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他山の石 (スタートアップのしくじり)

皆さんこんにちは。ユアスタンドでプロダクトマネージャーをしている髙原です。私はこれまでSESや自社開発、プロジェクトマネージャー、カスタマーサクセスなどさまざまな領域を経験してきましたが、日々新しいチャレンジにワクワクしています。
今回は下記の素晴らしい発表資料を元に、教訓たるエッセンスを一緒に探っていきたいと思います。どうぞお付き合いください。

1. 先行者優位が生む油断と「勝利条件」の見誤り

  • Winner Takes Allの理解不足
    CtoC型マーケットプレイスでは、一番大きいプラットフォームにユーザーも出品物も集まる。単なる機能差ではなく「どれだけ早く、多くの出品者を集められるか」が勝利条件。

  • 先行者優位は長続きしない
    競合が出てきたら、模倣や資本力で一気に追いつかれやすい。

  • 大型資金調達・サービス認知度の最大化
    市場が盛り上がる前に資金と認知度を確保し、大量のユーザーを獲得してプラットフォームとしての優位性を確立する必要がある。

  • コアプロダクトへリソースを集中する
    サービスを広げたいタイミングであれこれ手を広げすぎると、成長速度が鈍化する。

教訓ポイント

「市場の勝利条件を早期に見極め、先行者優位に甘んじず、資本とユーザー獲得に攻めの一手を打つべし」


2. 経営チーム・リスクテイクの不足

  • PL経営に終始しすぎた
    競合他社は、大型資金調達やテレビCMなど大胆な投資を実施。フリマアプリで存在感を高めるためには、“攻め”の経営が必要だった。

  • 創業者・既存メンバーだけの発想の限界
    CFOやCHROといった専門人材が不在で、リスクテイクや斬新な戦略が取りにくい。

  • 耳の痛いことを言ってくれる人材の必要性
    競争が激しくなるほど、保守的な経営のままでは判断が遅れてしまう。外部からの知見や、経営陣を補完する専門家が不可欠。

教訓ポイント

「PL重視だけでなく、成長期にはBS視点でリスクテイクできる経営チームの構築を急ぐべし」


3. CTOの役割変化に伴う権限移譲の遅れ

  • 何でも1人で抱え込みすぎるCTO
    大型の開発案件から雑務、採用までを1人でこなし、スピード感を損ねた。

  • PMF後は“組織を作る”ことがCTOの役割
    コーディングや細部の開発も大切だが、成長段階では組織とチームを拡大・マネジメントすることが優先事項になる。

  • “戦時”の経営・マネジメントを意識
    市場環境が過熱している時期は、合意形成よりも最短で成果を出す意思決定が必要。企業文化に背く場合でも、事業を優先させるリーダーシップが求められる。

教訓ポイント

「成長段階ではCTOが手を動かすより、権限を移譲し組織を拡大することで最大の価値を生む」


まとめ

  1. 先行者優位を過信せず、早期から競合に差をつける資金調達とユーザー獲得戦略を打つ

  2. 経営チームを強化し、創業者の発想を補完するリスクテイク可能な人材を迎える

  3. CTOをはじめとするリーダーは役割を変化させ、事業フェーズに合った権限移譲と組織づくりを推進する

これらの教訓は、フリマアプリに限らず、あらゆるプロダクトやサービスに当てはまります。もし自社サービスが急成長や競合の激化に直面するなら、先人のしくじりから学んで、いかに早く決断を下していけるかが大切なのかもしれません。

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