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腰椎のカップリングモーションを臨床に落とし込む 理学療法士

今回は頸椎のカップリングモーションに引きつづき、腰椎のカップリングモーションについて臨床応用を考えていきたいと思います。

カップリングモーションとは脊柱の動きの組み合わせをいい、その背景には解剖学的特徴に裏付けされる運動の優位性があると考えています。

腰椎のカップリングモーションの特徴として頸椎とは違い下記のように示されています。

腰椎では凹側に高まった椎間板内圧の変化によって髄核を含めた椎間板容積が凸側へ移動する。このとき椎間板線維輪の捩れ応力によって水平面における回転を発生させることでカップリングが起こる。

監修宇都宮初夫 4D-CTで解き明かす 関節内運動学 南江堂

この組織変化によって、腰椎の回旋運動は屈曲位と伸展位で逆の動きを示します。

腰椎伸展位→側屈に伴い逆側回旋
腰椎屈曲位で側屈に伴い同側回旋

臨床上では重心を前側方移動では腰椎伸展運動に伴う逆回旋のカップリングモーションが必要となり、後側方移動では腰椎屈曲運動に伴う同側回旋のカップリングモーションが必要となります。

また、具体的にはスムーズに右前方リーチをするためには
一度、腰椎屈曲・右側屈・右回旋運動をし左後方に重心移動して、腰椎伸展・左側屈・右回旋運動をすることで右前方に重心移動が必要となります。

ここからわかるように前後・側方に加えて、斜めの重心移動にはカップリングモーションの切り替えが必須の動きとなり、野球の投球や打撃、サッカーのキック動作、ランニングなどスポーツではパフォーマンスを上げるために必要となります。

特に坐位でこの動きをすることでその特性がより実感できると思いますので実際に身体を動かしてみていただけると嬉しいです。

ご意見・ご感想はコメントをしていただければと思います。

※この内容は個人の解釈がありますので参考程度にお願いします。


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