あいさつの魔法
※「2015/6/19」に投稿された記事です
こんにちは。
家族や友人とあいさつを交わすだけで、ささやかな幸せを感じてしまうごきです。
そういえば昔、ACこと「公共広告機構」で「あいさつの魔法」というCMが流れていましたよね。
ほのぼのとした曲に、たくさんの動物たちが登場するCMで
ちょうど東日本大震災のときに放送されていたので、ご存知の方も多いと思います。
「あいさつ」というのは、誰でも使える簡単な魔法ではありますが
その魔法の大切さを知ってる者は、実は少ないのではないかと私は思います。
そこで、今回はこの「あいさつの魔法」の大切さを、私の体験談を元にして書かせて頂きます。
まず、私にとっての「あいさつ」は、学校の勉強と同じくらい大切なものでした。
なぜかというと、私は他人とのコミュニケーションが苦手で
自分から話しかけることも、話しかけられたあとに上手な受け答えをすることも人並みにできないからです。
そんな私にとっての「あいさつ」は、他人との唯一のコミュニケーション方法でした。
「おはようございます。」
「こんにちは。」
この一言だけで、相手も笑顔で返してくれる。
私はそれだけで、他人との信頼関係を築いていきました。
しかし、そんな「あいさつ」ですら、私を苦しめる時期がありました。
それは大学時代
同じ学科に所属していた2人の先輩に、目の敵にされていたときのことです。
理由は分かりませんが、とにかく彼女たちは私のことが気に入らなかったみたいで
講義中に私に対する文句をヒソヒソ話したり、文化祭でお店の出店をしていたとき、私の接客を馬鹿にしたようにモノマネしてはケラケラ笑うなど
大変失礼ではありますが、とても大学生とは思えないような精神年齢の方たちでした。
そんな彼女たちが日常的に頻繁に行っていた攻撃方法が、「私からのあいさつを無視すること」でした。
おそらくどこの大学でもそうだと思うのですが
私が通っていた大学の学科内や寮内では、後輩から先輩へのあいさつはもちろん、先輩から後輩へも積極的にあいさつをする環境でした。
そんな中、上記の2人は、私以外の人にはちゃんとあいさつを交わすのに
私に対するあいさつだけは絶対にせず、むしろ私からあいさつをしても全く返してくれませんでした。
つまり彼女たちは、人とのコミュニケーションの中で最も大切な「あいさつの魔法」を、人を傷つけるための攻撃手段として活用していたのです!
しかし、「哀れだな〜。」と思われてしまいそうではありますが
上記のことをされても、私は彼女たちにあいさつをすることをやめませんでした。
なぜなら、私から彼女たちへのあいさつをやめたら、彼女たちとの唯一のコミュニケーション手段が途絶え
彼女たちがなぜ私を嫌っているのか知る機会を、自ら逃してしまうかもしれないと思っていたからです。
それは、彼女たちのことを「嫌だな…。」と思っていながらも
同時に「仲直りできないかな?」という気持ちがあったのかもしれません。
結局、彼女たちとの仲直りはできないまま、彼女たちは先に卒業していきましたが
私が行ってきた「無視されてもあいさつをし続ける」という選択は、間違っていなかったと今でも思っています。
さて、この話を通して私が伝えたいことは
「自分から挨拶をすることの大切さ」です!
例えば、あなたの周りに「自分にだけあいさつをしてくれない人」、または「自分からあいさつをしても返してくれない人」がいたとします。
その状況は凄く辛いし、これ以上傷つきたくないがために、その人へのあいさつを今すぐやめたくなると思います。
しかし、あえてそこであいさつをやめず
あなただけでも、相手に敵意を全く持っていないと示してあげましょう!
コミュニケーションを取りにくい相手に対しても、唯一言葉を交わすことができるチャンスが「あいさつ」だと私は思っています。
というか、むしろあいさつを無視されることで
「どうして無視するんですか?」
と問い詰めて、そこから相手と話し合い、上手く仲直りに誘導できたら超ラッキーです!
あいさつを無視する人も
あいさつを無視されて苦しい人も
「あいさつの魔法」の大切さを、もう一度深く考えてみましょう。