スピリチュアル再入門第9章 霊について1

霊について、霊界の賢人の見解を紹介します。

「霊そのものは、永遠である。その霊が地上に生をうける前のことから話す。霊そのものは、この地上世界を基盤とし、これを取り巻くように存在し支配している霊的階層に、前もって存在している。いかなる霊も、肉体を身につけるまでは空間を宿として存在している。肉体に宿るまで、さまざまな過程を経て発達をしていく。この段階で、神性を火花の形で宿し、物質を支配する力を有する。物質の特性の一つは不活性である。物質それ自身では、何もできない。霊に支配され、霊から活性を与えられ、霊が宿った段階で個別性をもつことになる。
 地球を包み込むように霊的階層が存在する。すべての霊は、そこからやって来て、そこへ帰って行く。この霊的階層は、仕事の階層(動の世界)と瞑想の階層(静の世界)でもある。これらは、場所ではなく、状態である。地球の周りには、7つの仕事の霊的な階層状態があり、肉体に宿った霊一つ一つは、それらの階層を通過していき成長を遂げる。霊の世界とは、あなた方の世界を取り巻く霊の大気である。あなた方は、地上にありながら、霊の世界にも住んでいるのである。
霊の世界は、地上とよく似ている。ただ、霊の世界の方が、美しく純粋であるにすぎない。
霊には、何かしらの表現形態が必要である。霊の世界においても、あなた方の世界にある野菜、鉱物、動物などに相当する様々な実体が存在する。すなわち、地上世界と霊の世界とは、状態の違いにすぎない。盲目に生まれた人間は、光を理解できない。が、視力を得た場合には、光を知る。その際、存在の状態が変わったのであり、存在場所に変わりはない。それと同じく、あなた方が肉体を捨てたとき、存在場所が変わるのではなく、存在の状態が変わるのである。」
『続霊訓』W・S・モーゼス著 桑原啓善訳(P65)
 『More Spirit Teachings』William.Stainton.Moses(P38、39)


シルバーバーチの霊訓から

「宇宙を創った力と同じ力が生命を支えているのです。生命は肉体でも物質でもありません。生命は霊です。そして霊は生命です。生命のあるところに霊があり、霊のあるところに生命があります。
あなたの力は生命の力です。そして、あなたは、あなたをこの無限の創造の過程すべてに参加させている大霊(注:大霊=神)と繋がりがあるのです。あなたは、その力―-あなたの内に存する霊の莫大な力、即ちあなたを支えあなたに精力や活力を与えている力――をいつでも必要なときに、あなたという存在の奥から召集することができるのです」
『シルバーバーチの霊訓1』アン・ドゥーリー編 近藤千雄訳(P27、28)
『Guidance From Silver Birch』Edited by Anne Dooley(P22)

「霊がある、あるいは魂があると思っている人でも、身体に霊がついていると思っています。実際は、霊に身体がついているのです。ほんとうのあなたは霊です。魂であり神聖で永遠です。
 身体は、その目的に仕えるよう形作られています。この形態は、一時的なものです。任務を終えれば崩壊します。しかし、誕生の時に肉体に宿った霊、これが重要なのです。この知識を受け入れることができたということは、あなたの内部で神性が目を覚ましたことを意味します。束縛を突き破りました。種が芽吹き、暗闇から光明へと向かい始めました。あなたが霊を認めていれば、この種は美しく豊かに成長します。
そして、地上生活の根本の目的である真の調和的生活が始まります。霊性を発揮させることなく生活している人は、肉体的な盲人、聾唖者と同じように不利を抱えているのです。
 
 霊性に気づいた人は真に目覚めた人です。神性が目を覚ましたのです。それは、その人が、人生の表層に存在するものだけでなく、霊と結びついた豊かさすべてを人生経験から獲得できる発達段階に到達したことの指標でもあるのです。霊の宝は、地上のいかなる宝よりも遥かに偉大で、遥かに美しく、遥かに光沢があります。物的なものが全て色褪せ、錆つき、朽ち果てたあとも、いつまでも存続します。

 魂が目を覚ますと、その力を悟ります。それはこの宇宙で最も強力な力の一部なのです。そして、私たちの世界からあなたに、援助、指導、インスピレーションと知恵を届ける通路が開き始めることになります。これは、あなたを愛する者、血縁の者たちの接近を可能にするだけでなく、それ以外の血縁関係のない者までも可能にします。彼らとは、血縁関係より重要な霊的関係があるのです。彼らは、あなたに近づき、人生を援助するための力を届けようと努力します。   

 この霊的自覚が確立された時、あなたには、この世的手段をもってしては与えることも奪うこともできないもの、盤石不動の自信と冷静さと堅忍不抜の心を所有することになります。そして、この世に何一つ真にあなたを悩ませるものはないこと、あなたは全生命を創造した力と一体であることを、あらゆる疑いを超えて知ることになるのです。
人々は、つまらないものや彼らが必要とする以上のものを得るために、その努力のすべてを捧げ、人間が所有できる最大の財産、永遠不滅の実在を犠牲にしています。どこでも蒔けるところに、種を蒔いてください。冷やかな拒絶に会っても、気にしないことです」
『シルバーバーチの霊訓1』アン・ドゥーリー編 近藤千雄訳(P33~35)
『Guidance From Silver Birch』Edited by Anne Dooley(P25、26)

「生命が死後も存続することを、私たちは実証できます。なぜなら、それは生命であり、霊的なものであるからです。そして、すべての人は、地上においても霊的存在であり物質的存在のみではないこと、霊に身体が付随し、身体に霊が付随しているのではないことに気づくことができます。

 物質界への誕生は、とても貴重な遺産の一部です。人は、霊であるから物質と結びつきます。そして霊は、物質的なものすべてに活動と生命を与えます。霊は、大霊の一部です。本質的に神性を具え、性質的に同種であり、ただ程度において大霊(注:大霊=神)と異なるのみです。
 
 奉仕することを望み、自己中心性を排し利他的な生活をすればするほど、あなたの内部にある大霊がより発揮され、あなたの存在目的を成就し始めることになります。家族的情愛や恋愛が間違っているわけではありません。愛の対象がより広くある方がよりよいのです。何もしない愛より、活動を伴う愛の方がよりよいのです。いかなる資質にも上等のものと下等のもの、明るい面と暗い面とがあるものです。
 
 家族的な愛は往々にして利己的です。血縁による愛、それは、進化の過程における動物的段階の名残である防衛本能によって支配されていることがしばしばです。しかし、どのような愛でも、最高のものになることが可能です。自身のことをまったく考えず、報酬を求めず、温かさすら伴わず、ひたすら愛そうと励むとき、自己放棄であるがために神聖です。それはそのまま最高の愛の表現です。愛は、他者に尽くすこと、支えること、慰めることを欲します。愛は慈悲、同情、親切、優しさとなって表現されます。愛はまた克己と犠牲となって現れます」
『シルバーバーチの霊訓1』アン・ドゥーリー編 近藤千雄訳(P145、146)
『Guidance From Silver Birch』Edited by Anne Dooley(P85、86)

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