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オールド・ルーキー(2002)

多くの人々を勇気づけたアメリカン・ドリーム
その夢への軌跡を丹念に描いた感動作

1999年、大リーグ史上最年長記録となる35歳にしてメジャーリーガーになる夢を果たしたジム・モリス。その夢への軌跡を描いた『オールド・ルーキー』はノスタルジックな趣きを持つシンプルなテイストの作品です。

【ストーリー】
肩の故障でマイナーリーグを引退したジム・モリス(デニス・クエイド)は地元テキサスの高校で化学教師になり、弱小野球部の監督を務めていました。
ある日、地区大会に出場する選手たちを奮い立たせるために挑戦することの大切さを説いたジムは、逆に選手たちから「先生は夢をあきらめていないか」と問いかけられてしまいます。そこでチームが優勝したら、ジムも再びメジャーリーグの夢に挑戦するという約束が交わされます。
チームの奇跡的な優勝を受け、デビルレイズの入団テストを受けたジムは、なんと156キロの剛速球を投げ、マイナーリーグへスカウトされました。
しかし、妻と3人の子供を養う一家の主であるジムにとって、安定した高校教師の職を捨て、再びマイナーリーグから出発することは、家族の犠牲的な協力が不可欠でした。

ジムと彼の夢を支えた家族の愛の物語が、穏やかな時の流れを感じさせる雄大なテキサスの自然を背景にじっくりと丹念に描き出されています。

揺るぎないチャレンジ精神で夢を叶え、多くの人々を勇気づけた典型的なアメリカンヒーロー、ジム・モリスを演じるのは気概のある男役に定評があるデニス・クエイド。「夢」と「家族」を秤にかけるという試練の厳しさに説得力を与えます。

監督は『しあわせの隠れ場所』(’09年)のジョン・リー・ハンコック。

ドラマチックな実話をベースにしたサクセスストーリーであるため、感動的な大団円の結末はある程度予想されるものの、生真面目すぎるくらいに過度な演出を避け、深く心に染み入る作品に仕上げました。
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