企業事例:「ビッグローブ株式会社」が運営するサービスの業務用メールアカウントの不正アクセス被害についてまとめてみた
実際に発生したセキュリティ被害を教訓として、自分達のセキュリティ向上に役立てる為に発信。
概要
2019年9月25日、ビッグローブ株式会社は同社が運営する法人向けの宿泊プラン比較サービス「旅くら」の業務用メールアカウントが不正アクセスを受けた旨を発表した。
<原因>
攻撃者が類推したパスワードで連絡用メールアドレスにアカウントハッキングされたこと。
<被害規模>
法人顧客のメールアドレス1,895についてヘッダー情報が流出。
・メール件名(subject)
・送信日時
・送信元メールアドレス(from)とメールアドレスの表示名
・宛先メールアドレス(to、cc)とメールアドレスの表示名
※メール本文の参照は確認されていない。
経緯
ビックローブの上記発表参照
見解
・OJISANTAが当該メールドメインを確認したところ、ビックローブの独自のメールドメインを利用している模様。
・OJISANTAは、ビックローブの発表の今後の「6.今後の対策」の内容から多要素認証設定をしていなかったと判断。
・OJISANTAが確認したところ、2019年9月25日T16:00時点では、ビックローブの個人用アカウントに多要素認証機能はない模様。
自組織への共有必要有無
・個人情報漏洩の流出が確定
・被害の原因が明らかになっている
上記の観点から自組織への共有をするべきだろう。
この機会に自組織のメールアカウントに多要素認証を設定していない場合は、設定することを検討したい。全てのメールアカウントへの設定が難しくても、重要なアカウントだけでも設定するといった軽減策も考えられる。
所感
多要素認証について(そもそも多要素認証って?組織に適用しやすい多要素認証は?)需要がありそうなら今度記事にまとめよう。
更新履歴
2019/09/27 新規作成
2019/09/28 消えてしまった画像を再アップロード
以上