
【差別化】こそが収益力の源泉
KACHIELの久保憂希也です。
前回の記事では、「DXとはデジタル化によって差別化し競争力をつける」ことだと解説しました。
今回はその【差別化】を掘り下げてみましょう。
経営学の分野である「競争戦略」を勉強したことがある方はよく理解していると思うのですが、そもそも会社の収益力・(長期的な)利益は、競合他社との差別化からしか生まれません。
弊社が約10年前に、税理士事務所向けのセミナー・DVD販売を開始した当初は、どんなセミナーでも集客が容易にできて、率直に言って簡単に儲かることができました。
そんな弊社を見てなのかどうかはわかりませんが、年々同じようにセミナー開催する会社が増えました。
商品・サービス内容に明確な違いがない場合、顧客は当然、安い方しか選びませんから
競合他社が増える ⇒ 業界的に値下げ基調
⇒ 値下げに応じざるを得ない ⇒ 利益が下がる
という構造に陥ることになります。
差別化の逆を行って大失敗した典型例が、昨今の大塚家具だと考えています。
大塚家具は、ニトリなど「安くてお得感がある」急進中のマーケットに進出しようとして失敗しました。
「会員制によるプレミアム感・高価格帯」で独自のポジションを築いてきたにもかかわらずです。
マーケットがいかに大きくても、競合他社が多い、もしくは強いところに行けば、経営はより難しくなるという実例でしょう。
私も経営者なのでよくわかるのですが、知らず知らずのうちに業界・競合他社と同じ方向にいきたくなる、もっといえば、儲かっている競合他社があると、それを真似したくなる気持ちは自然なものですが、それではむしろ収益力がなくなり、利益は下がるしかありません。
最終的に価格競争になって負けるのは、体力がない小さい方の企業なのです。
なお、業界トップの企業はその逆に、下位企業が仕掛けてきた商品・サービスに対してあえて【同質化】するという戦略が有効になります。
これはランチェスター戦略でよく語られるところですが、トップ企業が下位企業の真似をすることによって、下位企業の競争力を失わせる=体力勝負に持ち込むことで勝てるからです。
差別化とは本来、ビジネスモデルなどで他社が根本的に真似できない状況を作るということですが、一般企業ではこれは相当ハードルが高いでしょう。
なぜなら、ビジネスモデルと簡単に言っても競合他社にすぐ真似される可能性が高いですし、さらには顧客の目新しさも薄れてきます。
飲食店という超過当競争の業界で衆目を浴びた「俺のシリーズ」は、高級料理と低価格という相反する要素の両方を成し遂げた稀有な存在ですが、今はさほどの競争力があるとは思えません。
「いきなり!ステーキ」も先行きが不安視されますが、注目されればされるほど、競合他社は増えますし、顧客からしても目新しさはほぼ皆無でしょう。
私も一時期注目していましたが、レシピサイトを運営するクックパッドも、優れたビジネスモデルと喧伝されていましたが、競合他社がレシピ動画を始めるや否や、業績は急落しています。
今回は、【差別化】こそが収益力の源泉であることまでとさせていただきますが、次回は、競合他社と差別化するためには「具体的に何をすればいいの?」を取り上げます。
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