【スナックカシマvol.6】Catch the Kashima's wave!! ~カシマのシーサイドカルチャーを語り合おう~
本記事に興味を持っていただきありがとうございます!プレイフルでサステナブルなまちづくりをカシマで進めているKXの菊池です。
今回は7月末に開催をした、スナックカシマvol.6のイベントレポートをお届けします。
今回の店長について
"「スナックカシマ」は神出鬼没の語り場。その時々に応じて、店長や場所も変わります。店長の好きなこと・得意なこと・ホットなことをツマミに美味しいお酒を飲み交わしましょう!"というコンセプトで開催している本イベント。
今回は、鹿嶋生まれ鹿嶋育ち、地元サーファーの木村美海さんを1日店長に、木村さんのサーファーとしてのご活動や、鹿嶋の海を守る活動、そして今チャレンジしていることなどをお話しいただき、それを中心に参加いただいた皆さんで鹿嶋の海について語り合いました。
スナックカシマ、今宵も開店!
サーファーとしての活動
日本サーフィン連盟(NSA)が発表するショートボード MENのクラス別ランキングで5位(2023年8月4日現在)に位置する木村さん。鹿嶋で生まれ育ち、プロサーファーを目指す彼のサーファーとしての活動について、まずは自己紹介と共に伺ってみました。
KX菊池「今日はよろしくお願いします!まずは自己紹介をお願いしても良いでしょうか。今日集まっていただいた皆さんは、鹿行・カシマの皆さんなので、美海くんのことをご存知ない方はいらっしゃらないと思いますが、意外とサーフィンの活動について知る機会がないので、ぜひ色々教えてください。」
木村さん「今日は貴重な機会をありがとうございます!皆さん、よろしくお願いします。なかなかこうしてお話しさせていただくことや、まち・地域の皆さんと鹿嶋の海について語り合う機会はないので、皆さんとお話しできること、とても嬉しく思います。」
木村さん「僕はアマチュアサーファーで、全国の大会に出ながらポイントを稼ぎ、ランキング上位を狙うために活動をしています。基本は鹿嶋の海を中心にトレーニングをしていますが、日本が冬で海に入れない時期は、バリを拠点にトレーニングをしていたりします」
会場参加者A「大会やトレーニングの渡航費とかは、スポンサーがいたりするんですか?結構大変じゃない?」
木村さん「スポンサーの方についていただくこともあるんですが、やはりそうすると自由度が下がったりしてしまう。今僕は自由にボードを選べるようにしてるので、渡航費などはほぼ実費。中々大変ですね。プロになったら楽になるという世界でもない。逆にいうと、アマチュアの方で自身のブランディングにより露出を高めて、スポンサードを増やされて資金が潤沢な方もいらっしゃる。いずれにせよ、個人スポーツ、マイナースポーツの場合は自身の競技持続可能性も自分でなんとかしなければいけないのでとっても大変なんです。」
KX菊池「土日の朝に鹿嶋の海に行くと、県外ナンバーの車が結構停まっていたりしますよね。鹿嶋の海が関東のサーファーたちに知られている印象があるのですが、実際にはどうなんでしょうか?」
木村さん「そう、鹿嶋の海は平均的に波が良く、関東のサーファーの皆さんが多くいらっしゃっています。ただ、近隣でどんどんサーファー以外の方に対してもサーフカルチャーやブランディングが浸透していっている千葉県の一宮町と比較すると、ポテンシャルはたくさんありつつも、活用しきれていない。鹿嶋の海に対してはそう思っています。なので、もっと鹿嶋の海を考えたり活用したりするための場や機会が必要だと思ってるんですよね。」
KX菊池「僕も2年前に移住して、美海くんとも仲良くさせていただいているけど、それでも海が近いのにも関わらず、サーフィンと関わる機会がなかったり、どうサーフカルチャーにエントリーしていけば良いのかがわからない…感…が正直あるかも。会場にいる皆さんもサーフィンをされたことがないのかな?どうですかね?」
~会場の面々が頷く~
KX菊池「ですよね、そんな皆さん、サーフィン体験する機会がある!ってなると参加したいよ〜って方はどの程度いらっしゃるんでしょうか?」
~ほとんどの皆さんが手を挙げてくださる~
KX菊池「だって(笑)どう?体験会やってくれない??」
木村さん「やりたいですね!企画手伝ってください!!」
KX菊池「もちろん!企画するので、先生!教えてください!!」
鹿嶋の海を守り、育てる。アパレルブランド「mulino」
サーファーとして、1人の鹿嶋人として鹿嶋の海を守り、そして育てる活動をされている木村さんのお話へと移っていきました。
KX菊池「今日は美海くんとお揃いのTシャツを着させていただいてます!アパレルブランド『mulino』のTシャツ。『mulino』は木村さんが進める活動の一つですが、お取り組みについてご紹介いただけますか?」
木村さん「ありがとうございます。『mulino』は鹿嶋の海・ビーチを守るために始めたアパレルブランドの取り組みです。このアパレル販売を通じて得た収益を、ビーチクリーンの活動に充てています。実際には、活動の際に使用する道具・ゴミ袋や、活動に参加してくださった方への飲み物の提供などに使用させていただいております。」
