【リブート,てれび騎士】9話 改悪ライリキ
一方、ミオとユウマの前にも、新たなてれび騎士が。
「侵入者発見。デリートするね。」
「何で・・・?」
「てれび騎士・・・?」
ミオとユウマの前に現れたのは、レイだった。
その手には雷のマークが。
「どうして、レイさんがライリキを!?」
「くろミン様に頂いたの。すっごいんだね、ライリキって」
「レイさん!ライリキを使ったんですか!?」
「ミオ・・・?どうしたんだ?そんなに慌てて」
どうもミオの慌てようがいつもと違う。
「うん、使ったよ。デンリキよりも効果が強いんだね。」
「レイさん、よく聞いてください。ライリキは危険な力なんです。多用するとどんな影響が出るか・・・聞いてないのでしょうね。」
「ミオ、詳しく教えて。」
「ライリキは一般的にデンリキと同列に扱われますが、まだ謎が多いんです。私たちも、極力使わない様にしてましたから。」
「そうなんだ、謎が多いならもっと使って、試さないとね」
「レイ!やめろ!」
―ライリキッ! ユキ―ツモ ドリーツ!
時間が戻り、そして・・・
「あれ?元の場所に戻ってきた?」
「確かに、さっきと同じ道・・・」
「でも、何か忘れてるような・・・?」
2人はレイに出会う前に戻されたうえ、レイとの話を忘れてしまう。
「あれ?ハルトは?」
「はぐれてしまったのでしょうか?」
ハルトがいないことには気がつく。
「探す?」
「いえ、先に進みましょう。後から追い付くかと。」
「ミオがそう言うなら。」
「戻ってきたの?早かったね。」
「戻ってきた?僕たち初めてここに来たよね?」
「そのはずですが。」
やっぱり。ライリキになったユキーツモ ドリーツは、出来事を無かったことに出来るんだ。
「だったら、もう一度っ!」
レイがライリキのポーズを取るが・・・不発に。
「っ!?」
「あっ、思い出した!僕たちはレイのデンリキ?ライリキを受けたんだ。」
「あれ・・・ユウマ?ミオ? なんか変な感じ・・・」
「大丈夫ですか!?」
ライリキのフィードバックが起こり頭に今までの出来事がフラッシュバックする。
「うっ、これって私・・・酷いことを。」
「大丈夫です。私たちは傷つけられていません。」
「でも、危険な目に。」
「レイさん、前に私に言ってくれたこと覚えてますか? あなたは悪くない。操られていただけなんです。」
ミオは、レイの手を優しく握る。
「ミオ・・・」
レイは微笑みながら安心したようで目を閉じる。
「レイ!」
「大丈夫です、少し疲れたようです。」
レイは元に戻ったようだ。
とりあえず、連れ帰ることは出来そうだ。
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