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税務調査を録音した方いい理由

税務調査で税務署の調査官とトラブルになることは、一般的にはよくあることといえるでしょう。

税務署は追徴税額を課したいわけですし、税務調査を受ける納税者側としては、不当な課税をなくしたいわけですから、利害関係は真っ向から対立して当然です。


■威圧と誘導

税務調査で「威圧と誘導」が事件になったこともあります。その当時の記事を一部ご紹介しましょう。

日経新聞 2012年9月7日

「税務調査で「威圧と誘導」 川崎汽船の調査で、不服審判所認定」

海運大手の川崎汽船(本店・神戸市)に対する大阪国税局の追徴課税処分を取り消した大阪国税不服審判所が、国税局職員の税務調査に「威圧や誘導があった」と裁決で認定していたことが7日、分かった。

関係者によると、同社はパナマの子会社が船舶の建造を造船所と契約した後、鋼材価格が高騰したため再交渉して約16億円を上乗せすることで合意し、経費計上した。

大阪国税局は税務調査で、再交渉の合意の事実はなく、経費の水増しで所得隠しに当たると判断。2010年6月、この約16億円を含む約64億円の申告漏れを指摘したが、同社は処分を不服として審判所に審査請求した。

審判所は昨年12月の裁決で、調査に当たった国税職員が見立てに沿うような確認書を作成し、一部事実に反する内容の回答をさせたり、隣室の会議に支障が出るほどの怒鳴り声を発したりしたと認定。再交渉の合意は事実と認めて処分を取り消した。

日本経済新聞社

■録音がトラブル回避になる

さて、ここまで威圧的な税務調査までいかなくても・・・税務調査では録音しておいた方がいい場面というのが少なからずあります。

一般的なビジネスの商談でも同じことが言えますが、録音した方がいいのは「言った言わない」のトラブルを避けることにつながります。

税務調査では調査官が、自身が有利になるように主張・見解をコロコロ変えるケースがありますし、一度発言したことを「そんなことは言ってない」と否定することもあり得るわけです。

録音しておけば、このような無用なトラブルを避けることができるというわけです。

また、上記の事件のように、調査官の威圧的な発言や、「脅し」とも受け取れる誤記の強さなどは、録音しておかなければ、税務署に抗議をすることもできません。

実際の上記の事件では、会社側の主張が認められたとはいえ、録音をとっていなかったことから、調査官がどのような態度・発言をしたのかを立証することは難しかったはずです。

■最後に

このように、税務調査はスマホやICレコーダーで録音しておくことをお勧めします。

その録音も、税務調査でトラブルにならなければ後で消去すればいいだけの話なのです。

万が一トラブルになった時に備える、というのは税務調査においては非常に大事なことですので、ぜひ税務調査は録音しておいてください。



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