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Flash Back Thopter vol.1 2022.1~2(~VOW期)

■はじめに

 お久しぶりです、クォーツです。今回もやってまいりました"Flash Back Thopter"です。この記事は、マジック:ザ・ギャザリングにおける筆者の振り返りを目的とした記事です。
 記念すべき1回目は、今年1月より始めた戦績記録から環境の振り返りを行っていきます。というか次回以降もこんな感じで戦績を振り返りながら自分のモチベーションを高めたり新たな知見を得る目的で進めていこうと思っております。どうぞ、よろしくお願いいたします。

 主に「Urza's Thopter(ウルザソプター)」のデッキの調整記録および特定のデッキに対する考察等がメインとなりますので、以前上げているこちらの記事をお読みいただくことを推奨します。


■定義やルール

 フォーマットはモダン(Modern)となります。使用可能セットは最新のものを記事内に記載します。
 記事の構成として、記録している該当期間の戦績を引用します。記録は、MagicOnlineのLeagueとプレミアマッチ(Preliminary,Challenge等)、中規模以上の店舗大会(ここでは主にSEありの大会を指します)となります。一部店舗大会関係は漏れがあることもありますが、誤差として考えます。

■対戦記録(2022.1.3~2022.2.8)

ということで、まずは2月8日時点のデッキリストと対戦記録から。
期間は2022年1月3日から2022年2月8日まで、使用可能セットは”イニストラード 真紅の契り(VOW)”

Modern Challenge  2022.2.6(14th)のリスト

TOTAL 201戦(先手102、後手99)
勝利数128 敗北数73 勝率63.7%
※先手勝率71.6% 後手勝率55.6%

主要デッキ(マッチ回数の多いデッキ)および勝率

・Grixis Shadow(L) 19戦 マッチ割合9.5% 勝利12 敗北7 勝率63.2%
・Hammer Time(L) 
20戦 マッチ割合10.0% 勝利10 敗北10 勝率50.0%
・4C Omnath 
15戦 マッチ割合7.5% 勝利7 敗北8 勝率46.7%
・UR Murktide 
10戦 マッチ割合5.0% 勝利10 敗北0 勝率100.0%
・Mono Green Tron
  10戦 マッチ割合5.0% 勝利5 敗北5 勝率50.0%

上のデッキは10マッチ以上しているデッキの一覧(マッチ全体の36.8%)

■環境ざっくり考察

 勝利数から見ると、63.7%とまずまずの戦績。特筆すべきは先手後手勝率に大きく開きがあるところでしょうか。これについて考えられる点は、環境そのものが先手に偏っている環境であること(主に先手《敏捷なこそ泥、ラガバン》の影響が大きい)、現在の使用リストにおける先手《エスパーの歩哨》が非常に強力な点が挙げられます。正直これについては、どうしようもないと思っています。頑張ってダイスに勝ちましょう+SEのある大会ではなるべく上位に行きましょう、というところですね。

 続いて主要デッキです。
 特にグリクシスシャドウは年末から年始にかけて急激に勢力を伸ばしてきており、先日行われたモダン神決定戦においては、一大勢力となり優勝デッキにまで上り詰めました。

主軸はモダンホライゾン2ではないが……?

 上のデッキが、他のデッキと一線を画す存在になっているのは、「対処を迫りながら、中長期戦を戦い抜ける」といったところが大きな特徴ではないでしょうか。ハンマーや死の影は《夢の巣のルールス》をはじめとして、《純鋼の聖騎士》や《表現の反復》による強力なアドバンテージ源を持ちながら、一撃でゲームを決められるという点が非常に強力です。
 アドバンテージという点では、4Cオムナスはもう説明不要ですね。
 ジャンドサーガが一瞬現れて一気に下火になったのも、これらのデッキに比べアドバンテージの確保といった面で難があったためと考えています(+死の影に積まれた《激しい叱責》も大きな向かい風になってしまった)

