営業のMRからコンサルタントに転職したときの話
*2023年11月25日追記
MRは医師と自社薬の話をして、処方を刈り取る営業職です。こちらの記事では実体験をもとに、MRからコンサルに転職したときの話を記載していきます。
こちらの記事は実体験ベースで書いておりますので、読んで頂ければコンサルへ転職した理由とメリット・デメリットが具体的にご理解頂けます。
コンサルタントとは
ウィキペディアより抜粋してきましたが、だいぶんざっくりしています。
実際に転職エージェントのリクルーターの方と話しても、コンサルになりたい人の中には
なんとなくカッコいいからというイメージで受けたいという人や、具体的な仕事内容を知らないまま転職活動をしている人も少なくないとおっしゃっておられました。
本記事ではMRを辞め、コンサルになった時にどのような仕事になるのか
何ができるようになるのかを紹介致します。
ただ、コンサルタントといっても様々な種類があります。
その中でも私が転職活動をしていた経営(ヘルスケア)コンサルタントについて紹介させていただきます。
経営コンサルタントとはその名の通り、会社の経営を立て直すために課題を発見しそれを解決し、売り上げを伸ばしていく仕事です。
その為にまずは、アソシエイトとして先輩の補助として資料作成や情報収集・分析などを行うようです。
下記にコンサルで働くキャリアイメージを記載しております。
コンサルタントのキャリア(一例)
アソシエイト:主に資料作成と情報収集
コンサルタント:一般的なイメージである「仮説の構築+検証、提案」
マネージャー:プロジェクトと予算の管理
パートナー:新規顧客の開拓と自社の経営管理
つまり、会社により多少の違いはあると思いますが、
営業は上位のパートナー職が主に担当しているということです。
では、ここから本題のコンサルタントになった背景と良かった事を紹介します。
コンサルに転職しようと考えたきっかけ
私のMR成績は特に悪いこともなく、関西で1番、全国で5本の指に入るほどでした。営業の成績を上げるためには、顧客の信頼を得ることが一番の近道だと考えていました。
その為には、医師の課題を解決するのが営業マンとして重要です。
実際、中規模病院の院長とともに、患者数を増やしたいという課題を解決するために今まで病院が実践してこなかった(できなかった)「開業医との連携の勉強会」を実施しました。結果、勉強会は無事開催でき開業医の先生から患者を紹介するという約束を頂けました。つまり、院長の課題であった、患者を増やしたいというニーズを満たせた結果となりました。
しかし、患者を増やす方法は勉強会だけではなかったはずです。ただMRである以上自社製品の内容を絡めないとコンプライアンス違反だといわれます。すなわちMRでいる以上、一時的な課題解決の手法は提供できても、継続的な顧客の満足には繋がらない場合やできることの制限が多い場合があります。
上記の経験以来、MRではなくコンサルとして幅広い活動をしたいと考えるようになり、実際に転職活動を通して外資系コンサルで働きました。
MRにはないコンサルタントのメリット
売上目標で評価されない
営業職は売上目標に対する達成率や進捗によって評価される割合が多いです。その一方でコンサルはプロジェクトの進行率やどのようなスキル・能力がどのくらいできているか を定量的に評価されます。プロジェクト終了時にプロジェクトマネージャーから、生産性やスキルなど様々な観点から評価されます。プロジェクトの期間は3ヶ月から1年と幅があり、その終了時に評価されることが一般的です。
製薬会社の多くは行動評価やコンピテンシー評価があると思います。コンサルは売上目標がなく、行動評価とコンピテンシー評価の比重が高いです。スキルが身についていたり得意な分野があると有利だと言えます。
顧客の課題に対する総合的な提案ができる
営業、特にMRでは顧客が困っていることに対し純粋に提案することができないケースが多いです。例えば自社医薬品を絡めないとコンプライアンス違反になります。
その為、コンサルタントとして働くことで、純粋に顧客の課題を解決できる提案が可能になります。
顧客の課題を解決するために世の中にあるサービスや自社でシステムを開発することも可能でした。実際に私は自社のITチームと協力しながら顧客(医師)管理に関するシステム導入と運用に携わりました。R言語やTableau、SPSSなどのシステムのキャッチアップなどが必要になりますが、自分でソリューションを作成し提案することも可能でした。
