオレコーダー」の様なものではなく、新たに得た情報から絶えず干渉を受け、補足され、再構築されていくと考えられています。

また、機能的MRIを用いた研究では、右前頭野の腹側で前部では、関連した記憶を作り出してしまうとされ、左前頭前野の腹側全部は、情報の内容よりも、情報源を想起する際に大きな反応を示すといわれています。記憶を司る海馬周辺の関与も指摘されています。

この様に、記憶の捏造や補正というものは一般の人に起こりやすいものであります。
そのため、今回紹介させて頂いたしばゆーさんの動画のような言動も認知バイアスの偏りによる影響も少なからずあると思います。
しばゆーさんがテキトーである事も大きく関係していそうですが。笑

今回の記事は以上になります。
ご意見、ご感想お待ちしております。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?