フランスのセキュリテ・ソシアル登録~carte vitale受取までの長い道のり~
フランスに到着し、ビザの有効化、こちらの銀行口座開設も完了すると、次に取り掛かるのはフランスの社会保険制度、セキュリテ・ソシアル (通称セキュ)への登録です。
保険適用の医療費の払い戻しや、保険証 (carte vitale) の発行に必須の手続きで、登録しないと医療費全額負担になるのでできるだけ早く済ませたい手続きですね。
通常はオンラインで書類提出をして、書類に不備がなければ、数ヶ月ひたすら根気強く待つのみ、下の項目1、2のあとは7、8の手続きで済むはずです。
私はかなり手こずり、carte vitale の受け取りまで 1年以上かかってしまいました。
ここではその私の長い道のり、まさにフランス行政手続きの洗礼を受けたセキュ、carte vitale 受取までの流れをまとめてみようと思います。
他にも同じように手こずっている方がいれば、何か参考になれば嬉しいです。
希望を捨てずに頑張ってください!
私の記事はあくまで体験を通して書いたものなので、正確・最新の情報はそれぞれの機関のHPをご確認ください。
1. 2023年2月 Sécurité Sociale のアカウント作成、必要書類提出
出生証明書はアポスティーユ付き戸籍謄本を法定翻訳したものにすべし
私は学生ビザで渡仏しているので、外国人留学生専用のアメリのサイトにて以下の情報や書類をアップロードしました。
学校の受入許可証
パスポート
滞在許可証(長期学生ビザ)
出生証明書(Acte de naissance) → ※アポスティーユ付き戸籍謄本を法定翻訳したものだとより確実
銀行口座のRIBコード
今振り返れば、全ての元凶であった出生証明書(Acte de naissance)…
私は最初、大使館発行のものを提出したのですが、アポスティーユ付き戸籍謄本から法定翻訳家さんに訳してもらったものを提出するべきでした。
地域によっては大使館のものでも通るようなのですが、私が住んでいるパリでは受理されませんでした。
大使館発行と比べて、法定翻訳だと記載内容量とお値段が全然違うのですが、ここは確実な書類を用意した方が間違いなくスムーズです。
2. 3月上旬 セキュ番号発行
取り敢えず番号は発行されたので、お医者さんや薬局に行く際は、その番号を伝えると一部保険適用がされるようになります。
確かその時は全額支払い、その際もらうA4サイズの領収書のような紙をセキュに送って、後日払い戻しがされるというシステムだったと思います。
この番号発行と同時に出生証明書が読めないという理由で再提出を求められました。
画像が暗かったのかと思い(きっとそうじゃなかった〜)、大使館発行のものを再度アップロードしました。
項目3〜6は、私がセキュの沼地にはまった経緯です。
最初に提出した書類がうまくいけば、通る必要のない過程です。
個人的な内容も少し含まれているので有料にはしていますが、もし同じ状況の方がいらっしゃいましたら参考になれば嬉しいです。
7. 1年後~2024年 3月下旬 証明写真と身分証明書のコピーを提出するよう手紙が届く
突然手紙が届き、同封されている封筒もしくはオンラインで証明写真と身分証明書のコピーを送るように指示がありました。
「セキュの手続きはsimple et rapid」なんて書いてて、どこがや!とつっこむ…
他のブログでもよく書かれていた、carte vitale発行のための最後の手続きのようで、やっとなんとかなりそうで希望が湧きました。
ちなみにオンラインで提出も出来ると書いてありますが…
その為にはアメリのアカウントを作らないといけないのですが、その作成に必要な番号がその後作られる肝心のcarte vitale に初めて載るものだからアカウントの作りようがないのです。
意味不明なシステムに呆れながらも、封筒に書類を入れて送りました。
8. 4月下旬 念願のcarte vitale が届く!
写真など送ってから、また半年とか待つのかなと全く期待していなかったのですが笑、なんとたった1ヶ月で念願のcarte vitale が送られてきました!早い!
このカードが手に入ると、médecin traittantやMutuelleの登録もできるようになります。
医療保険のことがスムーズになり何より安心なのと、やっとフランスに滞在することが認められたような気持ちになって、本当に嬉しく感じました。
番外編 CPAMの電話問い合わせについて
この後の項目で頻繁に出てくるCPAMについて、先にまとめておこうと思います。
このセキュリテ・ソシアル関連の問い合わせはCPAMという機関が受け付けているので、何かあればこちらに電話してみるのも手かもしれません。
番号は3646で、自動音声ガイドに沿って必要事項を言いながら進みます。(フランス語での電話に不慣れな者からするとハードルが高いのです…)
「居住地はどこですか?」「要件は何ですか?」など聞かれるので、はっきり短く言いましょう。
でないと「分かりませんでした、もう一度言ってください」と返されて進めません。
居住地は認識されて、その後自動音声が繰り返してきます。(「その居住地で正しければ1を押してください」と言われたような気もするのですが、確かでありません…)
要件については、その後電話口に出てくれる人には伝わっていないので、一生懸命に言わなくて大丈夫です笑
私は「J’ai une question(質問があります)」と適当に答えていました。
その電話口で相談して解決するならそれでも良いですし、CPAMの窓口に行って直接話したければ、窓口の予約を取りたい旨伝えれば大丈夫です。(CPAMは街中数箇所に窓口があって、予約必須です)
フランス移住された方が最初の方で直面するセキュ、意味不明で理不尽なことも多々ありますが、めげずに頑張ってくださいね!
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