この点で顧客に自分のスキルで価値提供出来ているという、MRでは得ることができない満足感が得られます。
経営について学べる
経営コンサルタントのクライアントは主に社長や執行役員です。その為、会社の売上をどのようにしてあげるのか、何が原因で売り上げが伸びないのか、内部要因(社員や働く環境など)か外部要因(競合の戦略など)かを常に考えている必要があります。
その経験の積み重ねがビジネスマンとしての自分の成長に繋がると思います。
私の場合は大手の企業が多かったため、クライアントはマーケティング部長やCMOなどが主でした(一部社長案件あり)。具体的にはマーケの部長やCMOに対して会社の製品のポートフォリオ見直しや製品のブランディング戦略の再構築など実施してきました。
様々なスキルを取得できる
コンサルタントは常に学び、知識及びスキルをアップデートしていく必要があります。そして必要に応じてアウトプットが求められます。特にクライアントに新しい技術を提案する場合、自分がそれを熟知していないと話になりません。
私の場合は顧客管理システムを作る際に、その一部を作成しなければならず、あるプログラミング言語を取得しました。また、MR時代には触れなかったシステムを複数使用することで、履歴書や職務経歴書にかけるようになりました。
実際に履歴書に書けるようになった資格やスキルは、倍以上になりましたし、スキルに自信を持っております。
コンサルタントの大変さ
激務&評価が厳しい
激務は皆さんがイメージしやすいと思います。本当に深夜までかかることが割とあります。特に転職直後は基礎スキルが追いつかないために、深夜まで作業していることがありました。また、基礎スキルが追いついてきても、すぐに難解な課題に直面するため、長時間労働になる傾向があります。実際にある程度コンサル業務に慣れたタイミングでグローバルなプロジェクトにアサインされ、英語が話せないのにワークショップまですることとなりました。そのプロジェクト中は人生の中で本当に大変な環境でした。
評価に関しては、プロジェクトの期間が3ヶ月(私の体感)が多く、その度に評価されますので、プロジェクトを十分にこなせないと低評価が付きます。低評価が付きすぎるとアサインされなくなる(重要なプロジェクトにアサインされず、単調なプロジェクトにのみアサインされる)ことになります。コンサルではアサインされなくなったら、その会社で居づらくなり、やめる方が多いようです。
さいごに
コンサル転職でMRから抜け出して仕事に充実感を取り戻したい人は、私が直面した壁について具体的に書いた記事があります。
私は凡人ですし、コンサル未経験だったので転職したての評価はボロクソで本当に大変した。「〇〇も出来ないのなら次からアサインしないから、やめた方がいいよ」とも言われ、電車に飛び込みたいなとまで思ったほどでした。
コンサルを目指す皆様には、メリットとデメリットを知った上、きちんと理解した上で、ご自身の将来に向き合ってほしいなと思います。
最低評価をどのようにして乗り越えたのか、そして最高評価になるまでのコツ、入社前までに準備しておきたかった事と心構えなど ロードマップを纏めております。
下記の記事では生々しい実体験を記載しておりますので、もしかしたらコンサル転職をやめようと思われるかもしれません。それでも、その事実を知った上で対策をし転職された先には、MRでは見えない景色が広がっています。
コンサルは本当にやりがいのある仕事です。是非お役立て頂ければ幸いです!
相談事があればいつでもコメント、DM下さい!
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こちらのブログでは、自由な時間を手に入れようをテーマに、コンサル・転職・仕事術・育児・家庭菜園について触れていきたいと思っております。
皆様のお役に立てるよう充実した記事を書いていきますので、何卒よろしくお願いいたします。
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【私について】
内資系大手製薬メーカー(プライマリーMR・オンコロジーMR)⇨外資系コンサル(ヘルスケア領域)⇨内資中堅製薬メーカー(マーケ)に従事
食品卸通販の管理・運営
年子育児に奮闘する2児のパパ
家庭菜園(主にバナナ栽培)を眺めながら挽きたてコーヒーを飲むのが日課
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