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0308 - 祖母94歳になる

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我が家の祖母が94歳の誕生日を迎えた。

足腰が悪く動きまわりたくないという理由で大袈裟なことするのはやめてねと事前に言われてしまったが、せっかくなので簡単にでもお祝いしたいなと思い、地元で美味しいと評判のお店(PAN de NIQ)のオードブルを注文して普段より少し贅沢な自宅ランチをすることにした。

オードブル

我が家は幸い97歳の祖父もまだまだ元気。そういえば知らないなーと思い、ここぞとばかりに2人の馴れ初めについて聞いてみた。

祖母は神戸出身。知り合うきっかけは、祖父が戦争で姫路に来ていたタイミングでお見合いしたこと。その時の祖父は少し位の高い兵隊さんだったそうで、そんな祖父を指差しながら「この人かっこ良かっただよー」と少し照れ臭そうに話す姿にほっこりした。

終戦したタイミングで神戸から静岡(袋井)へ嫁いできた祖母。新幹線どころか特急列車もまだまだ走っておらずマイカーも無い時代。丸1日かけて袋井までやってきて、駅から家までは更に1時間以上歩いていたのだそう。

ちなみに家の近所から駅までを結ぶバスも走っていたようだが、1日に数えるほどしか走っていないためタイミングがなかなか合わず、それなら歩いてしまったほうが早いとなることが多かったとのこと。

来てからしばらくは近所の人たちとの付き合いに少し苦労した模様。まず関西弁が珍しがられ、更に神戸から来たので当時では珍しいヒール靴やスカートを履いていたりだったので嫉みの対象に。特にヒール靴は近所の子どもたちの注目を集めていたようで、出かける度にジロジロ見られたり「何コレ?」と声をかけられまくっていたそうだ。

最初のうちは「街(都会という意味)から来たのに何もできんやつだなー」とケチつけられたりすることも多かったけど、徐々に優しくしてくれるご近所さんが少しずつ増えてありがたかったと。

「こんなに長生きするつもりは無かったんだけどねー」

そんな言葉を、申し訳なさそうではなく、ニコニコしながら話す姿が見ていて嬉しくなる。めでたいめでたい。

94歳だけど視力も耳も悪くなく普通に会話ができるくらいに元気。祖父と一緒にできるだけ長生きしてほしいなと願っている。

おばあちゃん


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