臨床ですぐ使える評価active SLRテスト(スペシャルライター潟山さん)
今回はスペシャルライターの潟山さんです^^
ではどうぞ↓
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みなさんはどのように患者さんの評価を組み立てたり、問題点の抽出や治療方法の決定づけを行っていますか?
患者さんとスクリーニング的に治療方向性を決定する上で、使いやすく・分かりやすい評価があったらな~と思いませんか?
そんなあなたに持ってこいの評価として「active SLR test」の基本とその応用についてお話ししていきたいと思います。
ぜひ最後までお楽しみください(^^
【1.ASLRテスト3つのメリット】
メリット① 患者さん本人が変化を知覚しやすい!
「脚の重さ」の変化を見るテストなので、本人が変化を体感しやすいことが最大のメリットです。
また自主練習前のセルフ評価として用いると、脚の重さや痛みが変化することが分かり効果判定もわかりやすいです。自分自身が治療に参加したり広い意味で自分の体に興味を持つことでメタ認知向上や自己身体への気付きにも繋がります。
メリット② 他の姿勢でも応用しやすい
ASLRテスト自体は背臥位で行うテストですが、立位や ADL の中でも応用しやすいこともメリットです。実際の動作自体が行いやすくなる・疼痛が軽減するという経験をリーズニングの初期から体験して貰えれば、セラピスト自身も方向性の決定などが行いやすく、時間短縮にも繋がります。
メリット③ 使う疾患を選ばない
テストの内容としては、下肢を動かす際の、先行的な骨盤帯周囲筋の活動を見るものですので、特に疾患に関係なくどんな方でも活用可能です
2.アクティブ SLR とは ~詳しく説明します~
・日本語名は自動下肢伸展挙上テスト
・ 当初は妊娠時の腰痛患者が対象で骨盤輪の疼痛誘発の有無を確認したものと報告されていたり、椎間板性腰痛な不安定性の確認などに使用されていました。 現在は荷重伝達や骨盤帯・体幹(core)筋の動員パターンの異常をみるために使われています。
・方法:背臥位でひざ関節を伸展した状態で下肢全体を挙上してもらいます。文献によっては高さは差がありますが(20 ㎝ or5㎝) 挙上しています。また持ち上げにくさに関しても6段階の評価尺度を用いて行うとの報告もあります。(0 全く困難なく上げられる ~ 5 挙上困難)
詳細
開始肢位:背臥位・下肢伸展位
①口頭指示で「今から足の重さを左右で比べますので、覚えてて下さいね」と検査目的を伝える。その後「膝を伸ばしたまま、足をここ(※文献により差がありベッドより約5cm or 20cm上)まで上げて止めて」と伝え運動を行ってもらう
②どちらの足が挙げにくいですか?と質問し回答してもらう。
・足を上げる際の下肢・骨盤帯の挙動に着目する。
・重さの自覚が乏しい場合でも、骨盤帯の動きに着目して特に挙上下肢の体幹が回旋傾向となりやすい
active SLRのよくある代償ポイント!
観察時に見られやすい代償動作としては下記のような点になります。
active SLR介入による臨床推論
③-1:腹横筋を強調する場合、左右の寛骨前面を手掌で恥把持し、腹横筋下部繊維に沿って、上前腸骨棘を寄せるように圧迫する
➡これで腹横筋の収縮を疑似的に作り出した状態で再度評価を行う
③-2:多裂筋を強調する場合、左右の寛骨表面を手掌で把持し、多裂筋表層繊維に沿って上後腸骨棘が第3腰椎に向かうように圧迫する
➡これで多裂筋の収縮を擬似的に作り出した状態で再度評価を行う
③-3:骨盤内筋膜、腹横筋と内腹斜筋の最下部繊維を強調する場合、恥骨結合レベルで骨盤の前方圧迫を行う
➡これで骨盤底筋群、腹横筋・内腹斜筋最下部繊維の収縮を疑似的に作り出した状態で再度評価を行う
その他:坐骨レベルでの骨盤後方圧迫➡後方の骨盤底の作用を疑似的に作り出す
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つまり、内容としてはcoreの中で弱化している筋を徒手的に介助して、どのような変化が生じるかをスクリーニング的に調べるものとなります。
上記以外でも、目的とする筋群や機能からどこに介入するのかを変化させることができます。
例えば、横隔膜機能を見る時。横隔膜及び横隔膜の収縮効率を高めるための外腹斜筋機能を見る場合に下記のような介助も行います。
③-4 横隔膜・肋骨ZOA:呼気に合わせて下部肋骨を下方回旋させ胸腰椎移行部がしっかり支持基底面になるように誘導する
➡上記のパターンを比較して、弱化している筋群やコアスタビリティの中で特に問題となっている部位を同定する。検査結果で本人が変化を知覚していることから、その後のアプローチや自主練習の理由付けになります。
【3.他の場面における応用と理論背景】
正式なテストでは背臥位での下肢挙上で行いますが、ASLRテストが何を見ているのかというと
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