スナックの謎
この間地元を歩いているとき、以前住んでいた住まいに行く道の曲がり角に目印のように建っている、スナックの前を通りかかりました。
人に道を説明するとき、いつも「スナック○○のところを曲がって」と説明していたので、一度も行ったことはないけど、昔からの知り合いのように不思議な親近感を感じている店です。
そのスナックは古いスナックビルの先頭に入っていたのですが、ほかの店は、看板もシャッターもボロボロで、閉鎖して長い時間が経過しているとい
う様相です。
でもその店には明かりがついていて、「まだやっているんだ」とちょっとうれしくなりました。
私はスナック業界にまったく詳しくないのですが、スナックというのはなぜかみんな造りが似ているんですよね。
分厚いドアと、スナックの名前の入った照明看板がついている以外、モノはあまり置いておらず、そして必ずといっていいほど窓がない。
そしてなぜか、どの店も、非常に入りづらい空気を醸し出しています。
スナックのブームがいつ頃置き、なぜスナックという名前になったのか、というのはすぐに分かったので、マンガに書いてみました。
うちの近所のスナックビルには、二階に人が住んでいる気配がするところもあります。
賃貸アパートのようなオープンな感じはしないので、おそらく一階のスナックの経営者が普段は二階に住んでいるのではないかと思います。
あくまで想像なのですが、もしかするとスナックビルというのは、「売り切り集合住宅」のような契約になっていて、オーナーが住み込み前提でビルの一画を買い取り、店を始めるのではないでしょうか。
高度成長期の時は良かったですけど、やがて建物も古くなり、オーナーも歳をとってくる。でも一軒家と違い、自分の家のように建て替えるのも難しい。
店舗の中に一件でも夜逃げをしたり、オーナーが亡くなったりした店があれば、権利がよくわからなくなり、何十年もシャッターが閉まったまま放置されたままになってしまっている…。
そんな感じなのかなと想像しています。(違ったら大変失礼ですが)
こんなことを言いつつ、私はスナックの前を通るたび、素朴な「生きる力」のようなものを感じて、元気をもらいます。
だって、ママの人間力だけで切り盛りする、究極の客商売じゃないですか。
60年前、ママはどんな気持ちで、店を開いたのでしょう。そしていろんな客が来たことでしょう。苦しいこともいろいろあったんじゃないかな。
そんなことに想像をめぐらすと、力をもらわずにはいられないのです。
スナック…。行ったことは、あまりないけどね!(笑)
#スナック
#夜の商売
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