くるまさんとADHD
お笑いが好きです。毎年M-1の日には出来れば敗者復活から見始めるのが理想。今年は松ちゃん不在、プラス直感的に面白いネタは面白いと素直に評価してくれる、錦鯉の優勝に泣いてくれた、富澤さんが審査員から外れてしまったのが残念すぎて例年の楽しみ度から−2割減の気持ち。
先日令和ロマンのくるまが、自分はADHDだとサラッと言っていて、そのさりげなさと潔さに感心したので書きます。日本語だと、発達障害という言葉は、どこかが欠けている人というニュアンスがあるような気がずっとしていました。そう診断されることにどこか後ろめたさが生じるような。長男が中1で発達障害と診断されるまで、診断してもらった方が良いのか、そう診断されたら本人は傷ついてしまうのか、親として葛藤があったのも事実でした。
昨年とある場所で自分の長男は発達障害で色々あったけれども、今は大好きなゲームの仕事に携われている、自分達の経験を同じ様にこれからを不安に思っているお母さん達に伝えることができたら良いと思っているということを話した時に、「ニューロダイバーシティ」の親御さんのコミュニティがあるよと教えて頂いた事があり、その時に初めて「発達障害」=「ニューロダイバーシティ」ということを知りました。
ニューロダイバーシティ(Neurodiversity)とは、ASD(自閉スペクトラム症)やADHD(注意欠陥多動性障害)、LD(学習障害)など、発達障害を神経や脳の違いによる「個性」だとする概念のこと。日本語では、「脳の多様性」あるいは「神経多様性」などと訳される。
引用元:IDEAS FOR GOOD
脳や神経の作用の仕方に違いがあるだけという意味が、障害という言葉よりなんだかしっくり来たのです。長男を育ててきた時に、幼稚園時代はじっと出来ない、お部屋から脱走してしまう、小学校時代は順番に並べず横入りしてしまう、中学生時代は毎晩ちゃんと寝ていても昼間の眠気で授業中に寝てしまう、空気は読めず周りと合わせる事が苦手で集団から浮いてしまい友達から敬遠される、そんな毎日を送り、親子共々毎年先生が変わるたびに連絡が来て、そんな思いを長年していた果てに、「発達の障害」という言葉で診断、認定されるのは、彼の性格や自分の育て方が原因ではないとわかりホッとしたところがあったものの、劣っているとレッテルを貼られたような後ろめたさを感じました。
ですが、他の発達障害の子を育てる親御さんも同じかもしれませんが、他の兄弟よりも圧倒的に時系列の記憶力が良かったり(⚪️⚪︎年には⚪️⚪︎へ行った、⚪️⚪︎をした等、余りにも具体的に覚えているので幼稚園ママ友には驚かれていた)2、3歳頃には様々な車の車種が言えたり、アンパンマンではなくMr.ビーンを永遠にリピートしたり、どこか子供らしからぬところがありました。小学校低学年の頃、100マス計算(縦10×横10のますの左と上にそれぞれ0から9の数字をランダムに並べそれぞれ交差するところに指定された+、−、×、÷の答えを記入する計算トレーニング)が流行っており算数の時間に先生がやらせていました。いつも先生に怒られてばかりの長男でしたが(おそらく勉強もダメと思われていたとおもいます)クラスで1、2を争う順位で終わらせたり、中学時代は歴史が得意で(年号や時系列を覚えることが得意だったからかもしれません)100点を取った時には、授業中寝ている奴なのにカンニングではとクラスメートから疑われた事も。
なので、親としてはこの子は「発達の障害」ではない(ただ集団でうまく立ち回れない事を発達の障害と呼ぶならそうかもしれないけれど)均整が取れた能力はないのかも知れないけれど、欠けている部分はあるけれど、その分突出したところがある事をなんとなく感じていました。
ニューロダイバーシティと検索すると、下記のような記事も出てきます。
ダニエル・ラドクリフやトム・クルーズなど、ニューロダイバーシティをセレブレイトする人たちの言葉に触れて
引用元:VOGUE JAPAN
トム・クルーズがディスレクシア(学習障害の中核で読み書きがすらすらと正確にできない症状)は聞いた事があったのですが、ダニエル・ラドクリフまで、他の有名人達もニューロダイバーシティをカミングアウトしている、驚き励まされる記事でした。
くるまさんの話に戻ります。ADHDをサラッと公表しているところが、素直に良いなと思い書かせてもらいました。発達障害って、脳や神経機能の多様性なんだよと思ってもらえたら(そんな理解で世間に拡まれば)迷惑かけるところがあるかも知れないけれど、向き不向きのことがあるかも知れないけれど、自分が熱狂的に好きで得意なことでそれをカバーできるように生きていけたら、それで役に立てることもあるのではないか、仕組みの中からはみ出しても自分の好きと特性を活かして生きていければ良いのではないかなと。
日本でも、LGBTQのように、「発達障害」は「ニューロダイバーシティ」のことなんだよと、この言葉が広まって行けばいいなと思っています。