「捻挫しない体を手に入れる3つのエクササイズ」
丈夫な足首をキープすることは筋肉や脳に気を配るのと同じように大切なことなのです。
足の怪我を防ぐためにも、ヒトが本来持つ五感以外の感覚である
「固有受容」
をトレーニングすることは大切になってきます。
皆さんも、日常の筋トレにこのトレーニングを取り入れてみてください。
◇まず、この「固有受容」とは何かを説明します。
まず人間の感覚には、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚とあります。
しかし、この「五感」以外にも
「固有受容覚」と「前庭覚」
という大事な感覚があります。
これらは体を無意識にコントロールするためには、とても大事な感覚となっています。
適切な「固有受容(「固有受容感覚」や「深部感覚」などとも呼ばれています)」が欠けていると、その足首の強度というものは役に立たないものにもなりかねません。
◇「固有受容」とは
体の深部が体の位置や動きに対して認知または自覚をするという感覚で、「体内部の目」のような働きをしています
簡単に言うと
『目を閉じていても自分の手や足の位置と、それを動かしていることが分かる感覚』
状況に応じて、瞬時に正しいポジションや動きへと順応をさせるという脳の基本的な能力になるのです。
◇「前庭覚」とは
前庭覚は聞き慣れないかもしれませんが、いわゆる平衡感覚のことです。
わかりやすい体験として、目を閉じた状態で椅子に座ってみてください。誰か近くの人に協力してもらいましょう。左右どちらかに傾けるように、座ったままの体を横から押してもらいます。
そのとき、あなたの頭はどうなっているでしょうか?
多くの人は、体を傾けながらも、頭を垂直方向に起こそうとするでしょう。
無意識の筋緊張によって姿勢を調節するのは、脊髄系の前庭覚の一例です。実は前庭覚は、インプットされた感覚のアウトプットによって、3つの回路に識別されます。
◾️眼球運動の回路 動眼系の前庭覚
◾️姿勢調節の回路 脊髄系の前庭覚 ←さっき説明した例
◾️自律神経系の回路 自律神経系の前庭覚
細かくなってきたのでまとめると
前庭覚が影響を及ぼすのは単なるバランス感覚の話だけではなく、さまざまな動作に影響していますということです
◇足首の安定性には、神経と筋肉を鍛える必要がる
「末梢神経系(特に感覚受容体)」と「脳」との間には、フィードバックループがあります。そのため、どの筋肉を動かすか意識的に決定を下すよりも先に、体を安定させるために必要な素早いシグナルを脳から発信すると言われています。
このことから、足首の安定性を高めるためには、
〇神経筋系
〇筋骨格系
の両方の器官を鍛えることも大切となるのです。
◇足首の筋肉
「腓腹筋(ひふくきん)」、「ヒラメ筋」、「後脛骨筋(こうけいこつきん)」、「長母趾屈筋(ちょうぼしくっきん)」、そして「長腓骨筋(ちょうひこつきん)」に「短腓骨筋(たんひこつきん)」を含む、多くの筋肉が足首の関節を横断しています。
それぞれの筋肉は足首を動かすこと、そして、足首の関節を安定させること、この両方に貢献しています。
関節の片側の筋肉が収縮または縮むと、足首はその方向に動き、同時にその反対側の筋肉は長くなります。
静止させたいときには、すべての筋肉の活動を止めてしまう…のではなく、複数の筋肉のコラボレーションさせて、ある方向への動きを止めるよう「協調」した働きを一斉に行うようになっているのです。
そこで、足首向けの強化エクササイズですが、この多くは足首の“安定性”に重点を当てたものになります。これは飛び跳ねるスポーツばかりではなく、ランニングをはじめ日常の機能にとっても重要なこととなります。
しかし、足首の安定性というのは、脳からの指令も密接に関係したものなので、「固有受容」が重要となるわけです。
今回ご紹介するエクササイズで鍛え上げれば、あなたの脳は「このとき、どうやって足首の関節を安定させるか?」という解が即答でき、そのシステムによってより強い足首が得られることが大いに期待できるでしょう。
それは関節と関節周辺の筋肉両方をターゲットとする足首のエクササイズになります。そして、それは安定性だけではなく、その筋肉を必要とする動きに対してのパワーアップも期待できるのです。
それでは、足首を強化させるエクササイズを具体的にご紹介しましょう。
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