意のままに他人を操れる人
何でも自分の思うとおりにしたい。
けれども、思い通りになんかならなくても当然。
ということを、前回、書きました。
でもでも――ですよ。
わがもの顔でふるまっている人っているじゃあないですか。
ごり押しが横行しているじゃあないですか。
そんな風に思う人もいることでしょう。
そこのけ、そこのけ的な人物をみていると、
「思うが儘に人を操っている人がいるのではないか」
という気持ちにもなってきますよね。
それぞれの〔自分〕さんが、
勝手気ままで動いているはずなのに、
どうして、特定の〔自分〕さんだけのわがままが、
まかり通ってしまうのか――。
そこのところを点検してみることにします。
仮に、〔自分5〕さんが、
そうした傍若無人タイプの人だとしましょうか。
そして、
〔自分5〕さんの言うなりになっている人の中から、
〔自分4〕さんと〔自分6〕さんという人物をピックアップしてみましょう。
関係のない人からすると、
〔自分5〕さんは、〔自分4〕さんと〔自分6〕さんを、
思い通りに動かしているように見えますよね。
つまり「他人を思うがままに操っている」ように見えるわけです。
しかし、〔自分5〕さんの心の中はどうでしょうか?
「すべてが思い通り」という状態になっているのでしょうか?
それはもちろん、〔自分5〕さんでなければ分かりません。
でもおそらく、
「100%思い通りになっている」という状態ではないと思われますよ。
どうしてかというと、
もし、「100%思い通りになっている」という状態であれば、
〔自分5〕さん以外のだれもかれもが、
〔自分5〕さんの思う通りに動かされているという状態になっているはずです。
ところが、もし〔自分5〕さんの近くに、
私=〔自分1〕がいたとしたら、
少なくも私=〔自分1〕は、
〔自分5〕さんの言うなりにはなりませんね。
おそらく〔自分5〕さんから、
「こうしろ、ああしろ」と言われても、
その通りにはしないでしょう。
ということは、
私=〔自分1〕以外にも、
〔自分5〕さんの思い通りにならない人がかなりの数いることでしょう。
つまり、〔自分5〕さんに限らず、
どんな傍若無人タイプさんでも、
「100%自分の思い通り」などということはありえないわけです。
次回は、〔自分5〕さんに操られている、
〔自分4〕さんと〔自分6〕さんの側を点検してみたいと思います。
真州斎・代理人