■各デッキとの相性

UR Murktide(赤青濁浪・赤青猿):有利
 メインで《飛行機械の鋳造所》を処理する手段がないこと、飛行機械トークンによるチャンプブロックが有効に作用すること、こちらのカードがアドバンテージを損しない(《石鍛冶の神秘家》や《巧妙な鍛冶》など)ため、ほぼほぼ勝てるマッチアップ。《濁浪の執政》が早期で殴ってこない限り概ね大丈夫です。

Grixis Shadow(グリクシス死の影):微有利
 
ハンデスで除去を抜かれて《死の影》に押し切られること、《激しい叱責》で各種クリーチャーの誘発効果を消されたり構築物トークンをまとめて処理されたり、《コラガンの命令》で2枚取られるなど、やられて嫌な動きは多いので手放しで有利とはいえませんが、サイドに複数取った除去や《ヴェクの聖別者》のおかげでなんとか微有利マッチ。

・Hammer Time(L):5分~微有利
 微有利な気でいるのになぜか勝率に伴わないマッチ。主な負け筋は2,3t目の《墨蛾の生息地》に感染死、長期戦でルールスを処理できずに負けるパターン。適切に除去を撃ちこむことが大事。

・4C Omnath:不利
 
お祈りマッチアップ、《ポータブル・ホール》をしっかり《レンと6番》に当てて、相手の先手3t目に《時を解すもの、テフェリー》が出ないことを祈り、こちらの《エスパーの歩哨》や《巧妙な鍛冶》に《激情》を当てられないことを祈ります。サイド後は《活性の力》を打たれないことを祈ります。祈りの力が問われる。
 
冗談はさておき、勝つためにソプターコンボの早期成立を狙うのが吉、生き物は、《孤独》などで処理され《創造の座、オムナス》に無限にライフゲインされるので。
 対4Cオムナスに対する勝率を上げるために《夢を引き裂く者、アショク》とか《エイヴンの思考検閲官》とか入れてみたもののいまいちピンとこず、目下の課題。

・Mono Green Tron :不利
 《ポータブル・ホール》で1マナファクトを消して相手の事故を祈る、以上!

■デッキの調整

以上のことも踏まえながら、前回記事より手を加えた点をざっくりご紹介します。

■メインボード

・《物読み》の追加
 役割は主に追加のアドバンテージ源として、特に長期戦を狙うデッキに強く作用します。生物除去がバンバン飛んでくる環境で息切れ防止という点で非常に強い。一方ハンマーや死の影といったデッキに対しては唱える暇があまりなかったりするため、1枚の採用。

中盤以降は大体1~2マナで唱えられる

・《ラウグリンのトライオーム》のリストラ
 《虹色の終焉》のメイン採用をやめたことに伴い、タップイン土地を減らすためにリストから削除。上位デッキを見た際に潰したい3コスト以上のパーマネントが少なく、2コスト以下は《ポータブル・ホール》で必要十分のため減らした形。ちなみに一番潰したい3コスト以上のパーマネントは、圧倒的に《時を解すもの、テフェリー》ですが、出た瞬間アドバンテージ面を確保されているため、そこに除去1枚を使いたくないという。可能な限り《巧妙な鍛冶》らで殴り倒しましょう。

これのせいで4Cオムナスが蔓延っている

■サイドボード

 サイドボードはさらにメタゲームを意識した形になっています。上のリストはサイドから《引き裂かれし永劫、エムラクール》を抜いていますが、スイスラウンド形式の大会を意識した結果です。通常MagicOnlineでリーグ5-0を目指すならLOに当たって泣かないように入れておくのが吉。

・《魂標ランタン》のリストラ、《仕組まれた爆薬》のリストラ
 カスケード系統のデッキが下火になりつつあることから、ガードを下げてそれぞれ別のカードに入れ替え。

???「ハンマーとか死の影に入れないの?」
ぼく「設置起動とかしている間に殺されるんスよ」

・《ヴェクの聖別者》の増量
 主に死の影対策、《ドラゴンの怒りの媒介者》に強く出ることができ、かつ《火と氷の剣》との相性も抜群。枠があって環境次第では3枚採用も視野。

アスモフードどこへいった?

