足部が痛いのって結局、ここなんよ。
足の甲が痛いです!
足裏が痛くて歩けません、、、
とかね、治療をしていると言われることがあります。
そんな足部治療ですが、根本原因を理解していないと一生迷宮入りです。
ぶっちゃますが、足部は結論、ここさえ理解しちゃえば一気に治療が進みます。逆を言えば、これを知らないといつまでも対処療法です。
さて、どんな内容なのか?
それではどうぞ。
足関節靭帯の機械受容器分布
足関節の靭帯の内、前距腓靭帯、後距腓靭帯、踵腓靭帯の機械受容器を調査した文献では、全ての靭帯において、靭帯の端部の滑膜に多くの機械受容器が認められ、靭帯の中央を含むそれ以外の部分では差はなかったとしています。
足関節の構造上、内反方向へストレスが加わることが圧倒的に多いです。
つまり、足関節の構造から外側の靭帯へストレスが加わりやすく、靭帯の中でも特に骨への付着部に特に痛みを感じやすいということが言えます。
内反方向への動的な制動をしているのが腓骨筋であり、拮抗する後脛骨筋との協調性も必要になります。
足の固有感覚と皮膚の影響
踵、中足骨の底面、足関節の足背部それぞれに振動刺激を加えながら、反対側の足関節の角度と一致させられるかという検証では、踵への振動刺激で一致角度に誤差が大きく生じたという結果でした。(参考文献②)
つまり、踵の皮膚の状態が足関節運動の固有感覚へ影響を与え、踵の状態次第では足関節運動の円滑さや筋出力にも影響が出るということが言えます。
踵の皮膚の状態を左右する要因を考えてみると、以下のようなことが挙げられます。
突発的な外傷や慢性的な疾患による影響はもちろんありますが、それ以外の要因も含めてポイントになるのが、アーチ機能だと考えます。
足部のアーチ機能
足部には4つのアーチが存在します。
これらのアーチで、足部の前後左右のバランスを取っており、このバランスが崩れると外側側副靭帯へのストレスや踵へのストレスが偏って加わることになります。
例えば、内側縦アーチが低下した扁平足。
足部には外反ストレスが加わり、内側の足底腱膜が伸張ストレスを受けます。
足底腱膜は表層の組織であり、踵骨との連結もあるので、当然踵骨周囲の皮膚にも影響を与えます。
また、内側アーチが低下すると、代償的に前足部は外転/内反します。
それによって、特に母趾MP関節にストレスが加わり、外反母趾のリスクも高まります。
例えば、外側縦アーチが低下すると、第5中足骨が相対的に背屈位となり、不安定な状態になります。
その不安定さを補うために、周囲の小趾外転筋や短趾屈筋が緊張を高めると、連結のある外側の足底腱膜にも影響を与えるし、踵への影響もあります。
踵骨を評価するべし!
ここまでをまとめると、ポイントになるのは踵骨です。
踵骨の内外反で内外の靭帯や筋肉へストレスを加えますし、踵骨の底背屈でもアーチの状態に影響を与えます。
つまり、踵骨をまず評価、介入して足部の状態を修正していくべきなのです。
立脚期で最初に接地する部分でもあるので、当然歩容にも大きな影響がありますね。
まず、踵骨を底面から手掌全体で包むように把持、外果の直下、内果の1〜2横指下を触診。
そのまま踵骨を内外へ動かします。
その時の可動性や組織の抵抗感を評価しましょう。
また、立位で後方から踵を見た時、外側から複数の足趾が見えていると、内側縦アーチの低下、踵骨の外反が考えられます。
外側縦アーチに関しては、内側アーチのような評価指標がないので、先ほどの踵骨内外反の評価に加えて、外側組織の圧痛や緊張を触診して鑑別します。
外側縦アーチを構成するのは、小趾外転筋、短趾屈筋、腓骨筋。
それらを触診し、どこに圧痛かあるのか、緊張の高さも評価した上で、先ほどの踵骨の評価も含めて鑑別しましょう。
踵骨の底背屈は立位で矢状面から見て評価できます。
踵と内外果との距離が短くなりすぎていると、踵骨は底屈していると評価できます。
アキレス腱と足底腱膜は連結しているため、緊張が高まると、踵が足背側に押し出されます。
まとめ
どの関節でも共通していますが、靭帯の付着部に受容器が多く、それだけ痛みも感じやすいようです。
また、踵の皮膚が固有感覚へ影響を与えることも含めて、踵が足部の機能へ与える影響は大きいことを改めて確認できました。
さ、あとは臨床に活かすだけです。
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