②■#消えた銃弾 何故、後方遮蔽用選挙カーは配置されなかったのか?~安倍晋三元総理、暗殺事件の深層究明~をミステリー小説で描く
第二話
「今、日本では捜査の常套が狂いに狂いまくってると思わない?元総理の暗殺事件な訳だから、警察は、組織的な犯罪としての疑いを持って、背景を捜査をするのが常識じゃないのかしら。警察は、最初から、山上容疑者単独犯行説のみで捜査して、検察までもが、単独犯として起訴すること事態が不自然じゃない?日本の警察力や検察力が、どこまで低下しているのかと、ほとほと呆れる実態じゃない?」
安音は、ギブソンとの対話で、いつも社会問題や神学の課題を話し合っている。
「そうだよね。この事件は、奈良県警そのものに、市民からの疑惑が起こっているね。現場検証が何故、事件から5日後の13日になったのかということも。その時に、立体駐車場から殺傷力がありそうに見える黒い鉄玉が3か所と自民党選挙カーからも3か所の弾丸が見つかったことも怪しいと声が上がっている。その後の、元警察官の市民による捜査によって、当日の選挙カ―には、弾痕が写っていない写真が見つかったということも決定的な証拠になる可能性が高い。この選挙カーに弾痕がないという写真は、捜査機関が調べるべき証拠写真だよ。奈良県自民党県連は、当日は知らずに、持ち帰った選挙カーに弾丸があったと後日申し出たという経緯だ。当日、気づかず持ち帰ったという点も不自然極まりないな。事件当日に、弾が食い込んだ車に知らずに乗って帰っただって?本当に?気づかないものなのだろうか?疑義が残るよ。疑義が。」
安音は、答えた。
「安藤元総理暗殺事件前後に奈良県警内部を騒がしていた、男性巡査長が実弾を盗んだ疑いをかけられて取り調べを受け、うつ病を発症した事件に関しては、奈良地裁が、2023年8月31日に約290万円の支払いを県に命じているわ。裁判長は取り調べの多くは「違法だった」と指摘。「疑った根拠は薄弱なのに、犯人と断定した」とした上で「巡査長の人格的尊厳を傷つける発言を繰り返して自供を迫っていた」と審判したようよ。 この事件は、県警は奈良西署の拳銃庫で保管していた実弾5発を「紛失した」と発表。直前に拳銃庫の点検をしていた巡査長が疑われ、2か月に及ぶ長時間の取り調べで「おまえしかおらん!おまえしかおらんやろ!」などと脅迫行為で追及した。この結果、巡査長はうつ病を発症し休職。 奈良県警は7月に、実弾はなくなっていなかったと公表していたという経緯もコロナワクチンによって、脳障害が警察全体に起こっているかのような人間力の低下を感じるわ。」
ギブソンの霊性は、常に、事実の確認から出発する。当日、関わった人物たちの証言から、深層に迫ろうとしているのだ。
「まず、救急救命に呼ばれた中岡慎吾医師の証言から紐解こう。彼は、こう証言している。『駆け付けた時、顔色は、白く、意識を失っているようだった。声を欠けても反応はない。心臓マッサージを行った。持参したAEDを身体に取り付けたが、作動しない。正しい手順で行っているが、AEDは電気ショックの効果がある場合には作動するが、すでに、心臓が動いていない場合には作動しないという機器だ。胸の動きを観察すると、自発呼吸もないように見えた。これは、かなり厳しいと感じた。』と証言している。
安音は、さらに情報を付け加えた。
「ドクターヘリでの搬送に携わった横山哲医師の証言によると、『まったく意識もありません。脈も確認できませんでした。それで、静脈路をとろうとしてもできなかったので、骨髄針といって、骨に針を刺して、骨髄の中から輸液する方法をとりました。混乱した現場からの情報によると、後方から撃たれたとのことだったので、背中側に手を差し入れても傷口は見当たらない。奈良医大までのわずか10分で銃創の位置を特定し、医療チームに引き継ぐ必要があった。傷は、背中ではなく、身体の前方にあった。頸に二か所と、さらに左肩に1つ。特定できたのは、ヘリが病院に到着する2分前だった。」
ギブソンが、さらに、青山議員の決定的な奈良医大と奈良県警の法医学との見解の相違を明らかにしたユーチューブ情報をもたらした。
「奈良県警が、奈良県立医科大学の福島教授の記者会見の内容を詳しくありのままに全文を書き起こした記録を県警に所有している。つまり、この公の見解として、県警側が事実確認作業をしたということである。安枝本部長からの回答だ。これは、当日の記者会見で奈良医大の福島教授が発言した内容を県警がありのままに書き起こした内容である。『傷の深さは、心臓にまで到達する深さだということでご理解いただき、頸部2か所に銃創。心臓、および、大血管による心肺停止が疑われた。止血術、大量輸血を実施したが、残念な結果になった。弾が、胸部に、心臓の大血管に到達したために、心臓の大血管が損傷したために、失血した。たぶん、弾丸による心損傷。大きな穴が心臓の壁に開いていた。』