・《糾弾》と《流刑への道》の入れ替え
 主に《夢の巣のルールス》と《墨蛾の生息地》を見た採用。《死の影》に対する上振れを考えると《糾弾》のほうがよさそうだが、そもそも大概ハンデスされるしなんか噛み合っていないことに気づく。赤青濁浪が強い環境なら《糾弾》のほうが吉。

青白コンから抜ける日がくると思わなかったよね

■新セットについて

イラストが最高のセット、『神河:輝ける世界』

 2月18日に待望の新セット『神河:輝ける世界』が発売されます。伝説の土地サイクルやらで日本人イラストレータのアートやらで話題ですが、ウルザソプターから見た視点で簡単に考えられる影響等を考察します。

話題にならないけど、基本土地めちゃいいアートが揃ってます

 

■有用なアーティファクト関連カード

 ウルザソプター目線で見るとなんといっても、強力なアーティファクトの収録が大きなトピックに挙げられます。

モダン級になれそうな青のファクト関連カード群

 《肉体の裏切り者、テゼレット》は、かなり評価は難しいですが、なにかやれそうなポテンシャルを秘めている一枚。4マナというコストでありながらデッキを2枚掘れること、奥義が早くて強そう。モダンにおいては同コスト帯で《精神を刻む者、ジェイス》がいるので、常在能力を強く使えるか否かで大きく変わりそうです(特にインスタントタイミングで相手のターンにコスト軽減を使えるとアドアドしくて非常に良いが……)
 ちなみに装備品のコストも軽減できます、偉い。

 《月罠の試作品》は、アーティファクトデッキにおいては《バネ葉の太鼓》との競合になりますが、非常に強力。モダンで8-Castを組むならほぼ必須か。

 《現実の強奪》は、アーティファクトしか手札に加えられないという点はかなりのネックにはなるものの、インスタントでかつコスト軽減のあるアドバンテージ確保源としてかなり強力。ただ今の石鍛冶型のリストにはすんなり入らないので、《発明品の唸り》を主軸とした構築ならば日の目を見ることもありそう。7枚見れるとは言えノーヒットもあり得るのでなるべくアーティファクトの濃度を上げたいけど、そうするとインスタントの動きが弱くなる…という構築難易度が非常に高い一品。

■新キーワード能力:換装

新キーワード:換装

 《石鍛冶の神秘家》でサーチできる後続クリーチャー、というだけで強いな、と思えるカード群。現状のネックは多くのクリーチャーのタフネスが”1”と非常に頼りない点、装備品の強みである除去耐性が落ちているという点がかなりネック。《獅子の飾緒》、能力は強力ではあるものの、モダン環境でちまちま1枚に1コストを払って墓地を掃除する暇があるかというと…うーん。《霊気の薬瓶》のようにマナを余らせながら場に出せるような工夫があればモダンで戦えるかも?

 ウルザソプターというか、アーティファクト関係のコンボデッキ向けに《現実チップ》が何かしてくれるんじゃないか、という気はしています。
 高いタフネスで壁役になりながら都合5コスでアドバンテージを取り続けられるのはかなり強力に見えます。《パラドックス装置》などと組み合わせたチェインコンボ系統で光るかもしれない一枚。

■強力な除去

頭に入れておくべき対置物除去

 強力なアーティファクト群の収録と同時に、強力な除去も収録されます。
 特に《冥途灯りの行進》は強力でなんと1マナで《ウルザの物語》や各種アーティファクトランドの破壊不能をすり抜けて除去してきます。現状ですんなりとこのカードが大量投入されることは考えにくいですが、メタゲーム次第でこちらもファクトランドを減らすなど対処することを検討する必要があります。
 ちなみに母聖樹はめちゃめちゃありえないくらい、アホみたいに強力なので、緑が入ったデッキを使用する皆さんはこれに頼って《活性の力》を抜きましょう。わかりましたか?《活性の力》を抜くんですよ

■最後に

 こういう記事というか、自分の振り返りについて、今後も継続できるように頑張ります。

 感想やコメントも励みになるのでどしどし送ってください、お待ちしています。この記事を書いたのはクォーツ(Twitter:gyyby_mtg297)でした。ここまで読んでいただきありがとうございました。


 

 


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