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0320 - 父、なにげにアクティブ
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実家の座敷部屋にて見慣れない物体が目に入った。
これだけで細かく確認したい点が多々出てくるが、どうやら父が突然クラリネットを始めた模様。
父は現在73歳。還暦を過ぎてから前触れなく社交ダンスを始めた時も驚いたが(現在も継続中)、70歳を超えてもなお「修得」が必要な新しいことをヒョイっと始めてしまうアクティブさはスゴイと思う。何より、子どもとしては父が元気でいてくれることが安心できる。
思い返せば、父は以前から「突然始めて、長く続ける」ことが多い。
いつの頃からか(20年くらい前から)父は歩くようになった。進化の過程で二足歩行するようになったという話ではない。ウォーキングをするようになったのだ。
1〜2時間なら当然のように歩く。分かる人向けに話すと、以前東京に父が来た際に新宿でランチをしたことがあるのだが、ホテルのある御茶ノ水から新宿まで歩いて来たと言い出して驚いた。また、地元(静岡県袋井市)でも、西浅羽エリアにある家から法多山やエコパスタジアムまで歩いて往復したりは余裕なようだ。
ウォーキングは今でも天気が悪くない限りほぼ毎日続けている。基本的には午前中。夏場は涼しくなる夕方に。僕が家にいる時は、帽子を被りタオルを首にかけた状態で「ちょっと歩いてくるね」とだけ告げてフラリと出かけていく。子供の頃の父は、小太りでお腹もポコンと出た、いわゆる「おっさん体型」だったが、今ではすっかり細身な男である。
我が家は2007年に母が亡くなっているのだが、それ以降ずっと父は毎日欠かさず仏壇にご飯を供えつつお経を上げている。
お経は、掛川市にあるお寺の住職に教わった模様。十三回忌を終えた現在も日課として続いている。最初のうちは冊子を読み上げるように唱えていたお経も、今ではすっかり暗唱。抑揚も完璧で、その部分だけであれば住職の代理として法事を任せてもいいんじゃないかと思うレベルだ。
先にも書いたように、還暦を過ぎて突然に社交ダンスを始めたのも驚いた。
以前は僕が東京から帰省した際には、ダンスのDVDを見ながら腕の高さや角度をチェックしている熱心な父の姿をよく目にしていた。視聴する映像のメイン媒体はYoutubeに変わったようだが、今でもダンスに対する熱量は変わらない様子。毎週地元のコミュニティーセンターに通って仲間たちとダンスを楽しんでいる。
そんなこんなで今度はクラリネットである。なぜクラリネットなのかについては、まだしばらく訊くのをやめておこう。そのうち理由が分かる時が来るような気がするから。
何かを始めるのも、それを続けていくのも、なかなかのエネルギーを要する。そのバイタリティはどこから来るのか気にはなるが、ともあれ、まだまだアクティブに動く父の姿が見られるのは純粋に嬉しい。