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PSJ Focus 2022 powered by Predator #9-2 大会分析「PJCS2022 Phase2 Match30」

「PSJ Focus powered by Predator」は、PUBG SCRIM JAPANによるnoteの連載企画です。PUBG SCRIM JAPANをサポートいただいているPredatorさんの協力をもとに実施しています。PC版PUBGの競技シーンにおいて、現在活躍しているチームや新進気鋭の若手チームなど、活躍に期待がかかるチームをより知ってもらえるようにインタビューを行っていきます。
2022年より、PSJ Focusがリニューアル!以前行っていたチームインタビューに加え、PUBGの競技シーンを楽しんで頂く為により多岐にわたる記事展開を予定しています。
2022年第9回は、Lower Bracket直前特集!PJCSから勝ち上がってきたチームがどのような戦いをしてきたかを見てみましょう。今回の記事執筆にはTwireの分析機能を使用しました。2本目はDay6、Match30。UNLUCKYの驚異の1日4ドン勝つ目の試合、そして劇的な逆転があった試合です。
URL: https://analytics.twire.gg/en/pubg/match/1569633


Match30ではUNLUCKYがドン勝。また、COREがLowe Bracketを僅差でつかみ取りました。


空路

今回の空路は北東から南西へ。
マッチ1と同様マップの中心を通る、いわゆる良い空路です。
しかし、北側に関してはマッチ1よりアクセスしやすく、マップをより広く使った動きや戦術が使いやすくなりそうです。

各チームのランドマークとフェーズ1の安全地帯

この試合では初動での選手の脱落は無く、60名で試合が始まりました。
安全地帯もまた、マップの中心近くに寄っておりPower GridをランドマークとしているAtlasGaming(ATG)が中心を広く手に入れています。
一見マップの中心に広がり、プレイしやすい安全地帯に見えますが、高い山の上に遮蔽物の少ない平地が広がるPowerGrid周辺や、Pecado、Monte Nuevo、El Pozo、San Martinといった大きな町など、激戦になりやすい場所が多く見られる安全地帯と言えます。
様々な可能性が考えられる安全地帯はチームの総合力が試されます。


試合序盤~中盤

序盤のポジション取りには困らないと思われたフェーズ1でしたが、なんと安全地帯が動き出す前に戦闘が勃発。

安全地帯中心を狙ったFour Man Bow (4MB)とRegulus Gaming(RGL)がほぼ同時に同じ集落に到着、奪い合いが始まります!

RGL_20sai選手の配信アーカイブより。

僅かな差で先にこの集落に到着していたRGLが有利な戦いを進めます。
20sai選手が外に回り孤立していた一人を狩った後、一気に集落の中に攻め入り、勢いのまま最後の一人に対して撃ち勝ち2killを獲得!
25sai選手を失ってしまったものの、近くにいたAtlas Gamingの介入も無く、素早く4MBに勝利し4killと安全地帯中心を獲得。

一方その頃、安全地帯外の北東の町で戦闘が発生します。

Cruz Del Valleの東側でファームを行っていたHestia(HES)が、街内でファームを行っていたGracesBlaze(GB)に接近!
かなり近い場所でハイドしていたHES_Bellgame1選手がGB_SexyPr0選手を急襲し1ダウンを獲得します。

しかし、1ダウンを起点に距離を詰めたBellgame1選手は、GB側の複数人との戦闘になってしまい敗北。
GBはカウンターの1キルを獲得し、安全地帯内を目指して下がろうとしましたが、次はHES_teruteru選手が狙います。しかしこれはGB_Likaaa選手がうまく対応しました。
結果、最初に不意打ちを食らったGBは逆に2キルを獲得し、安全地帯内に先行。
逆に攻めの手を返されてしまったHESは2人まで人数を減らし、更に後ろから安全地帯を目指すという不利な立ち位置に……。

更にGBとHESが戦闘していたころ、まともgaming(MTM)がSan MartinにいたTRIDENT(TR)に接近してしまいます。

MTMは最初、Piko選手を後方支援として高所に置き、残り3人で建物内に攻め込みTR_Momizi選手を撃破、人数有利の状況を作ります。
しかし、後方にいたMTM_Piko選手を、TR_Odango選手とTR_Tori選手の2人で撃ち抜き、更にTR_Ugee選手が集落内のMTM_penpen選手をダウン。人数有利はTR側に!

