【本】前原透監修、片岡徹也編集『戦略思想家事典』
前原透監修、片岡徹也編集『戦略思想家事典』の紹介です。
1 本書について
前原透監修、片岡徹也編集『戦略思想家事典』(2003)芙蓉書房出版
監修:前原透(1925~2014)
鹿児島県出身、陸上自衛隊勤務、陸軍航空士官学校(58期)卒、陸上自衛隊指揮幕僚課程(5期)、幹部学校戦史教官、防衛研究所戦史部所員等を経て1978年退職(陸将補)。退官後も防衛庁教官、防衛研究所所員、調査員として戦史・軍事史研究、1993年退職。著書「第二次世界大戦通史」、「日本の戦争」。部内研究資料として「マニラ防衛戦」、「兵語に見る日本の兵学と戦略」等多数
編集:片岡徹也(1958~2009)
愛媛県生れ。1988年上智大学大学院文学研究科社会学専攻博士後期課程満期退学。編著書として『戦略論大系③モルトケ』、『戦略・戦術用語事典』
執筆者:稲村美貴子/井上嘉史/岩上隆安/黒川雄三/小堤盾/長谷川琴子/福川秀樹/三浦一郎
2 要 旨
古代から20世紀まで代表的な戦略思想家50人の生涯と業績、人物研究書誌情報を満載した画期的な事典。
3 目 次
はじめに
凡例
第一章「戦略」研究の黎明ーstrategosからstrategyへ
一 はじめに
二 strategosとtaktike techne
三 オナサンデルのSrategicos
四 ヴェゲチウスのDe re militari
五 戦史家マイゼロアの功績
六 創始者ビューロー
おわりに
第二章 現代に至る「思想家」たち
Ⅰ 戦略思想の源流を辿る
孫子
マキアベリ
ヴェゲチウス
モンテクッコリ
Ⅱ 近代「戦略思想」の礎、啓蒙時代の人々
フォラール
サックス
ピュイセギール
マイゼロア
ギベール
ヴォーバン
フリードリッヒ大王
スヴォーロフ
Ⅲ 国民戦争時代の思想家たち
ナポレオン
ロイド
ビューロー
ベレンホルスト
シャルンホルスト
カール大公
クラウゼヴィッツ
ジョミニ
Ⅳ ナショナリズムと産業社会の戦略
1 プロイセン
モルトケ
ゴルツ
ベルンハルディ
シュリーフェン
2 イギリス
アダム・スミス
マクデューガル
ハムレー
3 フランス
ドゥ・ピック
フォッシュ
4 マルクス主義
エンゲルス
トロツキー
Ⅴ テクノロジーと結びついた戦略思想
1 総力戦
ブロッホ
ルーデンドルフ
ハウスホーファー
2 電撃戦
ドイツ
ゼークト
グデーリアン
イギリス
フラー
リデル・ハート
ロシア
フルンゼ
トリアンダフィーロフ
トハチェフスキー
3 航空戦略
ドゥーエ
ミッチェル
Ⅵ 植民地戦争と戦略
ブジョー
ロレンス
毛沢東
ボー・グエン・ザップ
Ⅶ 海軍戦略
マハン
コーベット
ダリユ
第三章 日本の戦略とは
Ⅰ 日本兵学思想略史
帝国陸軍に「兵学」はあったか
明治維新前後の日本「兵学」
日清・日露戦争と科学としての「兵学」
昭和から平成期の「兵学」
Ⅱ 近代日本における陸軍の戦略思想
はじめに
一 近代軍事的思想推移の淵源ー江戸期兵学
二 明治四十二年歩兵操典
三 第一次世界大戦と日本陸軍の軍事思想の推移
四 日本独特の用兵思想の完成ー昭和初期から開戦まで
五 用兵思想から見た大東亜戦争