腰方形筋の使いすぎ問題
安齋です!
さて、今回は臨床でいつも思うことを書きます。
体幹や下肢疾患の患者さんはほとんどの人が腰方形筋による代償動作が多すぎです。
腰椎疾患:腰方形筋による体幹動作
股関節疾患:腰方形筋による股関節外転や腰椎伸展代償時に腰方形筋を使用
膝関節疾患:ラテラルスラスト時に恥骨筋が使えず、腰方形筋により体幹側屈をして重心動揺を抑制
なんて、症状がよく見られる気がします。
腰方形筋って使いやすいけど、使いすぎると弊害でしかないんでコントロールできるように運動療法をしっかりと入れていきたいですね。
【腰方形筋の臨床機能】
多くの参考書に記載されている機能としては、
・体幹側屈
・骨盤の引き上げ
これがオーソドックスですね。
実は、補助的ですが体幹の屈伸と回旋にも関与します。
そして厄介なのが、調整筋(コントロールマッスル)なので体幹の初動時に腰方形筋がスイッチとして機能します。
このスイッチが入ることで腹直筋や背部の脊柱起立筋などが機能してきます。
これが、腰方形筋の役割なのです。
ただし、普段のアライメントや身体操作が問題で腰方形筋を使ってそのスイッチが入っても優先的に腰方形筋ばかり使用する身体操作になりがちです。
こうなると、腰方形筋の柔軟性低下が原因で圧受容器が反応して腰痛や、股関節痛などの傷害で起きやすいです。
なので、臨床では腰方形筋を使いすぎないようにしっかりと立位での安定した動き作りをする必要があります。