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ヒアルロン酸豊胸について

Xクリニック銀座院 脂肪吸引責任者 吉田有希


ヒアルロン酸豊胸

ヒアルロン酸はもともと体に大量に存在する物質です。そのため体に入れても合併症が少なく、ボリュームアップの素材(フィラー)として、顔を含めた体の様々な部位に用いられてきました。

ヒアルロン酸豊胸のメリット

局所麻酔で短時間に行え、非常に手軽である点が利点です。
施術後の満足度が高いという報告もあります。
ダウンタイムが短いため、1週間後に写真を撮るイベントがあり、お胸を強調させたいなどの、ダウンタイムが取れないけどしっかりした効果を出したいという需要に応えることができる豊胸術です。

2017年の国内のデータでは、全豊胸施術の約半分はヒアルロン酸豊胸が占めており、その施術の手軽さから、多くの方が施術を受けていることがわかります。
参考 : 日本美容外科学会 https://www.jsaps.com/jsaps_explore.html

ヒアルロン酸豊胸のデメリット

時間経過とともに吸収されてしまうので、コストパフォーマンスの面でデメリットがあります。欧州で2006年に豊胸用ヒアルロン酸としてCEマーク認証を得たMacrolane™️は、3ヶ月で78%、6ヶ月で57%、12ヶ月で34%の残存率であったそうです。

その後、このMacrolane™️ですが、2011年にCEマーク認証が撤回され、2012年に豊胸用としての販売は中止となってしまいました。理由は乳がんの検診時にヒアルロン酸が邪魔してしまう可能性があり、その点で「安全性が保証できないから」です。

また、ヒアルロン酸は100%吸収されないことが多く、一部残存したヒアルロン酸が被膜に包まれてしこりに変化することがあります。

さらにジェル状であるその性状から、他の部位に流れてしまったり、リンパ節の中まで運ばれしこりを作ってしまう報告があるようです。

参考: 美容医療治療指針 日美外報 vol.44 特別号

学会の見解

日本美容外科学会(JSAS/JSAPS)日本形成外科学会、日本皮膚科学会、日本美容皮膚科学会の5学会が共同で作成した、美容医療治療指針によれば、ヒアルロン酸注入豊胸はおすすめしないとの結論でした。
2023年現在、豊胸目的に承認されたヒアルロン酸が存在しないこと、乳がん検診の影響などから安全性が保証できないことが理由です。

参考: 美容医療治療指針 日美外報 vol.44 特別号

ヒアルロン酸自体はアレルギーの可能性が低く、適切に使用すれば非常に有用な素材であり、現在でもヒアルロン酸製剤は顔を中心として使用される人気のフィラーです。適切に生産された製剤であれば、ヒアルロン酸自体に害悪な問題があるわけではないので、入れてしまったからといって、今すぐに必ず除去しなければならないわけではありません。
気になる方は施術を行ったドクターや、お胸の施術を専門にしているドクターに相談することをお勧めします。

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専門医資格を持ち、長年にわたり数多くの症例経験を誇る吉田Dr.は、
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