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仕掛け人とギャラリー、もうやめよう!
※「2015/6/11」に投稿された記事です
こんにちは。
今だに、ほとんどの人間に苦手意識を感じてしまうごきです。
今回は、「いじめ」というシステムを簡単に説明するために
私が昔作った、架空のお話から読んで頂けたらです。
「た…助けて…下さい…。」
息苦しそうに倒れて訴える人
しかし、周りはみんな無視。
私は、少しでもその人の助けになりたいと思った。
だからその人に、手を差し延べました。
「どうしましたか?」
「じ…持病で、息が苦しいんです。こ…呼吸器の、薬を下さい…。」
「呼吸器の薬ですね!待ってて下さい!」
私は猛ダッシュで、薬屋を探した。
私は携帯電話を持っていないので、救急車は呼べないし、周りに電話ボックスもない。
病院だってここから走って30分以上かかる。
だから、少しでも近くの薬屋を探した。
「あった!」
薬屋を見つけた私は、呼吸器の薬を買って
急いでさっきの人の所に戻った。
「お待たせしました!呼吸器の薬です!」
はい、ここで一旦止めます!
さて、この物語の主人公は、このあとどうなったでしょうか?
みなさんはきっと
苦しんでいる人を助け、主人公は感謝された
という、素敵なエンドを想像されたと思います。
では、実際のエンドを見てみましょう。
薬屋を見つけた私は、呼吸器の薬を買って
急いでさっきの人の所に戻った。
「お待たせしました!呼吸器の薬です!」
「あはははははははは!」
「きゃははははは!」
「何あいつww!」
「本気にしちゃってww!」
「馬鹿みたいww!」
「ぎゃはははは!最高ww!」
「えっ、なに、これ...?」
さっきまで苦しそうに倒れていたあの人は、何事もなかったかのように、元気に立ち上がっている。
そして周りのみんなと一緒に、私を指さして笑っていた。
「なんで、どうして…?」
そう、周りの皆は、倒れた人を無視していた訳ではなかったのだ。
『倒れた人は演技をしている。』
全員それが見抜けていたのだ!
私だけがそれを見抜けず、疑うことすらもせず
馬鹿正直に薬を買いに行った…。
こうして、まんまと騙された馬鹿な私は今
騙されなかった賢いみんなに、指をさされて笑われるのでした…。
いかがだったでしょうか?
これは架空の物語ではありますが、実は私の実体験を元に書いてあります。
上記の物語のような体験をしたことがない方からしたら、あまり衝撃はないと思いますが
「もし、この物語の主人公が自分だったら...。」
と、試しに想像してみて下さい。
誰かを助けるために全力を尽くした結果
その良心を踏みにじられ、周囲に笑われ、助けてくれる味方もいないエンド。
実は、このような状況は、いじめの中では珍しくないのではないかと、私は書いてて思いました。
「いじめられっ子」という主人公が赤っ恥をかくことで、「いじめっ子」という仮病だった人(仕掛け人)が成果を出し
それを面白がって見ている周囲の人々(ギャラリー)は、笑いと歓声を送る。
このような「いじめ」の成り立ちは
私が見てきた中では、しょっちゅう見かけました。
良心を踏みにじられた主人公
その主人公を騙して、周りを笑わせた仕掛け人
そして、仕掛け人に合わせて主人公を指さして笑ったギャラリー
あなたは、この物語の登場人物内の誰に近いと思いましたか?
もう一度自分の配役を見直してみて
「自分は人を傷つけるようなことをしていないか。」
「強い者に合わせて、弱い者を一緒にいじめていないか。」
そう考えてみて下さい。
もしあなたの配役が、仕掛け人かギャラリーだったら
速やかにその役を辞退して欲しいと私は思います。
弱い者の味方をすることは、決してかっこ悪いことではありません。
自分の心の弱さを乗り越えて、上の物語の主人公ように、苦しんでいる方に手を差し延べてあげて下さい!