くすみカラーとヴィヴィッドカラー

ここ何年か前から くすみカラーが流行っているようだ。くすみカラーというのは、まさしく、くすんだ、あんまりきれいだとは言えない色の事である と私は思う。
小さい子や赤ちゃんに着せるものまで、なんだかくすんだ、何色とは言い難い色の服を着せているのをよく見かけるし、服飾売り場に置いてある物、並んでいる物も 黒、グレー、ベージュ、茶色、焦げ茶色、アーミーカラーの暗い緑色、抹茶が少し濃くなったような草色とか ピンクでもグレーが混ざったような はっきりしない色ばかり。
グレーは、灰色
ベージュは、砂色
茶色は、枯葉色
焦げ茶色は、濃い茶色で焦げた色
アーミーカラーは、軍隊の色。草むらに隠れても保護色になる。
抹茶が少し濃くなった草色は、今年流行しているアースカラーと言われる物らしいが、私は個人的に「ゼレンスキー色」と呼んでいる。何故か? ウクライナのゼレンスキー大統領が、テレビ画面に映る時、大体この色の服を着ているからだ。

色名の由来を並べただけでも灰とか砂とか枯葉とか草むらとか…。
世の中が不景気だからか?

着物の場合は、黒、グレー、ベージュ、濃い緑色などは、とてもシックで、おしゃれなのだが、洋服の場合は、大多数の人がそういう色の服を着て歩いていると 街自体がくすんで見えて来る。
気持ちもなんだかどよ〜んとしてしまうのは私だけだろうか?
着物の場合、帯揚げや帯締めなどで挿し色を使うと粋になる。
だから、くすみカラーが流行っていて、そういう色の服を着ていてもマフラーとか手袋、スカーフとかバッグに華やかな挿し色を使うと 引き締まって素敵になるんじゃないか。
くすみカラーだけでは、若い子はまだ良いが、歳を取れば取るほどくすみカラーと一体化して、よりくすんでしまうような気がする。

なので、私は気合を入れたい時程、なるべく明るい色の服を着るようにしている。
日本がバブル期、赤、オレンジ、黄色、マリンブルー、ショッキングピンクなど ヴィヴィッドカラーが街に溢れた。
ショッキングピンク❗️ 今、この色の服を着て歩いたらどんなに目立つだろうか。
宝塚に「花の道」という道があって、20年程前、もしかしたら元タカラジェンヌ? と思えるようなきれいな年配の(たぶん70才は超えていると思う)おばさまが、ショッキングピンクのロングジャケットをきちんと前ボタンをはめて着て、スッと伸びた姿勢で一人で歩いておられたのを見た時、「カッコいい❗️」と素直に思った。歳を取っても ああいう色が似合う女性になりたいと思ったのを思い出す。

流行色と景気は、関係あるんだろうな。景気良くなって欲しいね。

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