岩手3日目 遠野に寄って帰る
9月18日
きょうはほぼ帰るだけの日。久慈駅から、宮古駅で乗り換え、釜石駅まで三陸鉄道リアス線に乗る。さんてつは、あまちゃんドラマでは北三陸鉄道(きたてつ)という芸名で登場し、非常に重要な電車。ディーゼルで動く、いわばレールを走るほぼバスのかわいい電車。
三陸鉄道
とはいえロングシートの横に座る女性もあまちゃんファンという感じがしたし、車内にずっとあまちゃんの話してるおじさん2人組がいたし、楽しい車内だった。まだ少しも使ってないモバイルバッテリーの充電が4割くらいしか無いのが気になったけど。
JR
釜石駅でJRに乗り換え。なんと同じホームにいながら目的の電車に乗れたため、え、切符どうするんだろうとパニクった。しばらく。他のお客さんをガン見してたら車掌さんから切符買うっぽかった。Suica使えてよかった。聞いてないのに残高教えてくれて親切だった。きのうからバーコード決済する機会が少なくて現金が寂しい。45分くらい電車に揺られて遠野に着いた。
遠野駅
遠野は家族旅行で来たことがあったけど、車でさっとまわっただけだった。だからまた来ました。どうしても博物館に行きたかった。
遠野市博物館に着いた。受付の人なにも言ってないのにスーツケース預かってくれて優しかった。
遠野市博物館
ここにあるものだけでも、すごくいろいろなタイプがあって、本当に各々の家で代々やってきたことなんだなとわかった。そういう秘密の文化みたいなところにすごく惹かれた。どういう理由でここにあるのかとか考えたらちょっと複雑な気持ちになるけど。最近Twitterでまさにここの博物館の広報アカウントがオシラサマの写真をアップしてることに、一方的にフォローしてる岩手の方が「こんな風に表に出していいのかねー?」みたいな言及をしててヒェッと思った。
呪いはつまり思いなんだなと思った。天気がよくなってほしい、病気がなくなってほしい、作物が育ってほしい、子どもが大きくなってほしい、そういう色々な思いが強くなった成果物だった。呪いの意味が思ったより広義で、そのへんは怖くなかったけど、やっぱり思いの詰まった実物がそこにあるのは怖い気がした。
再び遠野駅
再び遠野駅に戻る。電車の時間まで30分近くあった。そういえばきょうなにも食べてない。駅の横のお土産屋さんに遠野アイスというカップアイスがあって買った。牛乳の味が濃くておいしかった。お店の方にベンチで食べてもいいですか?って聞いたらめっちゃ元気よくどうぞー!って言ってもらえて、食べ終わったらゴミ箱の位置も教えてもらえて優しかった。
駅の中のちょっとした売店に昔ながらのパンの山があって食べたくなった。でも店員さんが誰もいなくてちょっと待ってた。パン食べたら切符買う。遠野駅はクレジットカード使えなくて現金一択で、アイスとパンとお土産がバーコード決済できなかったら危なかった。でもここで電車を待ってる間にモバイルバッテリーの残量が終わった。本当の恐怖はここからだ。
誰もいなかった駅がいつの間にか人でいっぱいになっていた。電車が来る10分前にならないとホームに出られない。また45分くらい乗車。のどかな風景が続く。
新花巻駅
新花巻駅に着いた。新幹線で東京を経て静岡に帰りたい。次の新幹線まですぐだ。静岡までの切符とお土産を買わないといけない!まずみどりの窓口に並ぶ。ここで前に並んでる喪服の男性たちの会話から短い「じぇじぇ」が聞けた。ナチュラルボーンじぇじぇなのか、あまちゃんを受けての戯れなのか、どちらでも嬉しい。
係員さんに真っ先に「東京まで満席です」と言われる。しょうがないっすよねぇと返すしかない。仙台まででしたらお座り頂けますけどどうしますか?と言われ、あー!やったー!だったら仙台まで充電できる席ありますか!お願いします!とアホ注文したら、係の人笑いながら取ってくれた。無事仙台までの窓側の席と仙台から東京の立ち券、東京から静岡の自由席を買えた。東海道新幹線の自由席に乗ってばかりの静岡県民には、全席指定の東北新幹線は慣れない文化で緊張した。
ここから最高にこじれててすごく面白くはない話なんですけど、いいですか。
