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65万円の青色申告特別控除で節税する!
個人事業主の方が確定申告をする方法は、「白色申告」と「青色申告」の2種類があります。
ここでよく聞く「青色申告」は、白色申告に比べて詳細に帳簿をつけなければならない、など面倒な点はありますが、その代りにいくつかの特典があります。
「青色申告特別控除」はその特典の1つで、税金の計算上、所得金額から65万円または10万円を差し引くことができます。
簡単にいえば、実際には支払ってもいない経費が最大65万円も認められる、と考えてもらって間違いありません。
ですから、青色申告を選択するだけで間違いなく節税になりますし、また(10万円ではなく)65万円の控除を認められた方が節税額はより多額になるということです。
目次
1. どれだけ節税できるのか
2. 誰でも出来るわけではない
2.1. 複式簿記で記帳していること
2.2. 現金主義でないこと
2.3. 確定申告の際に、記帳に基づいて作成した損益計算書と貸借対照表を添付すること
2.4. 確定申告の法定申告期限を守ること
1.どれだけ節税できるのか
では、実際にいくら節税になるのか、簡単な比較でみてみましょう。
仮に、個人事業主をしている方が、
売上:500万円 経費:150万円 所得控除額(配偶者・扶養・社会保険料控除などの合計):80万円
とした場合の所得税の金額は、
白色申告:172,500円 青色申告(65万円控除):107,500円
となって、【65,000円】の節税になります。
ちなみに、この金額は所得税だけであって、実際には、住民税や社会保険料の金額にも反映されることになりますので、青色申告をして65万円控除できるだけで、合計10万円程度の負担が減ることになります。
また、これはあくまでも「売上500万円-経費150万円=所得350万円」の個人事業主の方の計算で、もっと儲け(所得)があるよ、という方は、さらに節税額が多額になります。
2.誰でも出来るわけではない
青色申告は、どんな人でも利用できるというわけではありません。
まず、青色申告を希望する人は、前年の3月15日までに、税務署に対して「青色申告承認申請書」を提出しなければいけません。
例えば、2019年2月16日~3月15日に提出する
2018年分の確定申告で青色申告をするには、2018年3月15日までに申請書を提出している必要があります。
ただし、新規開業の場合は開業から2ヵ月以内に提出すれば認められます。
また、青色申告をするには、事業の種類にも条件があり、事業所得、不動産所得、山林所得のいずれかに限られています。
サラリーマンをしながら副業でアルバイトをしているような場合は、原則として青色申告をすることはできません。
青色申告特別控除は、65万円もしくは10万円の控除を受けることができますが、65万円控除を受ける場合は、その要件が定められています。
事業をしている方を前提に、その要件を下記に記載しておきましょう。
2.1.複式簿記で記帳していること
一般的に簿記などを勉強する際に学ぶ「仕訳」を利用して、帳簿をつけていることが要件になります。
お小遣い帳のような、単式簿記は認められていません。
会計ソフトを使用すると、複式簿記の知識がなくても、自然と複式簿記で記帳できることになります。
2.2.現金主義でないこと
簿記の基本は「発生主義」といって、現金の動きはなくても取引きが発生した時点で帳簿に記載することになっています。
65万円控除を受ける場合、現金の動きがあった時点で仕訳を行う「現金主義」は認められません。
2.3.確定申告の際に、記帳に基づいて作成した損益計算書と貸借対照表を添付すること
確定申告を行う際は、複式簿記に基づいて作成した損益計算書と貸借対照表を添付し、青色申告控除を受ける金額を記載する必要があります。
2.4.確定申告の法定申告期限を守ること
確定申告の法定申告期限は3月15日(土日の場合は翌月曜日)となります。
この期限を過ぎて提出した場合、65万円控除は認められません。
これらの要件を満たさない場合は、65万円の控除を受けることはできず10万円控除となります。
もったいないのは、税理士に依頼する報酬をケチったがために、トータルで損をしているようなケースです。
自身で複式簿記などできない場合は、税理士に依頼して確定申告をして65万円控除を受ける。
そうすると、税理士報酬より節税になる金額の方が大きい場合もあります。
個人事業主にとって、65万円控除は最大の節税方法と言えるでしょう。
ぜひ、65万円控除を活用してください。
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