春風が連れていく先は
引っ越しの準備に追われた部屋は、今までとは違った喧騒をまとっていく。
2年前、期待と不安を膨らませながら入居した部屋が、元の姿に戻ろうとしている、そんな時の流れを感じるきっかけが、増えてきたなと思うこの頃です。
皆さん、こんにちは。Makiです。
年度末、私は大学院修士課程を修了し、新任教員として一度アカデミアから離れます。
とはいえ、学会発表や修論の発展研究は続けるため、教職と研究の2足の草鞋を履いて社会の荒波に揉まれようと思います。
修士論文を提出し、口頭試問を終えると、「もっとこうすれば良かったな」、「なんであの時この落とし穴に気づけなかったんだろ」と辟易することがありました。
でもその反面、「ここを改善すれば発展研究につなげられるはず」、「この分野は近接諸概念との線引きをもっと明確にすれば詳細な検討ができるだろうな」といった、色々なアイデアが湧きだしてくることもあります。
こう考え続けたり、趣味程度に論文検索サイトをネットサーフィンして、国内外の論文や専門書を読み漁っていくことで、教職の専門性を上げてアカデミアのネクストステップを見据える視野を持つことができるのかなと。。
2年前、私を徳島の地に連れてきた春風は、私をいろいろな面で成長させてくれたと感じています。
アカデミックな面をはじめ、対人関係の構築と維持の仕方、一人暮らしのスキル、本当の自己信頼心の醸成、、、
この2年間は一人で生きていく力を磨くいい準備期間でした。
もちろん、実家から毎月の仕送りはなかったとはいえ、数カ月に一度、米などの食料・日用品の支援や帰省の際にお小遣いをもらえるなど、そうした力を磨くことができる環境に恵まれた側面があることは言うまでもありません。
支えられてきたことへの感謝を忘れることなく、恩返しを少しずつ出来たらいいなとおもいます。
これからは、仕事に慣れていきつつ、自分の力で生活の全てを賄っていく。
これまでのようにうまくはいかないことが多いはず。
でも、そうしたことは修論の執筆中に何度もぶち当たった壁と同じはず。
じっくり、どっぷりとかまえて対峙すれば超えられる。
別途、瞬発力は求められるとは思いますが…(笑)
それでも、何とかなる気はします。
自分を見失わず、原点をブラさない限り。
自分軸を維持するために、私が大事にしている言葉は2つあります。
1つは学部時代の教職担当教員(現役中学教員)の方からいただいた言葉。
誠実に 魂は売らず したたかに
もう1つは修論を書き続ける中で見つけた感覚を表した言葉。
日々楽しめ、苦境こそ面白がれ
この言葉を自分の軸に、教職と研究の2足の草鞋を履きこなしたいです。
今度の春風は、私を徳島から地元へと連れ帰る。
そこに広がる世界はどんなものか。
再び期待と不安を膨らませて、春風に乗って、旅立とう。
夜行バスに揺られながら。
Maki