【リブート,てれび騎士】第8話 ゲンジツとゲンジュツ
タマ電Qをめぐり、戦うハルトとギュナイ。
しかし、ハルトには違和感が。
・・・何かおかしい。 何だろう?この違和感。
「どうしたの?ハルト。攻撃してこないの?」
確かに攻撃しているはずなのに。
ハルト!なんかオカシイぜ!?
「ソレイユもそう思う?」
ああ、確かに攻撃を当ててるはずなのに、なぜか仰け反らないぜあのウサギちゃん!
「うん、見ていても攻撃は当たってる。なのにどうして・・・?」
手ごたえは確かにあるんだ、当たった感触もあったんだぜ?
「そういえばギュナイさんのデンリキを知らない。一体どんなものなんだ?」
「よく見てよ?そんなんじゃ、タマ電Qはあげられないよ?」
「よく見る・・・?」
そういえば、ここに来た時・・・
―「おかしいなぁ? デンリキで入ってこれないはずなのになぁ?」 —
入ってこれない・・・? それに・・・
周りには黒い塊がいくつも転がってる。
入ってきたときにはなかったはず・・・
「しょうがないなぁ、来ないならこっちから行くよ?」
「っ!?」
デンリキ!
ーデリシリトリヨッセン! 「リンゴ→ゴム→ムチ」!
ラブリムとギュナイの手にはムチが。
「ひっ!」
ハルト!大丈夫か?
「うん。何とか」
部屋の机や置物の陰に隠れながらチャンスを伺う。
しかし・・・
「かくれんぼはお終い。行くよ!」
「えっ!?何で場所が分かるの??」
何度やっても、見つかる・・・いや、気が付くと別の場所にいるのだ。そして、そばには黒い棒が。
「また・・・これ?」
「逃げても無駄だよ? これが現実だから。」
これが現実・・・あっ、そうか・・・分かった・・・!こうすれば・・・「ライリキッ!」
「トドメだよ、ハルト!」
「ギュナイさん!分かりました!」
ギュナイの手が止まる。
「分かったって・・・?」
「ギュナイさん! その手を降ろしてボクをそのまま倒してください!」
おいおい!ハルト何言ってるんだよ!?
「・・・気が付いたみたいね。」
「ギュナイさん・・・やっぱり。」
そう。最初からギュナイさんは、勝つつもりなんてなかった。
もしそうなら、最初のデンリキで、先に進めない様にボクを「編集」すればよかったんだ。でも、しなかった。いや、ここに来る時に「デンリキを見破れたらなぁ」とライリキをしてたから、できなかったんだ。
「ギュナイさんも現実を変えるデンリキを持っていたんですね」
「そうよ、ワタシのデンリキはヘンシュウデワンスモア。 出来事を切ったり入れ替えたりする能力。」
近づけない様に、施設の中を編集したり、隠れている場所を編集した。
だけど、ハルトが持つライリキのせいか、なぜかハルト自身には編集できなかった。
「アタシの負けね。約束通りイイこと教えてあげる。 耳を貸して。」
ー ソノマは、無事よ。 手を加えられる前に脱出したわ。
「っ!!ソノマさんは無事なんですね。」
「しっ、聞かれてるかもしれない。だから安心して。あとは、タマ電Qを・・・あれ?」
さっきまであったタマ電Qが無い。
「えっ?タマ電Qがない!?」
「一緒に編集したんじゃ・・・?」
「いや、ちゃんとそこは避けたはず。」
「見つけたら必ず渡すから。」
「はい!分かりました。」
ハルトは、先へ進む。
「・・・ハルト、いったい何者なの・・・?」
ぽつりとギュナイはつぶやく。
一方、ミオとユウマの前にも、新たなてれび騎士が。
「侵入者発見。デリートするね。」
「何で・・・?」
「どうしててれび騎士に・・・?」
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