クズとしての自覚
ふと見ると
ハチが
幼虫を抱えて
網戸を登って行った
家屋内に侵入したらいやだな
と 思い 網を叩く
何度も繰り返す
暑さの中 ハチは懸命に登る
なぜだ
上を見ると
軒下に
巣があった
落ちたコをなんとか巣に戻そうと
ハチは
高温の中
人が意志を持って叩く網を
登る
落とされても
落ちたコを見捨てることなく
抱えて登る
扉を閉めて壁を登るように促した
壁を登っていった
その後のことはわからない
ただ
自分は
なんてひどいものなんだ
クズだ
と強く思った
わたしは
わたしのいのちをかえりみず
だれかのいのちを助けようと
生きているか
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