ただ、これで負けないのがPJCSを1位で突破したまともgaming。MTM_LuCaS選手とMTM_Wunder選手がTR_Odango選手とTR_Tori選手を倒し、2v1と再びMTM側有利に!
最後にMTM_LuCaS選手がTR_Ugee選手を倒し、結果MTMが3人生存で勝利となりました。

中盤

様々なところでファイトが発生し、チーム数が12チームまで減りました。フェーズ4の安全地帯です。
フェーズ1の中心だったPower Gridが、そのまま中心となる安全地帯となりました。
この形状の安全地帯では、最終盤もPower Gridに寄る可能性がかなり高く、Power Gridを防衛するチーム、攻めるチームなど、それぞれのチームがドン勝を取るためにしなければいけないことが明確になっていきます。

北西部でかなり近い距離まで接近していたAriaSheeP(ASP)とBuzz(B2)は戦闘を避け別方向で安全地帯を目指します。
注目するべきは、B2とCORE(CR)。最終試合開始前は両チームボーダー上、3ポイント差でCRがB2を追いかける形でした。しかし、B2はCRに安全地帯際を守る形を取られてしまい、安全地帯内に入ることが厳しい状況に……。
また、すぐ東ではASPとGBが接敵、ASPは移動中を狙われ2人がダウンを取られてしまいます。

東側で勝ち残ったGBはそのまま安全地帯の動きと主に西に周り、CRに攻撃をしかけます。
しかし、CR_Bari選手がここで大健闘、2名ダウンを獲得。CRはGBに殲滅されてしまうものの、安全地帯のダメージでGBの2人には確定キルが入る形に!
そして、なんとこの時獲得した2ポイントがCRを最終12位に押し上げ、結果的にこの粘りがLower Bracket進出の決定打となりました。

終盤

残り7チーム24名となったフェーズ6の安全地帯はやや北西寄り。
Power Grid 北側を守り続けたATGが中心に、北東で戦闘を制してきたチームは更に安全地帯へのアプローチが難しい、報われない結果になってしまいました。
安全地帯外の3チームの内、UNLUCKY(UL)は真っ直ぐにPower Grid 内に入れますが、GBやMTMはきっかけを見つけてアプローチできるでしょうか……。

と言ったもつかの間、西側でそのきっかけが発生しました。
西側をポジショニングしていたENTHRIOR (EN)が南のDoing Grow Up(DGU)に攻撃し、撃ち合いに発展。
DGU側に対して1ダウンを取ったENでしたが、そのキルログと銃声から介入できると踏んだGBは、ENの背後から攻撃を開始します。
北側で1人だったEden選手を取られたENは南側の3人で北側に転進、ENとGBの戦闘になります。この勝負はENが有利に進めますが…

なんと、ENとGBの撃ち合いを見たMTMが大きく北周りで参戦!
間に挟まれる形となったGBはあえなく撃沈、そのまま始まったENとMTMの戦闘は奇しくも同人数での撃ち合いに。
北西を制するチームを決めるはずだったこの対決にMTMが飛び入り参加した形ですが、ここでさらなる想定外の勢力が参戦する形に……。

安全地帯の中心を陣取り、防衛重視の戦い方をすると思われたATGが北西に進攻!
それに呼応するかのようにフェーズ7の安全地帯も北西寄りに。
更に南西側にいたDGUもここに介入、ENの背後を狙います。ENはこれを撃ち返し、1ダウン取られながらも勝利します。
しかし、ENの健闘もここまででした。北から一気に南下して来たATGに人数不利でダウンも取られていたENは対応できず、最終盤はATGと、北西の戦闘中に南側を進んできたULの2チームの対決になりました。

双方とも4人生存の総力戦で迎えた最終盤、安全地帯内を制圧し大きく広がるATGと、安全地帯外である程度固まって行動しているUL。この状況だけを見ればATGがかなり有利な状況だと言えます。

果敢に前に出たUL_MikeC選手とUL_GABU選手の2人がATGの一人をダウンさせ、状況をひっくり返すと思いきや、東側から射線を通したATG_k4nad6nk選手によってULも1人倒されてしまうという一進一退の展開。
人数を削り合いながらも、依然安全地帯内を広くとるATGに対し、ULは一点への集中攻撃を敢行。作戦は成功し、西の安全地帯際の選手を倒して有利状況に!

西側で1キルを獲得したULは一転東西に広がり、UL_MikeC選手が東側で射角を取っていたATG_k4nad6nk選手を撃ち抜きます。さらに次の瞬間UL_kounix選手が、味方を蘇生しようとしたATG_hinachan選手も撃ち抜く事に成功、あっという間に1 vs 3 の状況に!
残ったATG_RAYS選手も危なげなく撃ち取り、ドン勝を獲得したのはUNLUCKYとなりました。

素晴らしい駆け引きを見せたUNLUCKYは、元々フェーズ1の安全地帯の南西におり、そこから北上、更にフェーズ3で一気に内側に大移動をし、終盤まで残るPower Grid横のポジションを獲得するというかなり攻めたムーブも行っていたチームでした。
また、安全地帯内でのポジショニング後は一転して守りを重視した堅実なムーブを行っており、ラストの攻めるタイミングもベストなものでした。
かなり早い段階で最終安全地帯を想定し、攻めだけでなく守りもこなす、総合力の高さが輝いた試合でした。

PJC Lower Bracket は7/8 19:10より放送開始!
3日15試合で、上位4チームがPJC Grand Finalへの出場権を獲得します。
それぞれの思いを懸けた熱い戦いをお楽しみに!🔥

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インタビュー・文章執筆: max Twitter
文責: Nicky


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