安音が続けた。
「つまり、これが、奈良医大の法医学の死因の見解と言う訳ね。」
ギブソンは続けた。
「2022年9月30日、県議会総務において、自民党議員の質問に対して、安枝本部長が回答している。その内容は、公の公文書であり議事録にもある。『公判に支障がないと認められる範囲で広報を行ってきました。あたらめて整理して、ご説明させていただくと、元総理は、演説をされている最中に発砲音に気づかれまして、左向きに振り返った。振り返ったところ、身体の左側から銃撃されているという状況でございます。致命傷となられましたのは、左上腕部から入った弾によりまして、左右の鎖骨の下の動脈が損傷した。これが致命傷と言うことです。また一部で、頸部に2か所の銃創が認められたという報道がありましたが、頸部には、一か所の銃創が認められるという状況でありまして、その周囲に擦過傷が認められたということです。この弾は、先ほどの弾と同じく、首の付け根の右前あたりから入って、右上腕骨に至っているという状況でございます。元総理の身体に入った弾は、この2発でございまして、いずれも、心臓には、達しておりません。したがって、心臓には、銃による傷は、認められなかったという状況でございます。』」
安音は、青山議員の消えた弾丸の追及の部分をひらってみた。明らかに、山上の弾であるという証拠物は安藤さんの身体内からはあがっていないのだから、山上が発射して、安藤元首相を殺害に至らせたという決定的な銃弾が見つかっていないのだ。これは、変である。これを重大な疑義としない検察官はどうかしている。
もし、銃で撃たれた場合、貫通銃創か、盲管銃創かのどちらかになる。警察などで使用されるのは38口径の銃の場合には、射入創は銃弾とほぼ同じ大きさの1センチ程度になるが、射出創がある場合にはそれよりも大きくなる。これが貫通銃創。射出創がない場合が、盲管銃創で、体内に弾が残っていなければおかしいケースとなる。
2022年7月21日のユーチューブで、青山議員は、#消えた銃弾 の疑惑について、こう証言している。
「弾の弾道についての疑問が市民から多数上がっている。他の国会議員たち共に奈良県警の捜査一課長に対して質問した。大昔の手製銃の弾のように、黒い正露丸のようなパチンコ玉のような形状だったのか?と聞くと、警察はそうだと答えた。奈良県警の回答は、弾は解剖で見つかっていません。山上から発射した弾は、安倍さんの体内からは見つかっていない。毛管銃創で弾が残っていないということは、あり得ない。見つからないってことはどこかで紛失したということなのか?と問いつめたところ、我々も弾を探しました。手術の時に紛失したのかもしれないと。弾が見つかっていないということは、山上の弾であることをどう立証するのかと尋ねたところ、致命傷になった弾以外に、見つかった弾で、山上の弾であることは確認できていますと捜査一課長は答えた。心臓が傷ついていたと福島教授が会見で述べたことは承知していますが、自分たちの解剖の結果とは一致しないと警察は回答しました。」と。
ギブソンが目を光らせて、この「消えた弾丸の疑義」は真剣に追及すべきだと乗り出した。
「これは、大きな疑義だよね。だって、山上の弾は、手製な訳だから、その弾が安藤元首相の左肩に命中して、鎖骨の動脈を砕いて、大出血を起こさせているが、射出傷がないのだから毛管銃創なので、弾は体内に残っていなければならないはずだ。その弾が消えた弾丸になって存在しないって矛盾は法医学上もあり得ない。存在しないということは、その弾道そのものがあった事実の物証がないということ。つまり、物証なしでの県警の法医学の見解という証言資料しかないということ。冤罪事件では、いつも、物証なしの被疑者の自供のみというお粗末な起訴が問題になっている。もし、県警がこれらの科学捜査研究文書を捏造していたらどうなるのか?という疑義に対して、検察も、警察庁本庁も捜査していないんだ。でも、確かに、左肩に傷があったことは、ヘリコプターの医師も確認している。彼が嘘をついていないと仮定したら、どこかで、左肩への傷が安藤元総理にもたらされたわけだ。」
安音は応答した。
「もしかして、現場で、誰かが、左肩に銃創の傷のようなものをもたらしたとか。あの現場にいた人が、刺したとか?もあり得るのかしら?それとも、山上の弾が当たっていたということかしら?弾は、体内で骨にあたって、弾道を曲がりくねらせるケースもあるという見解も出ていたわね。いずれにしても、山上の弾が命中したという証拠には、お粗末すぎる。あまりにも謎が多すぎるわ。」
令和4年7月8日に奈良市内において実施された安倍 晋三元内閣総理大臣に係る警護についての検証及び警 護の見直しに関する報告書
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