KX菊池「このTシャツを購入すれば、鹿嶋の海が今よりももっと良くなる、そう思ってしまって良いですか?笑」
木村さん「はい!ぜひ一緒に活動もしていきたいですが、Tシャツなど『mulino』の製品を購入いただくことが、私たちの考える活動に参画いただいているということでもあるので、ぜひよろしくお願いします!」
KX菊池「僕も何度か美海くんが主催するビーチクリーンに参加させていただいてますが、まあ結構なゴミの量ですよね。」
木村さん「ビーチにいらっしゃった方の不法投棄ということではなく(まあ全くゼロというわけでないんですが…)、そのほとんどが海から流れ着くゴミなんです。」
会場参加者B「魚網とかも多いよね。」
KX菊池「確かに、異国の言語が記されたプラスチックごみが多い印象ですね。」
木村さん「そう。自然分解されないゴミがほとんどですね。でも海外で活動をしている時には、日本語で表記されているゴミが散見されます。そう簡単にはこの状況は変えられない。もっともっと海について考える・語り合う機会が必要だと思ってるんです。」
会場参加者B「ビーチで収集したゴミとかってどうしてるんですか?ごみ収集センターに持っていってるの?」
木村さん「鹿嶋市の担当部門の方とやりとりができていて、指定の場所に置いておくと収集をしてくださるようになってるんです。そこはとてもありがたいですね。」
会場参加者B「そうなんだ!他の自治体はやってくれないという声も聞いたことがあるから、行政とも連携できていてとても良いね!」
KX菊池「エモいな〜と思うのは、ビーチクリーンの活動をしていると、サーフィンをする前のサーファーたちが手伝ってくれる。海のことを考える仲間って感じで心が動くんですよね。」
会場参加者B「ビーチにゴミステーションがあると、"さあ!ビーチクリーンしよう!"と意気込まなくても日常的にビーチについて考える・ゴミを拾う文化ができるかもだね」
木村さん「ステーション、海外のビーチだと事例があるので、鹿嶋の海でも実現できたら嬉しいですね!」
鹿嶋の海について考えられる機会を。
KX菊池「サーファーとして、そして海を守る者として取り組まれている木村さん。さらに新たなチャレンジを仕掛け始められたということで、ぜひそのご紹介もお願いできますか?」
木村さん「ありがとうございます!今回のお話にもつながるところがあるのですが、もっと鹿嶋の海を感じられる、考えられる、語り合える機会と場所が必要だと思っており、鹿嶋市平井地区の海沿いに拠点を開発中です。」
木村さん「サーファーの方はもちろん、鹿嶋な方々にとって海に対してのエントリーポイントになるようなそんな場/空間づくりを目指しています。コーヒー飲みながら、ビールを飲みながら、皆さんと語り合いたいです!」
KX菊池「拠点完成後は、美海くんの拠点でスナックカシマをぜひお願いします!」
アスリートが応援されるまち、鹿嶋に。
KX菊池「鹿嶋の海・カルチャーについてお話ししてきた今回ですが、他に集まったみんなと話したいこと、ありますか??」
木村さん「もっともっと、個人アスリートが活動しやすくなる環境や文化が整う地域を目指していきたいと考えています。自分はサーファーとして活動をしていますが、先ほどの話にも繋がるように、個人スポーツ・マイナースポーツは、トレーニング環境を整えるだけでもすごく大変。」
KX菊池「スポンサーさん以外からのサポートなどあったりするんですか?」
木村さん「全国大会以上の規模のものに出場すると、鹿嶋市では1万円のサポートをしていただいております。それもとってもありがたいんですが、お金以外の側面で、何かもっとアスリートの力になる機会をつくれるんじゃないか?と日々考えています。
木村さん「アスリートは何かを背負うことで、自身の力を最大限に引き出せると強く信じています。例えば鹿嶋を背負っていることを表現するトレードマークがついたユニフォーム。鹿嶋を代表していることを自身が強く思いれることができる何かをつくっていきたいんですよね。特定の施設や機会(たとえばカシマサッカースタジアムに付随するトレーニングジムなど)を優待で利用できる、なども実現できたら活動の幅が広がると信じています。」
鹿嶋で育ち、鹿嶋の人たちに応援されながら、アスリートとしての活動をされている木村さんだからこその想い。「地元を背負い、結果を出して恩返しをするんだ。」という想いがエネルギーに変換されるんです、と熱く語られていました。
木村さん「海の文化もアスリートがもっと活動しやすくなる文化も、自分だけでは何も変えられない。自分にできることをまず動き、その機会や場を利用してもらいながら、考える・語る機会と人たちを増やしていく。それが今僕がやるべきことだと思っています。
終わりに
今回は、ご自身のアスリートとしての活動と鹿嶋のシーサイドカルチャーについて本気で取り組んでいる木村美海さんに焦点を当てた回でした。
23歳という若い年齢ながら地域を巻き込んで自身のプレイフル(自分のやりたいこと・成し遂げたい世界)を突き進む木村さんのお話には、隣でモデレートしていた私も胸が熱くなるシーンが度々ありました。
今回も楽しく、熱く語り合えたスナックカシマ・次回の開催もとても楽しみです!!
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