【京法編入】試験の概要
大方は募集要項に書いてあるが、私が知っている情報を付け加えて解説する。
参照:令和6年度京都大学法学部第3年次編入学生募集要項
https://law.kyoto-u.ac.jp/cms/uploads/sites/2/2023/06/4547aa770e43e3b2447e465372585606-1.pdf
教育目標と学生受入方針
募集要項の中で最も重要な項目は、「教育目標と学生受入方針」である。
京大法学部は「世界や国家・社会の様々な問題に対する強い関心を持ち、多方面にわたる学力、とりわけ社会科学に関する基礎的な学力を備え、論理的思考力に優れた学生」を欲している(太字は筆者)。
こうしたニーズがある以上、強い問題意識、社会科学についての基礎的学力及び論理的思考力を備えた受験者が合格に近いと言える。
出願要件
出願時期は9月下旬である。
以下では2年生の秋に京法編入を受けるケースを前提に説明する。
なお、例年期限徒過などを理由に出願できなかった受験生が居るので、出願手続は確実に行うこと。
選考
京法編入の選考は①大学成績、②TOEFL iBT、③論文の合計点で行われる。
①と②は総合点として一体的に評価されるが、①②総合点と③論文の配点はそれぞれ12点程度、200点であり、合否は③論文の成績次第と言っても過言ではない。
※追記
論文1問100点といっても他の合格者との点差は数点しかないので、実は1点の重みが私の想定以上に重く、総合点の1点が合否を分けるケースもあるのではないかと考えるようになった。
極端な戦術にはリスクが伴うことをご理解の上で本稿をお読みください。
(追記終わり)
参考に、私の試験成績を挙げておく。
この資料は当局に情報開示請求をすることで入手できる。
大学成績
編入前に所属していた大学の成績表に基づき評価される。
出願要件上、少なくとも56単位は取得している必要がある。
良い成績を揃えるために、大学入学後は講義に出て課題や試験に真剣に取り組み、着実に単位を取っていくことが求められる。
もっとも、配点が低いため成績が平均的でも十分合格を狙うことができる。
TOEFL iBT
英語圏の大学への留学希望者向けの民間英語試験である。
受験料はUS$245、日本円で2万~4万円ほどかかる。
大学2年生の夏休みまでにスコアを用意しておくことが望ましい。
スコアは良い方がいいが、配点が低いので60/120あれば十分合格を狙える。
むしろ、私が受けた年に100越えのスコアで落ちた者もいるらしく、高スコアでも安心できないと考えるべきである。(私は54だった。)
論文
10月下旬に試験がある。
試験時間は例年2時間半である。
大問二つの論述問題が出題され、字数制限は無い。
各々1500字程度が平均的な記述量であろう。
能力面では、法学政治学に関する基本的な知識と、論文の論理性が重要である。
対策の基本は、過去問と日々の専門科目の学修である。
論述問題の雰囲気は実際に見た方が分かりやすい。
私が受けた年度の問題を挙げておく。
https://law.kyoto-u.ac.jp/cms/uploads/sites/2/2022/06/de8d2148683945139ff7d076c1e3b8db.pdf
合格者発表
例年12月中旬にHPで合格発表が行われる。
まとめ
京法は「世界や国家・社会の様々な問題に対する強い関心を持ち」「社会科学に関する基礎的な学力を備え、論理的思考力に優れた学生」を欲している。
大学入学 → TOEFL iBT受験 → 論文受験 → 合格発表という流れである。
出願時期は2年生の9月で、10月下旬に試験がある。
対策としては、大学入学後の成績、2年生夏休みまでのTOEFL iBTスコア、特に2年生10月下旬までの過去問と専門科目が重要である。
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