原田智亜美さん Oneman Live "4℃" @三軒茶屋GRAPEFRUIT MOON(2024年10月30日)
2024年10月30日 原田智亜美さんの Oneman Live “4℃” が、三軒茶屋GRAPEFRUIT MOONにて開催されました。2023年4月18日に開催された”3℃”から1年6ヶ月を経てついに1℃温度が上がり、智亜美さんにとって特別なワンマンライブが実現しました。
ワンマンライブの時にのみ智亜美さんが会場で配布する「お手紙フライヤー」
今回の"4℃"のメッセージとして、”3℃"からの成長を実感して温度を1℃あげて"4℃"にしたとありました。まさにその実感は一ファンである自分の感覚ともシンクロするものでした。2024年、楽曲の制作から新たなライブ活動のチャレンジなど、智亜美さんの成長は目を見張るものがあります。
ど平日の水曜日の夜ですが、多くのお客様が開演から詰めかけ大盛況のライブとなりました。
【A.Gtサポート】
設楽博臣 さん
【セットリスト】
1. 常盤色の日々(*)
2. 見えない星に照らされて
3. 透明になれなかった僕へ
4. あなたがここにいて欲しい
5. 終わらない恋
6. ホタル
7. 人魚
8. 夢のあとさき(*)
9. 八月のまぼろし
10. Spot Light
11. 夏の終わり、続く夜(*)
12. ブーケ
13. 明日の僕は今を生きる
(*)は、Gtサポートのみで初めて披露された楽曲
ギターサポートで初めて歌う3曲を含めて全13曲。
この時間がいつまでも続いてほしいと思っているうちに、至福の時間はあっという間に過ぎ去ってしまいました。
原田智亜美さんの歌は全部好き!
そんな自分が感想を述べようとすると、常に語彙力に欠ける陳腐なひと言になってしまうけれど、「全ての曲が本当に素晴らしかった…」です。
そして少し気持ちを付け加えたい曲について個別に感想を書きます。
1.常盤色の日々
1月に開催された、向江陽子さん企画の「Strings Live」でクラファンリクエストに応えていただいた「常盤色の日々」。思った通りStringsが見事に栄える楽曲でした。
それ以来、沙予ちゃんのピアノ演奏のライブでも、今年はこの曲をたくさん聴くことができました。
そして”4℃”では、なんとオープニングの曲となりました。
Stringsでもピアノでも素晴らしい楽曲ですが… ギターの綺麗なアルペジオの音色にもやはり似合う曲でした。初めてのギターサポートでの歌唱にとても感動しました。
3.透明になれなかった僕へ
普段はピアノで奏でられる特徴的で綺麗なイントロの旋律をギターで再現する設楽さんの素晴らしさ。
沙予ちゃんの凛々しいピアノの奏でるメロディで歌うときとは一味違って、歌にも優しさがより強調されたような印象を受けました。
この曲で見せてくれる、祈りをささげるかのような智亜美さんの横顔が好きです。
7.人魚
3月17日、江ノ島の「Sunset Live」で、設楽さんが智亜美さんに書き下ろしで提供した楽曲。設楽さんのギターで聴くのはその時以来二度目。
緊張する・・と言いながら歌い出す智亜美さん。三拍子のリズムで刻まれるギターはエフェクターの効果もあって、歌声はまるで暗い海に漂うようかのような浮遊感。まさに人魚の歌声のようでした。
この曲も歌った回数はまだ少ない(3,4回?)のに、すっかり智亜美さんのオリジナル曲のように感じます。
8.夢のあとさき
「緊張」というテーマに書き下ろされた「夢のあとさき」
この曲もギターアレンジ演奏で聴くのは初めて。感動でした。
降る雨も「小ぬか雨」のような感じでどこか優しい感じに・・
描き出される世界は、ピアノとギターの伴奏ではやはり違って見えました。
10.Spot light
ライブは早くも終盤に入り特徴的なイントロが流れる。余談ですが、このギターイントロ、江ノ島のワンマンライブで設楽さんが初めて弾いたのを聴いた時、河島英五さんの名曲「酒と泪と男と女」のイントロを連想してしまいました。
それはさておき、熱唱する智亜美さん。途中こみ上げる想いもあったのか、少し声に詰まるような表情を見せる場面もありましたが、最後まで見事に歌いあげました。この曲も大好きです。
11.夏の終わり、続く夜
9月23日にGRAPES KITASANDOの新曲書き下ろし企画ライブにて「セミロング」というお題で書き下ろされた最も新しい楽曲。
9月1日に下北沢風知空知で開催されたワンマンライブ「夏の終わり、続く夜」より、タイトルがそのまま命名された楽曲です。
今までの智亜美さんの楽曲には無いニュアンスの曲だと思います。夏の終わりに心が揺れ動くアンニュイ感の表現も、ピアノとは違いを感じます。もちろん、ギターアレンジでの歌唱は初披露。
12.ブーケ
設楽博臣さんが、智亜美さんに書き下ろしで提供した曲。
聴く人すべてに「お疲れ様」の花束💐をあげたい。そんな素敵な曲です。
この曲を歌う時の智亜美さんの笑顔がとても輝いています。
13.明日の僕は今を生きる
自分に対する応援歌!と智亜美さんが公言する曲。ライブのフィナーレを飾るに相応しい曲でした。設楽さんのギターで優しく、力強く歌ってくれました。
そして・・
ピアノサポートの方がみんな好きなのでは…と心配する設楽さんに、ギター最高!また設楽さんのギターを聴きたい!との思いで拍手を贈るファンに応える設楽さん。本当に素晴らしいい、最高の演奏でした。ありがとうございました。
【ライブ全般の感想】
“4℃”は、サポートにギターの設楽博臣さんを迎え、最もシンプルな構成でした。個人的にはPf+VoとかGt+Voといった、最小でシンプルな構成で智亜美さんの歌を堪能できることが一番好きで、自分にとっては至福の時間でした。ときにはバンドで歌を聴くことも良いけど、ボーカルの息づかいまで聴こえそうなこのミニマムな構成でライブを楽しめることが最も贅沢なことと思っています。
この日の設楽さんは、最近の智亜美さんのギターサポートで使っていたMartin OMJMではなくエレガットギターを使って演奏されました。
過去のライブ、OMJMでも智亜美さんのボーカルを最大限に活かすべく繊細で優しい演奏をされていましたが、スチール弦からエレガットのナイロン弦に代わったことも相まって、さらに優しく深い味わいの音色に感じました。
そして全ての曲のテンポが、普段ピアノで歌う時よりも若干緩やかであるように感じました。
ピアノに対してギターでの伴奏は「音」の総数は少なくなる思いますが、その緩やかなテンポの中の「音」の余白を、智亜美さんのボーカルの余韻で埋めていくような感覚を覚えました。それは、まるで脳内で増幅や補完をするような、文章で言うなら「余白を読む」みたいな感じかと。
以前、確か江ノ島のライブで設楽さんのギター演奏の時に、智亜美さんが「ギターの演奏で歌う時は音の隙間を縫って歌う感じ…」と言っていたのを思い出しました。それは、こういう感覚なのかな・・と思いました。
優しさに満ち溢れた設楽さんの素晴らしい演奏に感謝です。
智亜美さん、ほんとうに素晴らしい Oneman Live "4℃" をありがとうございました。
また、温度があがる時を楽しみに待っています。
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