【京法編入】過去問解説R5第一問(解答例付き)
令和4年度京法編入合格者のΨjだ。
今回は令和5年度の第1問について解説する。(第2問はまた今度)
解説の序盤は無料なので、受験生はそこだけでも読んでほしい。
問題
解説
京法編入定番の「メリット・デメリット」問題だ。
しかも専門用語が全く出てこない簡易な問題文で、誰でも何かしらの文章を書くことができるだろう。
では差がつかないかというと、決してそうではない。
法学政治学の基本的な知識をどのように絡めるか、また、用意周到な論述ができるかが、平易な問題だからこそ正面から問われているのである。
本試験の出題者は、ニッチな論点での知識勝負を望んでいない。
京法入学に耐える問題意識や文章構成力があるか、いわゆる応用力を試しているのだと受け取ることもできるだろう。
今回のポイントは聞かれていることに答える、具体例の挙げ方、他と差を付ける記述の3点だ。
早速始めよう。
聞かれていることに答える
論述試験では、聞かれていることに答えなければならない。
当たり前じゃないかと思う人が多数だろうが、司法試験の採点実感を読むと、天才の集まりのような司法試験受験生でさえ出題の趣旨から離れた頓珍漢な答えを書いていることがわかる。
出題者がどんな論述を求めているのかを問題文から的確に読み取った時点で、その受験生の実力は上位だ。
「出題者との対話」という言い方もされるが、出題者が欲しいものを出すことが、試験で求められているのである。
それを踏まえて本問をみる。
出題者は、①「民間企業が行うことのできる事業を国家も行うこと」の②「メリット・デメリット」を③「具体例を挙げて」論じて欲しいと思っている。
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