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読むSOZO KOTOTOI RADIO #16 田沼靖一「人はどうして老いるのか」から想像トーク!

毎週木曜AM7:00に更新中の音声コンテンツ「SOZO KOTOTOI RADIO」。このラジオの公式note担当、本間海鳴と申します。こちらのnoteでは、更新されるラジオの要約と、ラジオを聴きながら私が考えたことや想像したことなどを文章の形でお送り致します!

このラジオでは、毎週本の一節を紹介し、そこから着想を得て想像・妄想した、 未来の社会や人の価値観の変化などを超主観トークでお届けしています。

ラジオパーソナリティはオリジナルミュージカルを制作・興行する株式会社Protopia代表の水島さんとアシスタントのわかなまちゃんです。

それでは、第16回の内容も振り返っていきましょう!


今回の一節📗

第16回で取り上げられたのは、田沼靖一「人はどうして老いるのか」からこの一節。

「20世紀の生命科学が明らかにしてきた事実の中に、
『人は進化の過程で可老可死を選択した生物から生まれてきた』
ということがあります。」

田沼靖一「人はどうして老いるのか」

「『人はなぜ老いるのか』というメカニズムを、生物学の最新知見を用いて明らかにした」こちらの本。この一節から、どんな妄想が広がっていくのでしょうか?

第16回目のトーク内容💭

今回紹介されている一節は、このラジオのパーソナリティである水島さんが、オリジナルミュージカル『人間ライブラリ』を着想したときのベースになったもの。水島さんが『人間ライブラリ』に込めたメッセージを、この一節から一緒に見ていきたいと思います。

今回紹介されている本には、人が老いるメカニズムがこのように説明されています。

「私たちは、生物が繁栄していくプロセス、生命サイクルの中に死を組み込んだ生物の末裔なのです」

田沼靖一「人はどうして老いるのか」

進化論によると、生物の始まりは単細胞生物です。単細胞生物は分裂して増殖する生物なので、死ぬことはありません。いわゆる「不老不死」の状態です。
しかし、現在の人間は不老不死ではありません。
その理由についてこの本は、「進化の過程で『老いて死ぬこと』を選んだ生物の末裔が『人間』だからだ」と説明しています。

なぜ人間の祖先は、「老いて死ぬこと」を選んだのでしょうか。
生物は、環境変化に適応するために進化したと考えられています。ということは、「老いて死ぬこと」を選んだ理由も同じであると考えられるのです。
つまり、「不老不死」のままであれば、環境変化に耐えられず、絶滅してしまう危険があったのかもしれません。「老いて死ぬこと」を選んだのは、生き残るためだった可能性があります。

この考え方をベースに作られたのが、オリジナルミュージカル『人間ライブラリ』です。
舞台は未来。本来不老不死であるアンドロイドが、「可老可死」を選択できるようになった世界です。主人公はアンドロイドの女の子、アイ。アイは、「なぜアンドロイドなのに死ななければいけないのか」と疑問を持ちます。

水島さんはこのミュージカルに、田沼さんの本にも書かれていた『老いはギフトだ』というメッセージを込めた、と話します。
生き残るために「老いて死ぬこと」を選んだ生物の末裔が人間。そうだとしたら、人類は死ぬことによってこの環境を繋いでいるのです。この大きな流れの中で、「老いて死ぬこと」には目的がある。それを伝えることによって、前向きに生きられる人が少しでも増えることを願っています。

このメッセージはミュージカルという形で、未来へと繋がれていくはずです。ぜひまだご覧になっていない方は、『人間ライブラリ』をご覧ください。
また、今回の本編ラジオでは、『人間ライブラリ』で使用された劇中歌や公演DVDの情報も紹介されています。ぜひ、聴く『SOZO KOTOTOI RADIO』もお楽しみください。

本間の感想🤔

オリジナルミュージカル『人間ライブラリ』の元になった一節も知ることができる、興味深い回でした。
私も『人間ライブラリ』を観させていただいたんですが、本当にすごい、パワーに満ち溢れた作品でした。でも、あんな壮大なストーリーがこの一文から生まれていたというのがまず驚きです。水島さんの妄想力の凄さを改めて痛感しました。

確かにあの公演を観た後、余韻に浸りながらふと「あ~、頑張って生きなきゃなぁ」と思いました。なんというか、自分の人生だけを見つめ直すというよりは、これまでの人類の大きな流れみたいなものを感じられたような気がします。
あ~、自分はこの流れの中で繋がれてきた命なんだなぁ。命が自分だけの物だったら多少適当な生き方をしてもいいと思うけど、昔々から大事に大事に繋がれてきたのだとしたら、ちゃんと大事にしなきゃいけないなぁ。
というのを考えさせられた作品でした。

私はどちらかというと、あまりメンタルが強い方ではなく、ちょっと失敗するとすぐ極端な考え方をしがちです。こんなことを言うのは良くないと思いますが、正直なところ、「命を大事にしなきゃなぁ」みたいなことはあまり考えたことがありません。
でもこの作品を観た時は、漠然とそう思いました。やっぱり、物語ってすごい力を持っているんですね。

ぜひ皆さんにも、『人間ライブラリ』を観ていただきたいです。おそらく、観る前と観た後では、何か考え方に変化が現れると思います。
そして、本編ラジオもぜひお聴きください。というのも、個人的に『人間ライブラリ』の中で一番好きだった劇中歌が流れているんですよ。ぜひ、ぜひお聴きください!

↓↓第16回目の本編はこちらからお聞きになれます↓↓

タイトルにもなっている「KOTOTOI(言問)」には、「共に語ること」という意味があります。このラジオを通して、パーソナリティであるお二人の想像・妄想を広く知ってもらうこと、そして、リスナーの想像・妄想も広げ、色々な意見や考えを互いに知ることを目的としています。誰かの妄想から着想を得て、自分の想像力をどんどん豊かにしていくのが「KOTOTOIラジオ」の目指すところらしいです。

聴いた人の想像力も刺激し、新たな考え方を取り込むことができる「SOZO KOTOTOI RADIO」。本編ラジオも、noteも、どうぞよろしくお願いいたします。ぜひ皆さんの想像・妄想もお聞かせください!

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