好きな自分になるより、好きな自分であり続けたい
皆さんは、『ノミの法則』というのをご存知でしょうか?
体長数ミリしか無い、あの小さな『ノミ(蚤)』。
『ノミ』は実は、後ろ足がかなり発達しているので、通常は自分の体長の約60倍から100倍もの高さを跳躍することができるそうです。
人間サイズでいえば、243メートルの東京都庁を飛び越え、地上から高さ250メートルのところにある東京タワーの特別展望台までひとっ飛びできるほどのジャンプ力!
さて、そんな超人的なジャンプ力をもつ小さなノミ。
そのノミをコップに入れて、蓋をする。
するとこのノミはどうなるでしょうか?
最初はノミは、コップから出ようと必死にジャンプをするものの、蓋にぶつかってしまい、それ以上高く跳ぶことができません。当然、コップから出ることもできません。
何度も何度も蓋にぶつかる経験を繰り返すことで、次第に蓋にぶつからないようにジャンプする力を弱めてしまいます。
蓋があるのでこれ以上は飛べないと、自らに限界を課してしまうのです。(=学習性無力感)
その後、コップに被せてある蓋を取っても、ノミは蓋があったときの高さしか跳べなくなってしまいます。
『どうせ私にはここまでしかできない』『今の私にはこれ以上は無理だ』
皆さんも少なくとも一度は同じような経験をしたことはありませんか?
かつて一度挑戦したものの、自分の思っていたような成果が出せなかった、上手く行かなかった、失敗したから、今度の挑戦も成果が出ないだろう、上手く行かないだろう、失敗するだろうという思い込みによって、自らに限界を課してしまうこと。それどころか挑戦する前から勝手に限界を創り、自らの可能性に蓋をしてしまうこと。
自分の限界を決めているのは自分自身です。そして、この限界を取り除き、自分をさらに成長させるのも自分自身です。
ちなみに蓋があった高さまでしか跳べなくなってしまったノミは、どうすれば以前のように高く跳ぶことができるようになるのか?
それは、跳べるノミの輪の中に入れる(一緒にする)こと。
自分の直ぐ側でピョンピョン高く飛び跳ねる仲間を見ることで、かつて同じように跳べていた感覚(=本能?)を呼び覚まし、自分も同じように跳ぶことで、最終的には自分の姿、自信を取り戻し、再度高く跳べるようになるそうです。
もしあなたが、叶えたい夢がある、達成したい目標がある、なりたい未来があるのなら、その夢を叶えた、目標を達成した、未来の姿になっている人たちの輪に入り、学習や行動をともにしましょう。
とはいえ私達人間は環境に左右されやすい生き物です。蓋を外し、元通りかそれ以上の跳躍力を得たとしても、その環境に身を置き続けない限り、また蓋があった時の状況に逆戻りしてしまいます。
上の実験とは逆に、跳べるノミを跳べないノミの集団や、またはノミのように跳ばない虫の集団の中に入れたらどうなるのでしょうか。