次は駅のお土産屋さんに寄る。The岩手みたいなお土産を買いたかった。レジが行列してた。もう新幹線の時間まで10分なくてやばい。行列に並びながら手の届く王道土産を選ぶしかなかった。行列から乗り出してレジを見ると、Suicaか現金払いのみだった。ほぼ無一文私、Suica一択!Suicaの残金足りてなさそうと思ってたらレジ横の冷蔵庫にずんだ餅があるのを発見した。母のリクエスト品だ(岩手にもあると思わなかった)。右手で取る。もう次私の番というときに左手でSuicaアプリの顔認証、チャージをする。ギリギリすぎる。私の番!ずんだ餅は保冷バッグお入れしますか?○○円ですが、と言われる。じゃあーお願いします!と言いながらSuicaこと携帯だす。気持ちいい音がしない。店員さんが固まっている。レジが動いてないみたい。なんか私のスマホの画面は支払いできましたみたいな感じ。は?新幹線の時間まで5分もない。はら、え、てない?払えてないか?すみません!もし払えてなかったら振り込みますので、本当にすみませんーって言って名前と携帯番号をメモに書きなぐるように書いて渡して店をでる。上階のホームに走り無事目的の新幹線に乗ることができた。
仙台までの窓際の席で充電しながらモンモンとしていたら、岩手県の市外局番から電話が。レジに履歴が残ってないから買ったものを教えてほしいとのこと。品名と数量を伝える。じゃあ絶対払えてないですよね、申し訳ありませんでしたと謝るしかなかった。
その数十分後また着信。計算してもらった正しい合計金額を現金書留で送ってくださいとのこと。いわれた宛先をメモする。あのあとレジはスムーズに動いたらしくてよかった。こちらも新幹線に乗れて助かりましたと伝えた。何よりです~と言われた。優し~🥲
電話を切ったあと私は大事なことを思い出した。保冷バッグを忘れてたんですー!折り返す。めちゃくちゃ忙しそうなさっきの人じゃない人が出て切られてしまう。駅のお店だから、さっきの私みたいに緊迫する時間があって当然だ。かけ直す、、みたいなのを翌日も続けて、やっと真の合計金額をお店の方と導き出した。
あ〜、そうそう仙台からは立って帰りました。東京からは座れて充電しながら岩手の人としゃべってました。スマホの充電は16%くらいで静岡つきました。頑張った。旅行記はおわり。話はつづく。
で岩手にいる段階でこれをやらない私がバカなのだが、Suicaのアプリだと見れなかった履歴がウォレットのアプリだともっと早くもっと詳細が見られたのだった。それによると、チャージができる前に残高0になるまでの金額が先に支払われていたのがわかった。たとえば1,000円しか入ってないSuicaで2,000円払わないといけなくて3,000円チャージしたのにそれが間に合わず1,000円しか払われてなかったということです。本当に私が悪い。間も悪い。そのこともまた追って連絡する。というのとさらに、お店側で情報を照合してもらうためにSuica番号を聞かれた電話もあった。いろいろ書いたけど、あんなに忙しいお店に本当に何回もめんどくさいやりとりをさせてしまったことをお伝えしたかった。ただただ申し訳ありません…。
静岡帰って払われてなかった金額を現金書留で送った。そうしたら後日お店から『Suica番号を照合したところ確認取れました、不足分の現金も間違いなく受け取りました。金額に誤りはありません。電話での親切な対応に感謝しております』と丁寧に書かれたお手紙と、領収書と、岩手のお土産が送られてきた…。え…。親切な対応って、そっくりそのまま返したい言葉だった。そもそも私が悪いのに。今度の旅行は花巻を観光しよう、またここでお土産を買おうと強く思った。
このお店に限らず、岩手の方々みんなみんな優しかったなと振り返る。覚えてる限り記載したつもり。なんでですか?いや世の中に優しい人いっぱいいるけど、こんなみんなってことなくない?特に駅の人とかふつうもっと怖くない?(激しい偏見)
ただの一人旅行でこんなこと思うの珍しいと思った。この3日だけでこうなので、もうなんか、たまたまというよりは岩手の人が全体的に優しいという結論にならざるを得ない。楽しみにしていた旅行が楽しい思い出で終わったことに最大限の喜びを感じる。
率直に言って岩手大好きになっちゃった。ありがとうございました!!!!!!!