0489 - クセになって体が欲する飲み物
t= 8 d= 2
ふと思い出したのだが、数年前に勤めていた会社の代表が、こんなことを言っていた。(正確な言い回しはさすがに忘れたのでニュアンスのみ再現)
「ビールと珈琲って、苦いからファーストインパクトは絶対に悪いはずなのに、とりあえず乾杯はビールだし、お茶するって言いつつ珈琲飲むでしょ。ここまで市民権を得ているってスゴイよね」
聞いた時は、たしかになーその通りだよなーと感じた。
なんでだろうと心の片隅に引っかかって間もなく、とある本の存在を知り「これは!」と脊髄反射的に購入して読んだのだった。
詳しくは本を読んでもらうに越したことが無いが、ザックリと(本当にザックリと)言うと、ビールが普及したのは「酔って心地良いから」で、珈琲が普及したのは「頭が冴える感じがするから」だ。
ビールは酔うもの。珈琲は眠気覚まし。世界レベルでそんな認識になっているので「そりゃそうだろ」って思う方もいるかもしれない。
個人的に面白いなーと感じるのは、普及したのは「味」ではなく「飲んだ後の効果」によるものという点。しかも「中毒症状」を生むレベルの効果だ。
クセになる=中毒とは限らず、クセになる=害が無い(健やかになれる)という方向で体が欲することもあるとは思うが、飲食で提供されるもので「世代を超えて普及し続ける」には、味よりも圧倒的に「クセになって体が欲する」ということが重要なのかもしれない。