
「3か月の留学じゃ英語は話せない!?TOEIC満点でも会話ができない理由と、2~3年で“本当に話せる”ようになる学習法」
1. 「3か月海外に行っただけじゃ、英語は話せるようにならない」本当の理由
1-1. 留学経験=話せるようになる、ではない
「海外に行けば英語を話せるようになる」というイメージを持っている人は多いかもしれませんが、3か月という短期間の留学やホームステイでは、英語がペラペラになるのは正直難しいのが現実です。
理由は単純で、“英語を話す”機会と時間が圧倒的に足りないからです。たとえ海外に滞在しても、日本人同士で固まってしまったり、日本語でSNSや動画を見て過ごしていれば、英語を使う時間は限られてしまいます。
1-2. 「読む力」と「話す力」は別物
日本の英語教育は、どちらかというとリーディングや文法知識に力点が置かれています。TOEICなどのテストで高得点を取れる人でも、いざ「英語で会話してみよう」となると全然口から出てこないケースは珍しくありません。
これは読む力や文法力と、実際に話す力が全く別の能力だからです。話すには、瞬時に言葉を組み立てたり、相手の表情やトーンを感じとったり、といった総合的なコミュニケーション力が求められます。
2. なぜTOEIC満点近くの人や東大生も英会話が苦手なのか?
2-1. テストの点数が高くても話せない
TOEIC満点近くの人や、学力が高いとされる東大生の中にも「英語が苦手」「うまく話せない」という人が多いのは、前述したようにインプット(読む・聞く)重視で勉強してきたから。
日本の英語学習では、知識として英語を理解していても、それを瞬間的に口から出す練習が圧倒的に不足しているんです。
2-2. 「使う環境」と「アウトプットの訓練」が足りない
テスト対策のために長文を読んだり文法書を読み込んだりはしてきても、実際に英語でコミュニケーションを取る訓練(アウトプット)は少ない。
そのため、頭の中では意味がわかっていても、「どう言葉にしていいのかわからない」「どの表現が適切なのか迷う」という状態になり、うまく話せないのです。
3. 英語が話せるようになるまで2~3年は当たり前? 長期的視点を持とう
3-1. 語学習得はマラソンと同じ
「英語を習得するのに2~3年かかる」というと長く感じるかもしれませんが、実際のところ、言葉がしっかり身につくまでにはそのくらいの時間が必要です。
語学はマラソンと同じで、短期間で一気に走りきるものではなく、地道にコツコツ積み上げていくものです。
3-2. 焦りは禁物。「続けること」が最優先
3か月で劇的な成果を期待してしまうと、「思ったほど上達していない…」と挫折する原因になります。大切なのは、少しずつでも毎日続けること。
語学は習慣化されると、少しずつ自分の体に馴染んできます。スポーツや楽器と同じように、反復練習が欠かせないのです。
4. 完璧主義は捨てよう! 日本語でも間違えるのだから
4-1. 間違いを恐れないことが上達の近道
私たちは日本語でも言い間違いをしたり、言葉が出てこなくて「あの…なんだっけ?」となることがありますよね。完璧な会話なんて存在しません。
英語で話すときに「間違ったら恥ずかしい」「文法合ってるかな?」と気にしすぎると、口が重くなってしまいます。間違いは成長のチャンスと考えましょう。
4-2. 間違えるからこそ成長できる
英語で間違えたら、その都度「どう言えばよかったのか」を学べます。学んだことを次に活かせば、同じミスを繰り返さずに済む。つまり、間違えるほど早く上達できるとも言えます。
最初から完璧を求めるよりも、使いながら少しずつ修正していくのが効果的です。
5. “赤ちゃん方式”で考えよう:聞く→マネする→覚える→話す
5-1. 赤ちゃんだって最初は「アー」「ウー」から
赤ちゃんが言葉を覚えるプロセスは、耳でたくさん聞いて、意味はわからなくても何度も声に出してみることで少しずつ身につけていきます。
私たち大人が英語を学ぶときも、実はこのプロセスは同じです。まずはどんどん聞いて、使ってみる。間違えながら、自分なりに修正していくことで英語が身についていきます。
5-2. 「頭で考えすぎない」で口を動かす練習
赤ちゃんが話し始めるとき、文法なんて意識していませんよね。「これ、言い方合ってるかな?」と悩む前に口から音が出ています。
英語も同様で、頭で文法を組み立てる前に、口を動かして音を出すトレーニングをすることが大事です。
6. 毎日1~3単語でもいいからコツコツ覚えてみる
6-1. 「1日1時間の学習」は難しくても、「1日1単語」はできる
「英語の勉強は毎日大事」とは言っても、忙しくてなかなか時間を取れない方も多いでしょう。そんなときにおすすめなのが、1日1~3単語でも良いからコツコツ覚える方法です。
スマホのメモ帳やアプリで単語を管理
通勤・通学の移動時間や休憩時間、寝る前の数分などを活用して確認
たとえ少しでも、毎日やることで積み重なった学習量は大きくなるのです。
6-2. 単語はただ覚えるだけじゃなく「使うイメージ」を持つ
単語を覚えるときは、その単語をどんな場面で使うか想像してみましょう。
例えば「order(注文する)」なら、レストランでの注文シーンをイメージしたり、実際にフレーズを口に出してみる。
「I’d like to order a coffee, please.」のように実際の会話で使う形で覚えると、より記憶に定着しやすくなります。
7. まとめ:長期的視点・継続・間違いを恐れない
英語学習で大切なポイントをまとめると、以下のとおりです。
短期留学や短期の海外滞在でペラペラにはならない
話す力と読む力は別物。3か月で習得は難しい。
TOEIC満点でも話せない理由
インプット重視の勉強だけでは、口から英語が出るようにならない。
アウトプット(会話練習)が圧倒的に足りない。
2~3年は当たり前の長期視点
語学学習はマラソン。短期決戦ではなく、少しずつ積み上げていくもの。
完璧を求めない
間違いは当たり前。間違えるほど早く上達できる。
赤ちゃんが言葉を覚えるように学ぶ
「聞く → マネする → 覚える → 話す」の繰り返し。頭で考えすぎない。
毎日1~3単語でもいいからコツコツ
1日たった数分でも積み重ねが大きな差を生む。
覚えた単語は「どんなシチュエーションで使うか」をイメージして定着させる。
英語は決して一朝一夕に身につくものではありません。 しかし、コツコツ続けていけば、必ず「英語でやり取りができる」自分に近づいていきます。
間違いを恐れず、赤ちゃんのようにチャレンジし続ける姿勢を大切にしながら、ぜひ長期的な視点で英語学習を楽しんでください。