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読むSOZO KOTOTOI RADIO #12 森本哲郎著「この言葉!」から想像トーク!

毎週木曜AM7:00に更新中の音声コンテンツ「SOZO KOTOTOI RADIO」。このラジオの公式note担当、本間海鳴と申します。こちらのnoteでは、更新されるラジオの要約と、ラジオを聴きながら私が考えたことや想像したことなどを文章の形でお送り致します!

このラジオでは、毎週本の一節を紹介し、そこから着想を得て想像・妄想した、 未来の社会や人の価値観の変化などを超主観トークでお届けしています。

ラジオパーソナリティはオリジナルミュージカルを制作・興行する株式会社Protopia代表の水島さんとアシスタントのわかなまちゃんです。

それでは、第12回の内容も振り返っていきましょう!


今回の一節📗

第12回で取り上げられたのは、森本哲郎著「この言葉!」からこの一節。

「お前じゃない、お前のいる場所だ!」

森本哲郎著「この言葉!」

哲学者などの言葉を50個引用し、人間の本質について思索を巡らせたエッセイ集『この言葉!』。今回はその中から、寓話作家イソップの作品に登場する一節を取り上げます。この一文からどんな妄想が広がっていくでしょうか?

第12回目のトーク内容💭

ラジオトークは、今回の一文が含まれたイソップ寓話のあらすじを紹介するところから始まります。
物語の登場人物は、子ヤギとオオカミ。小屋の屋根の上にいた子ヤギが、下を通りかかったオオカミをののしりました。そのときのオオカミのセリフに、今回の一文が含まれています。

「俺をののしっているのはお前じゃない、お前のいる場所だ!」

イソップ著「屋根の上の子ヤギとオオカミ」

『この言葉!』著者である森本哲郎氏は、この物語を、「何かの威を借りて強がる卑劣さを笑ったもの」ではないかと書いています。「自分は今安全な場所にいる」と思った途端その場所に甘えてしまうことに、皆さんも心当たりがあるんじゃないでしょうか。

ラジオでは、この『安全な場所』を『周りの人と同じである』と言い換えることもできるのではないか、と話が進みます。
同じ意見の人が周りにいると安心します。その安心感に甘えて、普段なら言わない・しないようなこともできてしまいます。自分と意見が違う人に反論しやすく感じ、反論どころか攻撃してしまう可能性もあります。

しかし、人はみんな同じではありません。同じように見えても、それぞれ異なる個性を持っています。『みんなと同じである』ことに依存しすぎてしまうと、他の人たちに「自分と同じであってほしい」と強制的に求めてしまうかもしれません。

私たちがつい忘れがちな『人はみんなそれぞれ違う』ということを改めて思い出すため、一つのストーリーアイデアも生まれました。

タイトルは『おんなじ顔族』。KOTOTOI RADIOパーソナリティである水島さんが、自分とよく似た顔の父方家族を目にしたことから思いついた物語です。
主な登場人物は、祖母・父・母・兄・姉・弟からなる6人家族。この6人はとてもよく似ており、みんなが同じ顔です。
主人公は、この家族の一番末っ子である小学4年生の弟。同じ顔の、仲良しな家族の中で元気に成長していたこの弟は、ある日自分だけが養子であることを知ります。同じだと思っていたのに、同じじゃなかった。自分だけ血が繋がっていないと知った中で、家族の絆やあり方について考えていく……といったお話。

「同じだと思ってたのに同じじゃなかった!」と驚くことは、日常でも経験することがあります。『同じ』であることに安心しすぎず、『一人一人必ず何か違いはある、でも違いがある中でちゃんと助け合って生きている』ということを定期的に思い出したいですね。

本間の感想🤔

「お前じゃない、お前のいる場所だ!」。こんなにもシンプルなのにこんなにも考えさせられる一文があるんだなと、なんだかしみじみしてしまいました。言葉の組み合わせと、それが持つ力の凄さに改めて感動した回でした。

ラジオ内でも話されていた通り、安全な場所つまり『皆と同じ意見である』ということは本当に気持ちを大きくしてしまい、危険です。
自分はどこに『安全な場所』を見出しているかな、と考えた時、真っ先に思い浮かんだのはインターネットでした。

インターネットは、自分と同じ意見の人ばかりをフォローしてタイムラインを作ることができてしまいます。自分と意見が合わない人は、見なければいいし、究極ブロックしてしまえばいい。顔も本名も知らないし、知られることも無い。こんなにも『安全な場所』を作るのが簡単なところはありません。だからこそ、「同じだと思ってたのに違った」ということが発生しやすい場所なんじゃないかと思います。

例えば、ある女性が浮気されたことに気付いて、それをSNSに書き殴る。すると、「最近私も浮気に気付きました」という人からリプライが来る。意気投合し、実際に会いに行ってみると、なんと自分の夫の浮気相手だった……なんてことも有り得ます。
とあるアイドルのアンチ活動をしているこじらせヲタクがいて、同じアンチ活動をしている人と知り合い、実際に会ってみたら、その相手はアイドルヲタクではなく、そのアイドルの元カレだった……ってこともあるかも。

『同じなのに違う』というのが発生しやすいインターネットやSNSは、一歩間違うと地獄に発展してしまうかもしれません。ある程度、距離は保った方がいいんだろうな。

『同じだと思ってたのに違う』と感じた経験、皆さんもありますか?


↓↓第12回目の本編はこちらからお聞きになれます↓↓

タイトルにもなっている「KOTOTOI(言問)」には、「共に語ること」という意味があります。このラジオを通して、パーソナリティであるお二人の想像・妄想を広く知ってもらうこと、そして、リスナーの想像・妄想も広げ、色々な意見や考えを互いに知ることを目的としています。誰かの妄想から着想を得て、自分の想像力をどんどん豊かにしていくのが「KOTOTOIラジオ」の目指すところらしいです。

聴いた人の想像力も刺激し、新たな考え方を取り込むことができる「SOZO KOTOTOI RADIO」。本編ラジオも、noteも、どうぞよろしくお願いいたします。ぜひ皆さんの想像・妄想もお聞かせください!

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