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Branch atheromatous disease(BAD)について

こんちは。ゆづまるらんどです。

今回は"Branch atheromatous disease(BAD)について"ご紹介できたらと思います。聞いたことはあるけど詳しくは知らない人などにもわかりやすいよう脳画像を踏まえ,説明していきますので,もし興味を持っていただければ最後まで目を通していただければ幸いです。

1.Branch atheromatous disease とは

聞き馴染みのない方もいらっしゃるかもしれませんが,ラクナ梗塞とアテローム血栓性脳梗塞の中間に位置する病態で,錐体路に沿って急性期に進行性運動麻痺を示し,運動予後は不良となりやすい病態です。その多くは発症後,3日以内に症状が進行するとされています。山本康正: Branch atheromatous disease の概念・病態・治療.臨床神経学.2014; 54: 289-297より引用

2.Branch atheromatous disease の好発部位

主な好発部位は外側線条体動脈,脳底動脈から分岐する傍正中枝といわれています。そのほかにも前脈絡叢動脈,視床膝状体動脈,視床穿通動脈,Heubner動脈で発症する可能性があります。

3.レンズ核線条体動脈(LSA)領域でのBADの見方

BADの好発部位であるレンズ核線条体動脈領域では,3スライス以上の梗塞巣があり,主幹動脈に狭窄がない場合にBADと診断されます。山本康正: Branch atheromatous disease の概念・病態・治療.臨床神経学.2014; 54: 289-297より引用

4.傍正中橋動脈領域でのBADの見方

もう一つの好発部位である傍正中橋動脈領域では,梗塞巣は橋腹側に接し主幹動脈に狭窄がない場合にBADと診断されます。Branch atheromatous diseaseについて.2012; 59

5.Branch atheromatous disease の進行リスク

先に示したBADに当てはまり,糖尿病とLDL-コレステロール高値(>140mg/dl)を合併している例では運動麻痺進行リスクが高くなります。そのため,画像所見のほかに血液データから患者像を把握し,離床の可否を決定していく必要があります。

6.まとめ

今回は"Branch atheromatous disease(BAD)について"ご紹介させていただきました。わかりにくい部分や説明が不足している箇所もございます。この記事を踏まえて,ご自身で理解を踏まえていただければと思います。今回,ご紹介したスライドは下記から購入することもできます。

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2022.07.01

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